✒ ザワつく平民地区
遊廓亭を出て《 平民地区 》を歩いていると、ザワザワしている事に気付いた。
何だろう??
マオ
「 何かさ、急に騒がしくなって来たな?
火事でも起きたのかな? 」
セロフィート
「 宿屋の方角ですね。
このまま進みましょう 」
マオ
「 うん… 」
宿泊している宿屋の近くに到着すると、宿屋から離れた向こうの方で人集りが出来ている。
厳蒔弓弦
「 野次馬のようだな 」
絲腥玄武
「 嫌な空気が漂っているな 」
マオ
「 嫌な空気??
オレには分からないや 」
セロフィート
「 マオ、今夜は早目に休みましょう 」
マオ
「 う、うん……。
でもさ、何が起きてるか気になるよ 」
セロフィート
「 マオ──、明日から寺子屋で筆記試験に向けた詰め込み学習が始まります。
他の事に気を取られている場合ではないですよ。
マオが今、すべき事は明日に備え、疲れた身体を休める事です。
優先事項を間違えてはいけません 」
マオ
「 セロ……だけど── 」
絲腥玄武
「 最もな意見だな。
我もセロに同意する。
野次馬根性を出すより、休む事を優先すべきだ。
1週間は長いようで短い。
貴重な時間を好奇心で潰す必要はない 」
厳蒔弓弦
「 一理あるな。
目標を叶える為にすべき事は、野次馬に加わる事ではないのは確かだ。
何があったかは、明日聞いても遅くないだろう。
平民は噂話が好きだからな、聞けば幾らでも教えてくれる 」
マオ
「 ……そんな畳み掛けるように言わなくても……。
3人に其処まで言われると、そんな気がして来たけど…… 」
絲腥玄武
「 『 そんな気がして来た 』ではなく、事実だ。
年長者の言葉には素直に従った方が賢明だぞ 」
マオ
「 …………でも… 」
そんな風に3人に囲まれて言われると、反発したくなっちゃうんだよなぁ~~。
男は好奇心には勝てないんだ!
──っていうか、セロの次に年長者なのは、オレですからぁ!!
言いたいけど、オレは16歳って事になってるから言えないぃ~~~~!!!!
恨むからなぁ、セロ!!
セロフィート
「 マオ、寝る前にマッサージしましょう。
好きでしょう、全身マッサージ 」
マオ
「 …………そりゃ、マッサージは好きだけど(////)」
絲腥玄武
「 ほう?
まっさーじ…とやらは初めて聞く。
何をするんだ? 」
マオ
「 えっ?!(////)
あの……えぇと……(////)」
厳蒔弓弦
「 私も気になる。
まっさーじ…見てみたいな 」
マオ
「 えぇ~~~と……(////)
マッサージは……見世物じゃないって言うか……(////)
セロぉ~~~ 」
オレはセロに助け船を出してみた。
全身マッサージはしてほしいけど、弓弦さんと玄武さんの前で真っ裸になるのは流石に抵抗あるよ~~~!!(////)
セロフィート
「 良いではないですか。
身体の凝りを解して筋肉を柔らかくするだけですし。
何も恥ずかしい行為でもないでしょう 」
絲腥玄武
「 身体の凝りを解す?
筋肉を柔らかくする??
聞いた事の無い単語ばかりだな 」
厳蒔弓弦
「 どうやって身体の凝りを解すんだ??
そんな事が出来るのか?? 」
セロぉ~~~!!
ちゃんと助け船を出してくれよぉ!!
火に油を注いで、どうすんだよっ!!
マオ
「 それは……そうだけど……。
セロのマッサージは久し振りだから嬉しいけど…。
見られるのはやっぱり…(////)」
セロフィート
「 マオは恥ずかしがり屋さんですね。
男同士ではないですか 」
マオ
「 お──男同士だって、恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよ!!
セロには分からないだろうけどなっ!! 」
セロフィート
「 今更何です。
既に裸の付き合いはしているでしょうに 」
マオ
「 ──温泉に入るのとは訳が違うんだよっ!!(////)」
絲腥玄武
「 おんせん??
おんせん…とは何だ? 」
厳蒔弓弦
「 湯の入った大きな石風呂の事だ 」
絲腥玄武
「 いしぶろ?? 」
厳蒔弓弦
「 石で作った浴槽に大量の湯を溜めて入るんだ。
私も初めて見た時は驚いたものだ 」
絲腥玄武
「 我も見てみたいな、その “ おんせん ” とやらを 」
厳蒔弓弦
「 温泉はセロが魔法で作ってくれるんだ 」
絲腥玄武
「 ほう、それは是非とも見てみたい!
マオ、野次馬より “ おんせん ” を優先すべきだ! 」
マオ
「 へ?? 」
絲腥玄武
「 我は、おんせん…とやらに入りたい!
宿屋へ入るぞ! 」
マオ
「 えぇっ!?
一寸──玄武さん?! 」
何でか分からないけど、玄武さんが温泉に食い付いたぁ~~~!!
でも、まぁ……オレだって、好奇心よりも──、野次馬根性よりも──、温泉に入ってスッキリした後に、セロの全身マッサージを受けたい(////)
弓弦さんと玄武さんにマッサージをされる所を見られるのは恥ずかしいけど──、一部屋を一緒に使ってるんだから、諦めよう…。
そんな訳で──、向こうで何が起きているのか気にはなるけど、弓弦さんの言う通り、何があったのかは明日、平民の誰かに聞く事にした。
オレはセロ,弓弦さん,玄武さんと一緒に宿屋の中へ入った。




