✒ カチカチ山の原因解明に挑め! 4
──*──*──*── 翌日
──*──*──*── 部落
──*──*──*── 退魔仲介所
山小屋でキノコンが作ってくれた朝食を食べ終えたら、セロが転移魔法で≪ 部落 ≫の近辺に転移してくれた。
≪ 部落 ≫へ入ったら寄り道せず、退魔仲介所へ向かった。
退魔仲介所に入ったら、受け付けで以下略────。
受付人へ受けた依頼を無事に解決させる事が出来た事を報告したら、カチカチと鳴る原因が何だったのかも詳しく報告した。
山中で見付けたボロボロの山小屋を建て直して、式神のキノコンに管理させる事も報告した。
本当の事を言えないから【 妖魔が≪ 部落 ≫に降りて来ないように山中の巡回をさせる為に残して来た 】って嘘を吐いた。
受付人に依頼書を出すと、快くスタンプを押してもらえた。
依頼終了だ!
マオ:厳蒔磨絽
「 やったぁ!
2件目の依頼も完了~~!
早速、次の依頼を解決に行こう! 」
セロ:式神
「 その前に採取したモノを部落長へ渡しに行きましょう 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうだったな!
受付人さん、この中で退魔仲介所に必要な薬草や野草はある? 」
受付人
「 う~~~ん、ミツズ草,カチラの実,モックン草,ツチヨモメの花──かな。
貰って良いのかい? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん。
山中に入れず、薬草や野草の採取もまともに出来なくて困ってたんだよね?
少しは役に立てたかな? 」
受付人
「 少しどころか、大助かりだよ!
有り難う 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうだ!
退魔仲介所にキノコンを1体、置いて行っても言いかな?
山へ入りたい部落民が居たら、キノコンに護衛を頼むと良いよ。
分裂が出来るから周辺の見回りも出来るし、妖魔も倒せちゃうからな! 」
受付人
「 良いのかい?
それは此方としても助かるよ。
退魔師も人手不足で中々依頼を受けてもらえないから困っていたんだ 」
セロ:式神
「 ──キノコン、山小屋の管理を任せているキノコンと連携し、退魔仲介所の御手伝いをするように 」
マオ:厳蒔磨絽
「 キノコン、頼りにしてるからな! 」
キノコン
「 お任せくださいませエリ!
退魔仲介所の御手伝い、頑張りますエリ 」
キノコンは凛々しくキリッとした表情でビシッと敬礼をしてくれる。
張り切ってるな~~。
“ 退魔仲介所の御手伝い ” はあくまでもフリだ。
真の目的は別にあるみたいだけど、セロもキノコンもオレには教えてくれない。
退魔仲介所を乗っ取ろうなんて考えてないよな?
セロなら退魔仲介所を牛耳って色々とやらかしそうな気もするけど…。
部落民達の助けになるなら、別にいっか。
退魔仲介所に住み込む事になったキノコンと受付人に別れの挨拶をしたら、退魔仲介所を出て部落長の長屋へ向かった。
部落長にも退魔仲介所にキノコンが御世話になる事と山へ入る時はキノコンを護衛を頼める事を話さないとな。
マオ:厳蒔磨絽
「 部落長、喜んでくれて良かった~~。
動物と獣の死体は部落民達で手分けして解体するって張り切ってたし、『 数年振りに安心して冬を迎えられる 』って言ってたな 」
セロ:式神
「 良い感じにキノコンへ依存してくれそうですね♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ははは……そだな…。
部落民をキノコンに依存させてどうするつもりだよ? 」
セロ:式神
「 未だ内緒です♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 酷い事しないなら良いんだけど… 」
セロ:式神
「 マオ、次は何の依頼を受けます? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 う~~ん……、これはどうかな?
【 夜が来ても眠れないから、眠れるようにしてほしい。
不眠の呪いを掛けた妖魔を倒してほしい── 】だってさ 」
セロ:式神
「 不眠が続く≪ 集落 ≫ですか。
これも面白そうな依頼です 」
マオ:厳蒔磨絽
「 眠れないのは辛いよな…。
1番に受けた方が良かったかな? 」
セロ:式神
「 退魔師試験には選ばれなかった候補依頼です。
気にする事ないです。
キノコンが纏めてくれた資料を読んでも、集落民全員が不眠に悩んでいる訳ではないようですし 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうなんだ?
重要度は低いって事かな??
試験に選ばれる基準が分からないから何とも言えないけど… 」
セロ:式神
「 行きます? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん。
さっさと解決してあげよう! 」
部落民達から感謝の御礼を受けながら、見送られたセロとオレは≪ 部落 ≫を出た。
セロが依頼書に書かれている不眠に悩んでいる依頼主が暮らしている≪ 集落 ≫へ転移魔法を発動させた。




