表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/169

✒ 陰陽師試験 3


 狐の式神には豊満な胸が付いてるからメスなんだろう。

 ()ぎつね()ほうじゅつはなってる。

 どうやら光属性のほうじゅつみたいだ。

 金色に輝いてこう(ごう)しい()ぎつね()に似合っている。

 光属性のほうじゅつを容赦なくはなってるけど、やっぱりセロにはまったく効かない。


 沢山の光の玉や巨大な光の玉,レーザービームのような光が降り注いでもセロにダメージを与える事は出来ない。

 どんな反則技もセロの前では無駄な努力だし、水の泡だな。


 それにしたって、()ぎつね()ほうじゅつ攻撃は範囲力と威力を誇っている。

 強力な光属性のほうじゅつ攻撃を前にしたら、妖魔にも妖怪にも大打撃を与えられるだろう。

 それを無効化してしまえるセロって、やっぱり凄い存在なんだな。


 ()ぎつね()は分身をして10体に増えた。

 ド派手な光属性のほうじゅつ攻撃はまない。

 光が弾けてパチパチと鳴り響く派手なほうじゅつは綺麗だけど、おっかないな。

 こんな凄い式神を使役している陰陽師と式神バトルをして3本取らないといけないとか、無理ゲーが過ぎるんじゃ……。


 かわさんが言っていたように、審査官達がオレ──げんじのまおを潰して失格にさせんが為に抜擢されたすぐりの陰陽師達だったりするのかな?

 だけど、なんで審査官達は凄い実力を持ってる試験者を落として、大した事のない試験者を合格させるようなな事をするんだろう??

 優秀で有能な陰陽師がた方がみかども安心するんじゃないかな?


 やっぱり地位や財力,権力を優秀で有能な陰陽師に奪われて、立場を追われるのがいやなのかな?

 贅沢三昧の好き勝手放題が許される裕福な生活を失いたくないから、優秀で有能な実力のある試験者を落として、陰陽師界を牛耳ってるのかな。

 腐ってるんだな、陰陽師の社会は……。


 最低な陰陽師達が巣食って牛耳っている陰陽師社会をみかどは承知してるのかな?

 セロにもオレにも心底どうでもい事だ。

 陰陽師社会が救いようのないぐらい腐敗してたって知ったこっちゃないんだ!


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ──、さっさと3本取って終わらせよう! 」


セロ:式神

「 はいはい。

  おおせのままに── 」


 セロが言うと、晴天だった空がどんてんに変わる。

 雲の中では雷鳴が聞こえる。

 らいうんだ。

 セロはらいうんを作ったのか……。

 一体なにをする気なんだろう??


セロ:式神

「 消滅しない程度に痛め付けてあげましょう。

  格の違いをその身を持って思い知りなさい 」


 とんでもない言葉を発したセロが、前に出している右手の指をパチン…と鳴らすと、らいうんから大量の雷撃の雨が降り注いでたぁぁぁあああああ!!!!


 物凄いらいおんを鳴らしながららいこうが周囲を照らす。

 凄まじい威力の電撃が容赦なく()ぎつね()を襲う。

 まさに死角無しの無慈悲な蜂の巣攻撃!!

 逃げ場を雷撃で塞がれているから()ぎつね()は身動きが取れない。


 電撃が3発、()ぎつね()に当たり、セロは見事に相手の式神から3本を取ってくれた。

 用がなくなったらいうんは水に溶ける綿菓子のように消えていった。

 空は晴天に戻った。


 ()ぎつね()は全身を震わせて、セロを恐がっているみたいだ。

 戦意を喪失させただけじゃなくて、恐怖心まで植え付けてしまったようだ。

 式神に恐怖心があるのか分からないけど、かみなりがトラウマになってなければいなぁ……。


セロ:式神

「 3本取れました。

  審判さん、判定をしてください 」


審判:陰陽師

「 しょ……勝者はげんじのまお~~!!

  これにて式神バトルは終了です!

  式神バトルは2勝,引き分けで──、げんじのまおの勝利です!! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 はぁぁぁぁあ!?

  引き分けなんかしてないだろ!!

  ちゃんと3勝してたじゃんかよぉ!! 」


審判:陰陽師

「 2回戦目の試合は無効となりましたので、“ 引き分け ” となります 」


マオ:厳蒔磨絽

なんだよ、それぇ~~!

  ズッコいよ!!

  大人なくて卑怯だと思わないのかよ! 」


審判:陰陽師

「 審査官である御三家の陰陽師がたが決められた事ですので、つくがえりません 」


マオ:厳蒔磨絽

「 …………腐ってやがるぅ~~~~!! 」


セロ:式神

「 マオ──、2勝は出来ました。

  これで不合格にされるなら、御三家の審査官達を丸焦げにしましょう。

  今夜から10年間はとこせる事になります 」


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ……丸焦げにしたら死んじゃうよ… 」


セロ:式神

「 不誠実な審査官達のしん(みの)じょう(うえ)など、知った事ですか 」


マオ:厳蒔磨絽

「 それもそうだな。

  喧嘩は売る相手を間違えたら駄目だよな! 」






進行係:陰陽師

「 えぇ~~、それでは結果を発表します。

  げんじのまおの陰陽師試験、実技は文句無しの合格とします! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 やったぁ!!

  実技合格ぅ~~~~!!

  …………は?

  実技試験は??

  どゆこと…… 」


進行係:陰陽師

「 陰陽師試験には、実技試験と筆記試験があります。

  筆記試験で合格が出来れば、正式に陰陽師となれます。

  筆記試験は1週間後、この会場で行われます。

  しっかりと陰陽師と式神について学んでください。

  近所にある寺子屋にかよい学ぶように!

  ──これにて解散してください 」


 こうして、オレ──げんじのまおの陰陽師になる為の実技試験は無事に幕を閉じた。





マオ

「 筆記試験があるなんて聞いてねぇよぉ!!

  どういう事だよぉ!!

  オレ、筆記試験なんて自信ないよ! 」


厳蒔弓弦

「 筆記試験か。

  たしかにマオには難題だな 」


マオ

「 実技試験には合格出来たのに…… 」


陰陽師:堡畄川

「 筆記試験か。

  今迄は筆記試験なんてしなかったのにな…。

  やっぱり……まお君を陰陽師にしない為に審査官達が仕組んだのかも知れないね。

  陰陽師は幼少時から陰陽師や式神の事を学ばせられるから、筆記試験を受ける必要なんて初めからないんだけど……。

  まお君は陰陽師の家系じゃないからね。

  実技試験で不合格には出来なかったけれど、筆記試験をすれば間違いなく落とせると考えたのかも知れないよ 」


マオ

「 そんなぁ~~~~ 」


陰陽師:堡畄川

「 筆記試験に向けて、僕も協力するよ!

  筆記試験に合格出来るように泊まり込みで教えるからね! 」


マオ

「 え゛っ……泊まり込みで?? 」


陰陽師:堡畄川

「 そうだよ。

  1週間しかないから、時間は足りないぐらいだよ。

  今日きょうは実技試験で疲れたと思うから、筆記試験に向けた勉強は明日あしたからにしようか。

  今日きょうは、お疲れ様だったね。

  実技試験、合格おめでとう!」


マオ

がとう御座います(////)

  明日あしたから寺子屋に寝泊まりかぁ~~。

  トホホぉ~~~~ 」


厳蒔弓弦

「 私も陰陽師から聞いた事は、すべて教えよう。

  筆記試験に役立つかは分からないが、知っていて損はしない知識だからな 」


マオ

づるさんもがとう(////)」


セロフィート

「 今夜のゆうは奮発しましょう。

  遊廓亭の料理は豪華でしいですよ 」


マオ

「 遊廓亭~~?

  如何いかがわしい店じゃないよなぁ? 」


セロフィート

「 行けば分かります♪

  行きましょう 」


マオ

「 名前からして不安だぁ~~~ 」


 かわさんの案内で陰陽師試験会場を出たオレ達は、寺子屋へ戻るかわさんと別れて、セロの案内で如何いかがわしい名前をしている遊廓亭へ向かうのだった。

◎ 訂正しました。

  視角無し ─→ 死角無し

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ