表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/169

⭕ 天女は居た! 2


──*──*──*── 翌日


──*──*──*── 宿屋


──*──*──*── 宿泊室


 マオとげんじのづるが起床すると、宿泊室の中に見慣れない女性がた。

 巫女の衣装を着ている少女だ。

 苗色よりも薄い色をした長い髪を後ろで束ねている苗色の瞳をした美少女が、膨れっ面で腕組をした状態で胡座あぐらを掻いて座ってた。

 セロフィートはせいげんと囲碁をしていた。


マオ

「 …………えっと──、誰さん?? 」


厳蒔弓弦

「 …………セロ,げんの知り合いか? 」


セロフィート

「 御早う御座います、づるさん。

  御早う、マオ 」


マオ

「 御早う、セロ,げんさん,づるさん 」


厳蒔弓弦

「 御早う、マオ。

  セロ,げん


絲腥玄武

づる,マオ、御早う。

  く眠っていたな 」


セロフィート

「 彼女は “ ミカト ” さんです。

  てんにょですよ 」


マオ

「 はぁ?

  てんにょぉ??

  ………………てんにょって──、なに?? 」


厳蒔弓弦

てんにょだと?

  てんにょと言えば、てんにょ伝説に登場する架空の登場人物の筈だが… 」


マオ

「 架空の登場人物が実在したって事?

  なんで伝説上のてんにょるんだ?? 」


セロフィート

「 ワタシが保護したからです 」 


マオ

「 保護ぉ~??

  どゆことだよ?? 」


セロフィート

「 長い話しになります。

  あさを頂きながら聞いてください 」


マオ

「 お、おぅ… 」


厳蒔弓弦

「 そうか… 」


絲腥玄武

あさなら貰ってている。

  着替え終えたら食べるとい 」


マオ

がとう、げんさん 」


 起床したづるさんとオレは、先ず布団を丁寧に畳んでから部屋の隅へ置いて重ねた。

 そのあとに寝間着の浴衣を脱いで普段着に着替える。

 てんにょるからか、セロが仕切りを用意してくれていて、着替える所をてんにょに見られずに済んだ。






マオ

「 御待たせ~ 」


 着替えを終えてづるさんと仕切りから出ると、あさが食べれるように用意されていた。

 着替えているあいだにセロとげんさんが用意してくれたみたいだ。


セロフィート

「 座ってください 」


マオ

がとう、セロ,げんさん 」


 づるさんとオレは畳の上に置かれている座布団の上に腰を下ろして座る。

 セロが〈 (原質)(みなもと) 〉を構成して出してくれた座布団だから、座り心地がい。


 づるさんと一緒に胸の前で両手を合わせて「 いただきます 」の合掌をしたら、あさに手を付ける。

 あさの量としては全然りないんだけど、これでも2しなも多いらしい。

 づるさんが贔屓にしている宿屋だから、オレが贅沢を言う訳にはいかない。

 立場的にもわきまえて、我慢──がたく味わって食べるんだ。

 噛む回数を増やせば少ない量でもりるんだから、オレは頑張ってしっかり噛んで食べる。


天女:ミカト

「 随分とシケタ朝飯ねぇ~。

  そんな量で空腹が満たされるの? 」


 なんて口の悪いてんにょなんだ!

 あさの料理にケチを付けるなんて!!

 オレですらづるさんの顔を立てて、辛抱して耐えて食べてるのにぃ!!


天女:ミカト

「 はぁ~~~!

  アタシはいやだわ~!

  こんなそうで量の少ない朝飯なんて食べる気にならないね!

  アンタ達の胃袋って、どうなってんのぉ? 」


 てんにょって、こんなにも口が悪いもんなのか??

 開いた口が塞がらないレベルだ。

 ………………疑う訳じゃないけど、ほんてんにょなのかな??


天女:ミカト

「 あ゛?

  んだよ、その目はぁ!

  アタシに文句でもあんの?

  アタシはてんにょ様なのよ!

  が高いわ、うやまいなさい!! 」


 どうやら、オレは無意識にてんにょを睨んでいたみたいだ。

 口がべらぼうに悪いてんにょがオレを睨んでかくしてた。


セロフィート

「 口をつつしんでください、ミカトさん。

  ワタシのマオを誘惑しないでください 」


天女:ミカト

「 はぁぁぁん?!

  誘惑なんかしてねぇし!!

  なに聞いたら誘惑してるように聞こえんだよ! 」


セロフィート

「 ミカトさん、2度も言わせないでください。

  いのちの次に大切なあまごろもでしたか?

  ワタシの手中にある事を忘れないでください 」


天女:ミカト

「 ──っ!!

  この外道がぁ!!

  式神の分際でぇ──、アタシを “ 名縛り ” しやがってぇ!! 」


セロフィート

「 名前が無いと不便です。

  “ 誰かが ” ミカトさんのづなを握る必要があります 」


天女:ミカト

「 ──その “ 誰かが ” なんで式神のお前なんだよっ!!

  おかしいだろがぁ!! 」


セロフィート

「 おかしいものですか。

  ミカトさんを救出したのは誰でもないワタシです。

  ワタシがけ親になるのは当然の流れです。

  ままを言わないでください 」


天女:ミカト

「 ──くぅっ……チッ!

  …………たしかに彼奴アイツの呪縛から解放して助けてくれた事には感謝してる!

  がたいとも思ってるよ!

  けどねぇ──、てんにょにとっていのちの次に大事なあまごろもを “ 返してくれない ” ってのは、彼奴アイツと同じじゃないかよ! 」


セロフィート

「 ミカトさん、貴女1人でつかまっているてんにょさん達を助けられないでしょう? 」


天女:ミカト

「 それは……そうだけど…… 」


セロフィート

「 目的は同じです。

  仲良く協力しましょう 」


天女:ミカト

「 だったら、いまぐアタシのごろもを返しやがれ!! 」


セロフィート

「 今は出来ません。

  第一、ごろもが手元に無くてもほうりきほうじゅつも使えるでしょうに。

  必要ないです 」


天女:ミカト

あまごろもはぁ──、てんにょのトレードマークなんだよ!! 」


セロフィート

「 知った事ですか 」


天女:ミカト

「 こっ──この野郎っ!! 」


セロフィート

「 ワタシに暴言をくのは大目にみます。

  ワタシ以外には暴言をかないよう、意識をして気を付けてください 」


天女:ミカト

「 ──このっ、外道式神がぁっ!! 」


 てんにょはセロに大して、かなりの御立腹みたいだ。

 “ あの ” セロが自分への暴言を “ 大目に見る ” なんて──。

 彼女は本物のてんにょなのかも知れない…。

 すこぶる口調は悪いけどな~~。


厳蒔弓弦

いろ(いろ)と言いたい事はあるが……、セロがまで言うなら本物のてんにょなのだろうな…。

  ところで、ほかにもてんにょるのか?

  “ つかまっている ” と言っていたが… 」


マオ

「 そうだよね!

  てんにょつかまってるなんて大変なんじゃ… 」


天女:ミカト

「 ………………てんにょは全員……彼奴アイツに大事なごろもを奪われたんだ…。

  ごろも彼奴アイツの手元に有るから……、彼奴アイツから逃げる事が出来ないんだ…。

  彼奴アイツごろもを洞窟のかに隠してやがるんだ!!

  仲間のてんにょ達を彼奴アイツの呪縛からはなって助ける為には──、ごろもを探し出さないといけない……。

  だけど──、洞窟ん中にある部屋の鍵は全部、彼奴アイツの腹ん中にあって……。

  鍵を手に入れる為には──、彼奴アイツを倒さなくちゃいけないんだ!!

  彼奴アイツは……彼奴アイツだけは──、なんとしてでも倒さなくちゃならないてんにょの天敵なんだよっ!! 」


絲腥玄武

「( ……そのてんにょごろもは──、彼奴アイツとやらが隠している部屋には既に無く、セロが持っているんだがな……。

   セロからくちめされているから喋りはしないが……。

   彼奴アイツとやらにつかまっているてんにょ達が不憫だな… )」


マオ

「 ……ミカトさん、彼奴アイツって誰なの?

  てんにょの天敵って誰なの? 」


天女:ミカト

しゅてんどう── 」


マオ

「 しゅてんどうじ??

  しゅてんどうじ……って誰?? 」


厳蒔弓弦

しゅてんどう──だと?! 」


マオ

づるさん?

  しゅてんどうじ…を知ってるの?? 」


 てんにょさんから、“ しゅてんどうじ ” って聞いたづるさんの顔色が変わって、けわしい顔付きに変わった。

 づるさんは “ しゅてんどうじ ” を知ってるのかな??

◎ 訂正しました。

  架空の人物 ─→ 架空の登場人物

  何処に隠してやがるんだ ─→ 何処かに隠してやがるんだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ