✒ 退魔師試験を受けよう 3
──*──*──*── 廃寺院・敷地内
馬鹿みたいに長ったらしい石階段を上がり切ったオレは、両肩で荒い息を吐く。
両足がブルブルガクガクと震えているのが分かる。
平然としているセロの背中をバン──って押して、階段から突き落としてやりたい衝動に駆られたけど、理性を掻き集めて何とか思い留まった紳士的なオレを褒めてほしい!!
誰でも良いよ!
マオ:厳蒔磨絽
「 ──ぐっ……はぁ…はぁ…はぁ……疲れた……。
何で……こんなに……長いんだよ……。
少なくても…………500段は……あったんじゃないか? 」
セロ:式神
「 正式には120段ありました 」
マオ:厳蒔磨絽
「 暢気に数えてんなよ!!
無駄に体力使っちゃったじゃないかよ…… 」
セロ:式神
「 文句が言えるなら大丈夫です 」
マオ:厳蒔磨絽
「 大丈夫じゃないよ!! 」
セロに文句を言いつつ、呼吸を整えたオレはセロに抱き付いた。
セロ:式神
「 マオ、どうしました? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 元気の充電させろぉ!! 」
セロ:式神
「 はいはい。
マオは甘えん坊さん~~~♪♪」
マオ:厳蒔磨絽
「 歌わなくて良いから! 」
セロ:式神
「 はいはい。
気の済むまで充電とやらをしてください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん…(////)」
本当はセロに口から〈 テフ 〉を吹き込んで補充してほしいんだけど──、今は退魔師試験の最中だからな!
自重しないとだ。
駄目元で夜に甘えてみようと思う!!
マオ:厳蒔磨絽
「 ひょっとして、退魔師達や陰陽師達が妖魔退治をしないで戻って来
セロ:式神
「 有り得るでしょうね 」
マオ:厳蒔磨絽
「 1120段だっけ?
普通の人間には上がり切れないと思うんだよな……。
妖魔が住み着く廃寺院に到着する前に力尽きてしまって、階段を上がるのを諦めて≪ 村落 ≫へ戻った──って感じかな? 」
セロ:式神
「 階段を上がり切れて良
マオ:厳蒔磨絽
「 セロが余計な事をしなければ、余計な体力を消耗する事も無かったんだけどな! 」
セロ:式神
「 階段を上がり切らなければ妖魔には会えませんよ。
そのような術
マオ:厳蒔磨絽
「 …………本
セロ:式神
「 疑うなら再度、階段を上がってみます? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 止
セロ:式神
「 マオ、廃寺院の中へ入りましょう 」
マオ:厳蒔磨絽
「 お、おぅ…… 」
オレはセロの左腕に抱き付いて歩く。
だって、何
セロ:式神
「 マオ、歩き難
離れてください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 今のオレはぁ──、両足がピンチなんだよ!!
心無い誰かさんの所為でな!
我慢しろぉ~~!! 」
セロ:式神
「 はて……誰の所為です? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 惚
オレはセロに文句を言いながら──、セロと一緒に廃寺院の中へ足を踏み入れたんだ。




