表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/169

✒ 寺子屋が大変だぁ 3


 寺子屋の敷地内を歩きながら、筆記試験に合格出来るように協力してくれるかわさんを探し回る。

 

マオ

かわさん、ないな…。

  寺子屋を間違えたのかな? 」


セロフィート

「 間違えてませんよ。

  この寺子屋で合ってます。

  寺子屋は状態ですし、忙しいのかも知れませんね 」


マオ

「 はぁ~~~~。

  探し疲れちゃったよ…。

  一寸ちょっと休憩しようよ 」


セロフィート

「 そうですね。

  炊き出しもしてますし、早目のひるにしましょう 」


マオ

「 賛成ぇ~~~~♪

  炊き出しはキノコンが作ってるんだろ?

  いに決まってるよ! 」


 マオは1人で炊き出しの列に並ぶ為に走って行った。






セロフィート

「 ふふふ…。

  マオは食いしん坊さんですね♪ 」


天女:ミカト

「 …………現金な奴ねぇ。

  それで──、づるがアタシを遠ざける理由ってなによ?

  早く教えなさい! 」


セロフィート

「 ミカトさんはさんですね 」


天女:ミカト

「 アンタが過ぎんのよ!

  とっとと教えなさいよぉ~~ 」


セロフィート

てんにょのミカトさんが使えるほうじゅつは光属性ですね 」


天女:ミカト

「 そうよ。

  それがなんなのよ? 」


セロフィート

づるさんは、火,水,風,土,雷,氷,光の7属性のほうじゅつを扱えます 」


天女:ミカト

「 えっ──、人間が7属性も使えるの?!

  嘘でしょ?

  人間が使える属性は無属性だけの筈よ!!

  冗談、言わないで! 」


セロフィート

「 冗談で言いません。

  づるさん本人はだ気付いてませんけど、づるさんの体内には、人間とてんにょようにんの血が混ざっています 」


天女:ミカト

「 ──は??

  なにを言って…… 」


セロフィート

「 ミカトさん、光属性を使える人間は、てんにょの血を受け継いでおり、なおてんけつ濃度の高い者しか使えませんね 」


天女:ミカト

「 た…たしかに…そのとおりよ。

  てんけつの濃度の薄い人間は、光属性の代わりに木属性か氷属性を扱えるのよ…。

  ──あっ!!

  づるは木属性を使えないけど、氷属性を使える──。

  氷属性と光属性を使える…… 」


セロフィート

づるさんの体内にもてんけつが流れている証明になりますね 」


天女:ミカト

「 そうね……。

  ──ん?

  一寸ちょっと待ちなさいよ!

  それなら、づるとアタシの相性は抜群じゃないのよぉ!

  づるがアタシを遠ざける理由にはならないわ! 」


セロフィート

づるさんの体内にはようにんの血も混ざっている事を忘れないでください。

  ようけつてんけつは相性が非常に悪いです。

  相性の悪い血液が反発し合わないのは人間の血液──にんけつが繋ぎの役割をく果たせているからです。

  闇属性を使えるのはようにんだけです。

  今のづるさんは闇属性を使えないようですけど、転身すれば闇属性も使いこなす事が出来るようになるでしょう 」


天女:ミカト

「 転身ですって?!

  転身って──、どういう事よぉ!! 」


セロフィート

づるさんの体内では、にんけつのお蔭もあり、てんけつようけつのバランスが安定しています。

  ミカトさんの体液がづるさんの体内へ入ってしまえば、安定しているバランスが崩れてしまうのです。

  づるさんは無意識ですけど、本能が身体からだに拒否反応を起こすようにはたらいています。

  これがづるさんがミカトさんを拒否する理由です 」


天女:ミカト

「 アタシの体液が……づるの中に入る事を──、づるの本能が阻止する為に邪魔してる……??

  アタシはづると子作り出来ないの?? 」


セロフィート

づるさんがづるさんではなくなってしまいます。

  現在のづるさんは、にんけつが正常にバランスをたもてており、問題なく維持が出来ている状態を表している人格です。

  にんげんの状態です。

  てんえきが入り込み、ようけつが減れば、てんけつが起爆剤となり、づるさんは妖魔へ転身してしまいます。

  逆もしかりです。

  ようえきが入り込み、てんけつが減れば、ようけつが起爆剤となり、づるさんはてんにんへ覚醒するでしょう 」


天女:ミカト

ようえきって事は、アタシのづるようにんと──、性的な事をするって事…? 」


セロフィート

「 体液が入るような事をすればアウトです。

  転身も覚醒もしないで現在のづるさんを維持させる方法は──、づるさんが人間とまじわり、人間の体液を体内へ定期的に取り入れる事です。

  人間の女性を妻にめとり、夫婦となり────。

  これが、づるさんにとってのベストな人生です 」


天女:ミカト

「 …………嘘でしょ……??

  嘘だぁ…………アタシとづるが……愛し合ったら…………づるは……妖魔に転身する??

  アタシが……づるを……妖魔にしちゃうの……??

  …………そんな事って…………ある??

  なんて──、酷い理由なのよぉ………… 」


セロフィート

づるさんは、しゅてんどうの孫──という位置付けになるでしょうね 」


天女:ミカト

「 はぁぁぁぁあん?!

  づるが──、なんしゅてんどうの孫になるのよぉーー!!

  ふざけないでよぉ!! 」


セロフィート

「 ふざけてません。

  しゅてんどうは──、じょうじんの容姿で多くのてんにょを連れ去り、てんにょ達へタネけをし、自分の子供を産ませている──と考えるべきでしょう。

  子孫繁栄の為か、自分が強くなる為の餌としてらう為なのか──、ワタシには分かりませんけど。

  しゅてんどうてんにょの子供がれぐらい存在しているかは分かりませんけど、少なくはないでしょうね。

  その子供──ようにん達も成長し、にょにんタネけをし、自分の子供を産ませている可能性はけっして低くはない筈です。

  づるさんには──、しゅてんどうてんにょの血を受け継いだようにんの血と──、ようにんの妻となった人間の女性の血を受け継いでいる事になります 」


天女:ミカト

「 ──っ、勝手に推測しないで!!

  しゅてんどうじゃない妖魔かも知れないじゃないのよ!! 」


セロフィート

「 いいえ。

  間違いなく、づるさんはしゅてんどうの孫になります。

  大勢の中の1人でしょうけど。

  づるさんの血液からしゅてんどうと一致するディエヌエィが見付かりました。

  覆せない事実です 」


天女:ミカト

「 でぃえぬえー??

  なによ……それはぁーーー!! 」


セロフィート

「 ミカトさんが倒したいと思っているしゅてんどうの孫であるづるさんとほんとうに子作りをしたいです?

  づるさんの妻となる事は、しゅてんどうと身内になる事を意味します。

  それでもミカトさんはづるさんの妻になります? 」


天女:ミカト

「 あ゛……あぁ゛……あぅ…………い゛ゃだ…………。

  しゅてんどうと…………身内……になる??

  …………てんにょからあまごろもを奪い取って…………妖魔を産ませ続けた……しゅてんどうと…………いやだ……そんなの……無理だよぉ…… 」


セロフィート

かったですね、ミカトさん。

  づるさんを諦められる立派な理由が判明して。

  これで悔いなく、づるさんから手を引けますね♪ 」


天女:ミカト

「 ……………………………… 」


 セロフィートのはなしを聞いたミカトは、茫然としたまま地面に両膝を付いてうなれていた。


セロフィート

「 ──マオが戻ってましたね。

  ミカトさん、いま話した内容はミカトさんとワタシだけの秘密にしましょう。

  他言無用です。

  誰かに話したら──、ミカトさんのいのちの次に大切なごろもは “ 2度と戻らない ” と覚悟してください 」


 セロフィートは楽しそうに微笑みながら、炊き出しで貰った料理を持って戻ってるマオを笑顔で迎えるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ