表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☀「 セロ 」もしも、マオとセロフィートが退魔師になったら……。  作者: 雪*苺
      【 試験依頼候補の依頼 】
78/169

✒ カチカチ山の原因解明に挑め! 3


 あっ──、“ お手並み拝見 ” は一寸ちょっと意味が違ったかな?

 あははは~~とか思いながら見ていると、逃げられない御馳走横取り野郎が容赦なくたいぼくに吸い込まれ始めた。

 その瞬間、カチカチと言う音が鳴り始めたんだ。


マオ:厳蒔磨絽

「 ──鳴り始めた?!

  どゆこと?? 」


セロ:式神

「 どうやら、この “ カチカチ ” と鳴る音の原因は──、たいぼくが食事を取っている時に発せられる音だったようですね 」


マオ:厳蒔磨絽

「 なんて言ってるあいだに御馳走横取り野郎が完全に吸い込まれてる!

  顔が内にたいぼくみきに一体化を始めてる! 」


セロ:式神

「 取り込んだ生き物から栄養を得るあいだ、“ カチカチ ” と鳴り続けるようです。

  なんとも面白い樹です 」


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ、興味持っちゃったみたいだな… 」


セロ:式神

「 〈 (原質)(みなもと) 〉で構成しても抜け殻しか手に入りませんし、このまま〈 創造主ゴディオールの館 〉のへ転送させます 」


マオ:厳蒔磨絽

なんてだあったんだ? 」


セロ:式神

「 勿論です。

  いくつでも作れますし。

  だけのはなしようじゅも転送みです♪ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 えぇっ?!

  はぁ??

  ようじゅくすねてたのかよ!?

  そんな事していろ(いろ)と大丈夫なのかよ?

  ってようじゅの枝と成熟前のようタネで作るんだろ?

  手に入らないとを作れなくなるんじゃないのかよ! 」


セロ:式神

「 心配しないでください。

  に使うようじゅの枝とタネはキノコンに回収させてます。

  ようじゅの枝,ようじゅタネようを独占して販売する事が出来ます 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そだな……。

  じゃあさ、ようじゅが生えてた場所はんだ? 」


セロ:式神

「 天狗ざん樹海ですか。

  ようじゅまる(まる)無くなりましたし、意外とスッキリしてるかも知れません。

  ようじゅ以外の()もありますし、樹海なのは変わりませんね。

  天狗ざん樹海を徘徊していた妖怪もすべて〈 創造主ゴディオールの館 〉へ転移させてます 」


マオ:厳蒔磨絽

「 妖怪まで?

  実験に使うのか? 」


セロ:式神

「 はい♪

  妖怪は消えましたけど、妖魔は変わらず出ます 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そ、そうなんだ……。

  ようじゅが “ 天狗ざん樹海から消えた ” って騒ぎにならきゃいけどな… 」


セロ:式神

「 既になってるかも知れませんね? 」


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ……。

  でもさ、ようじゅの枝は特殊な道具を使わないと切断が出来ないんじゃなかったか?

  キノコンに出来──るか~~~~。

  キノコンの腕力なら枝を事も訳ないかぁ~~ 」


セロ:式神

「 マオ、たいぼくの転送は済みました。

  カチカチ山の依頼も解決しましたね♪ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そだな~~。

  綺麗になにも無くなったな…。

  セロ、どうやって退魔仲介所に報告したらいかな? 」


セロ:式神

たいぼくの抜け殻を残します。

  たいぼくに取り憑いていた妖魔の仕業にでもすればいです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 事実を隠蔽して、都合のいように捏造する訳だな。

  えぇ~~と…………、カチカチ山で “ カチカチ ” と不気味に鳴り響く音の正体は──、さんちゅうに生えていた立派なたいぼくに取り憑いていた妖魔が、山に生息している動物,けもの,鳥達を取り込んで、栄養を得ている時の音だった──って事にする感じか? 」


セロ:式神

「 事実も混ざってますし、それでとおしましょう。

  山から “ カチカチ ” と音が鳴らなくなればいのです。

  問題は解明出来ましたし、原因になっているたいぼくはワタシが回収して無くなりました。

  以降は日が暮れても山から “ カチカチ ” と音は鳴りません。

  事実を捏造しても気にする人も責める人もません 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ははは……。

  解決方法が尋常じゃないだけで、ちゃんと問題は解決させれてるんだもんな?

  よし、≪ 部落 ≫へ戻ろう! 」


セロ:式神

「 それはにしましょう。

  今夜は山小屋へ転移します 」


マオ:厳蒔磨絽

「 あっ……そうだな。

  もう夜だもんな。

  明日あしたあさを食べたら1番に退魔仲介所へ行こう! 」


セロ:式神

「 はいはい 」


 セロが転移魔法を発動してくれる。

 たいぼくのある場所から山小屋へ一瞬で転移した。


──*──*──*── 山小屋


 山小屋の中へ入るとキノコンが寝床の準備を済ませてくれていた。

 温かいココアも用意してくれている。

 滑らかでしい生クリームがしに入れられている。


キノコン

「 お帰りなさいませエリ。

  お疲れ様でしたエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ただいま~~。

  キノコン、寝床の準備とココア、がとな 」


キノコン

「 痛み入りますエリ。

  セロ様、依頼書を御返しさせていただきますエリ。

  此方こちらが各依頼書に関する情報を纏めた資料となりますエリ 」


セロ:式神

「 確認しましょう 」


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ、残りの依頼書をキノコンに貸してたのか? 」


セロ:式神

まえもって情報収集をさせました。

  これで、どの依頼も情報収集をせずに調査を始められます 」


マオ:厳蒔磨絽

にキノコン達に指示してたんだよ…。

  抜かりないなぁ~~ 」


セロ:式神

「 ワタシは出来る式神です。

  あるじ(マオ)が指示を出す前に面倒ごとを済ませてみました 」


マオ:厳蒔磨絽

がたいけどさ……キノコンの書く文字が達筆過ぎてオレには読めないよ… 」


セロ:式神

「 ワタシが読めます。

  マオは資料を読まなくても大丈夫です 」


マオ:厳蒔磨絽

「 至れり尽くせりなのはがたいけど……、オレだけかやそとって感じだよ… 」


セロ:式神

「 翻訳ルーペを使って読みます?

  文字ばかりですから、読み切れないと思いますけど? 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そうだった!

  オレ……、絵本ですら完読が出来ないの忘れてた…。

  資料に関してはセロに任せるよ。

  オレ、もう寝るよ 」


セロ:式神

「 御休みなさい、マオ 」 


キノコン

「 マオ様、御休みなさいませエリ。

  あさは山のさちに使った料理をお作りしますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 うん、楽しみにしてるよ! 」


 オレは布団の中に入って、寝る事にした。

 囲炉裏には炎がパチパチと音を立ててメラメラと燃えている。

 揺れている炎を見ていると自然に両瞼が下がってた。

◎ 今回、大木に取り込まれた男の正体は、帝の実子の15男坊です。

  実はマオ、彼と1度会っているんです。

  寺子屋の訓練場で会話をしていました。

  ですが、マオは彼の名前を知らず、大木に取り込まれた男と同一人物だという事に気付いていません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ