✒ 新居へお引っ越し 2
居間で間取り図を見ながら、皆で自室を決めた後、マオキノの分身体達が居間に現れた。
どうやら空き部屋の模様替えをマオキノの分身体達が手伝ってくれるみたいだ。
弓弦さん,玄武さん,ミカトさんは1人で部屋を使うようだ。
屋敷内に居る間、弓弦さんは魔喰らいの弓を使わないから、玄武さんにも1人部屋で過ごすように提案していた。
玄武さんは弓弦さんの部屋の左隣に決めたようだ。
因みにオレはセロと一緒の部屋になっている。
セロが式神を演じているから──って訳ではなくて、セロがオレと別の部屋は嫌がったんだ。
弓弦さん,玄武さん,ミカトさんはマオキノの分身体を連れて居間を出ると自室になる空き部屋へ向かって行った。
オレはセロと一緒に居間から縁側に出て中庭へ出る事にした。
陰陽師の証を貰いに行かないといけない筈なんだけど──、既に厳蒔磨絽と式神セロに瓜二つの〈 器人形 〉を向かわせているらしい。
──いや、だったら実技試験を初めから〈 器人形 〉にさせたら良かったんじゃないかな?!
退魔師試験も〈 器人形 〉に受けさせてくれよ!!
──*──*──*── 中庭
外出する予定がなくなったから、オレはセロと一緒に見事な日本庭園風の中庭を歩いて散歩する。
庭園の手入れをしているキノコン達がセロとオレに気付くや否や嬉しそうに駆け寄って来ては、挨拶をしてくれる。
くぅぅっ~~~、けしからんぐらい可愛い♥️
キノコン達に手入れをされている中庭は、生き生きしていて、生命力に満ち満ちているようにも見える。
流石は「 大地は友達 」と言わんばかりに自然の力を手玉に取れるキノコン達だ。
因みに中庭で手入れをしているキノコン達は、セノコンの分身体達らしい。
本体のセノコンは分身体達に指示を出したり、他の仕事を手掛けたりと忙しく動き回っているようだ。
どのキノコン達も働き者なんだよな。
頑張ってるキノコン達への御褒美にセロは何を与えるつもりなんだろう?
やっぱり、活きの良い悪人達かな??
マオ
「 あっ──、池と橋がある!
池の中で泳いでる魚は──鯉ってヤツかな? 」
セロフィート
「 本物の鯉ではなく、鯉に似せた〈 魚人形 〉です。
鑑賞用に泳がせているだけです。
世話をする必要はないです 」
マオ
「 人型の〈 器人形 〉以外にもあったんだ? 」
セロフィート
「 新しく作りました。
池の中から取り出せないようにしてます。
盗まれる心配もないです 」
マオ
「 誰が盗むって言うんだよ…。
右の池と左の池に咲いてる花が似てるけど、種類は違うのか? 」
セロフィート
「 右の池に咲いているのは睡蓮で、左の池に咲いているのは蓮の花です 」
マオ
「 へぇ……橋から見れる花が左右で違うなんて、何か贅沢だな~~。
池の水も透き通ってて綺麗だし。
こういう綺麗な池でボートデートしたいよな! 」
セロフィート
「 ふふふ。
マオはボートデートが好きですね 」
マオ
「 まぁな~~(////)
綺麗な池でボートデートした方がロマンチックだし、盛り上がるだろ? 」
セロフィート
「 盛り上がります? 」
マオ
「 ムードが出るんだから盛り上がるに決まってるよ! 」
中庭をセロと一緒に見て回っていると、何時の間にか日が暮れ掛けていた。
マオ
「 ──中庭を見て回るのに随分と時間を掛けちゃったな 」
セロフィート
「 それだけ見事な中庭だという事です。
中庭でお茶を楽しめる場所を用意したいですね 」
マオ
「 あっ、そうだな。
美味しい団子を食べながら、中庭を眺めたいよな~~ 」
セロフィート
「 セノコンに作らせましょう 」
マオ
「 良いのか?
セノコンの仕事を増やす事になっちゃうけどさ 」
セロフィート
「 構いません。
マオは気にしなくて良いです。
居間へ戻りましょう。
キノコンが夕食を準備してくれてます 」
マオ
「 うん 」
セロと一緒に居間へ戻る途中で、弓弦さんと玄武さんと会った。
どうやら弓弦さんと玄武さんも中庭を見て回っていたみたいだ。
セロ,弓弦さん,玄武さんと一緒に居間に戻る為に歩いた。




