✒ 陰陽師試験 1
──*──*──*── 2日後
──*──*──*── 陰陽師試験会場
──*──*──*── 試験場
オレは今、陰陽師試験を受ける厳蒔磨絽として、陰陽師試験会場内にある試験場に居る。
厳蒔磨絽の式神を演じてくれているセロも一緒だ。
厳蒔磨絽の兄を演じてくれている弓弦さんと一緒に、厳蒔磨絽が陰陽師試験を受けれるように申し込みをしてくれた陰陽師の堡畄川さんも応援してくれている。
情けない所は見せられない訳だよ!
1項目 ~ 4項目の式神をアピールする試験は、寺子屋の訓練場で訓練した時のように順調に良い結果を残す事が出来たと思う。
セロが頑張ってくれたお蔭だ!
今から最後の試験──、式神バトルが始まる。
陰陽師御三家の偉い人達が審査官をしていて、審査官が選んだ選り選ぐりの陰陽師が3名も入場して来た。
マオ:厳蒔磨絽
「 は──?
相手にする陰陽師って3名も居るのかよ?
聞いてないよ!
──堡畄川さん、どゆこと?! 」
陰陽師:堡畄川
「 …………僕にも分からないよ…。
試験者が相手をするのは1人の筈だよ。
3人相手……。
これは…もしかすると磨絽くんを潰しに来たかも知れないね 」
マオ:厳蒔磨絽
「 潰しに?!
オレ──、審査官達から潰される程の事したの??
帝の御前なんだよね?? 」
陰陽師:堡畄川
「 そうだよ……。
帝の許可を得られたのかな?
磨絽君の式神は今迄に登場した式神より優秀で凄いから……。
磨絽君──、お兄さんと僕は外野から見守る事しか出来ないけど、合格出来るように応援してるからね! 」
マオ:厳蒔磨絽
「 堡畄川さん… 」
厳蒔弓弦
「 マオ、セロを信じるんだ。
セロなら、マオを合格させてくれる 」
マオ:厳蒔磨絽
「 兄さん……。
うん……うん、そうだね!
オレ、セロを信じる!!
セロだって頑張ってくれたんだ!
最後まで手を抜くなんてしないと思うもん!! 」
審判:陰陽師
「 ──試験者、厳蒔磨絽!
式神バトルを開始する。
バトルコートに入りなさい 」
マオ:厳蒔磨絽
「 はい!
セロ…… 」
セロ:式神
「 マオ、任せてください。
相手の式神はワタシが沈めます 」
マオ:厳蒔磨絽
「 沈めたら駄目だって! 」
セロぉ~~~~!!
マジで頼むからなぁ!!
相手の式神を消滅させたら、オレ達……犯罪者になっちゃうんだからなぁ!!
オレは審判に言われた通り、素直にバトルコートに入った。
──*──*──*── バトルコート
白線で仕切られているバトルコートは、≪ 日本国 ≫のTVで見た事のあるバスケットコートぐらい広いかも知れない。
オレは白線の中には入れない。
白線の外で式神役のセロに指示を出す事しか出来ない。
審査官達が選んだ陰陽師達は向かい側に居る。
2名の陰陽師は離れた場所に座っていて、式神バトルを観戦するみたいだ。
1名の陰陽師はオレと同様にバトルコートの前に立っている。
厳蒔磨絽の式神──セロはバトルコート内に立っている。
だけど、向かいに立ってる対戦者の陰陽師の式神はバトルコート内には出ていない。
審判:陰陽師
「 審査官補佐はコート内に式神を呼び出して出してください 」
審判に言われた陰陽師は、指で刀印を作ると宙に印を切り始めた。
五字切りだ。
陰陽師が五字切りを終えると、バトルコート内に式神が姿を現した。
セロと対峙する式神は、白蛇だった。
唯の白蛇じゃなくて、上半身が人型で下半身が蛇になっている。
背中からは蜻蛉の羽に似た透明な羽が左右から生えている。
式神の姿って──、一寸だけ怪物に似てる??
審判:陰陽師
「 試験者の式神は、審査官補佐の式神から3本取る事!
但し、審査官補佐の式神を消滅させる事は禁ずる!!
帝の御前である事を弁え、正々堂々と挑む事!
──式神ぃ~~~ファイト!! 」
審判の掛け声が合図になった。
審査官補佐が宙で印を切って、式神に指示を出している。
マジかよ……。
式神への指示や命令って印を切って出すもんだったんだ……。
オレ──、今まで印を切って指示なんてしてなかったぞ!!
指示の出し方が根本的に間違ってたぁぁぁぁあああああ~~~~!!!!
もしかして──、印を切って指示を出してなかった1項目 ~ 4項目の試験は、「 陰陽師らしくない 」って理由で不合格にされてるんじゃ……。
あ…有り得るかも知れない……。
だけど今更──、印を切って指示を出すなんて……。
本当に今更過ぎる…。
なんて事を1人で悶々と考えていたら、審査官補佐の式神が法術を使って攻撃して来たぁ!!
マオ:厳蒔磨絽
「 セロ──!!
避けろ! 」
セロ:式神
「 必要ないです 」
そう言ったセロは白蛇女の法術攻撃を避けずに受けた。
白蛇女の法術はセロを直撃したけど、セロは無傷だった。
セロにはあらゆる物理攻撃も魔法攻撃も完全無効化されて効かない。
セロの身体は〈 テフ 〉の膜に守られているからだ。
勿の論、法
白蛇女
審査官補佐は印
懸命に印
白蛇女
一切の遠慮も手加減も感じられない。
セロは白蛇女
野球ボールサイズの雷
セロの投げた── いや、セロ自身が投げた訳じゃないんだけど ──雷
セロ:式神
「 ──勝負あり、ですね 」
審判も審査官補佐も口を開けてあ
セロが白蛇女
マオ:厳蒔磨絽
「 ──よしっ!!
先ずは1勝だな! 」
セロ:式神
「 審判さん、判定をしてください 」
審判:陰陽師
「 ──はっ Σ( ゜ロ ゜;)!!
しょ──勝負、あり!!
勝者は──試験者、厳
──審査官補佐は交代です!
次の審査官補佐は前へ! 」
審判の指示で審査官補佐が入れ代わる。
次の審査官補佐は審判の指示前に五字切りをするとバトルコートに式神が姿を現した。
バトルコート内に現れた式神は、人型をしているけど、両手が鳥の翼になっている。
審判:陰陽師
「 式神ぃ~~~~ファイト!! 」
審判の合図と共
宙に浮いている鳥女
翼から大量の羽根をセロへ目掛けて飛ばして来




