✒ 陰陽師になる訓練 4
──*──*──*── 訓練場
マオ
「 よ~~し、最後の追い込み訓練開始だ!
先ずは────何だっけ? 」
厳蒔弓弦
「 セロの能力をアピールする事だ 」
マオ
「 そうだった。
えぇと……セロの得意な事をさせて、審査官にセロの凄さ,優秀さをアピールするんだよな!
セロ──、この小石を全部、宙に浮かせるんだ! 」
セロフィート
「 はいはい。
仰せのままに── 」
オレは手に持っていた小石を宙に投げる。
セロは浮遊魔法を発動してくれたのか、小石が空中でフワフワと浮いている。
オレにも魔法陣は見えてないんだけど、見えない人にはこんな感じに見えているって事なんだろう。
魔法って凄いっ!!
マオ
「 やっぱり何度見ても不思議な光景だよな~~。
小石の下に手を入れて動かしても何にもないんだよ!
風も起きてないし、自然に浮いてるように見えるしさ! 」
セロフィート
「 ただ浮かせているだけは詰まらないです。
小石を動かしてコントロールも抜群な事をアピールします? 」
マオ
「 それも良いんだけど──、小石を大きく出来ないかな?
石なんだけど、触ったら硬い筈の石が “ 柔らか~~い ” っていう体験を審査官にしてもらえないかな? 」
厳蒔弓弦
「 飛ばし過ぎだな。
大きくしたり、柔らかくしたり出来る事は、後に取っておいた方が良い。
法力で物体を浮かせるだけでも凄い事だ。
動かして見せる迄で留めておこう 」
マオ
「 分かったよ。
切り札は最後に取っておく作戦だな。
よし──、セロ!
小石で円を描くように動かすんだ! 」
セロフィート
「 はいはい。
仰せのままに── 」
セロが何かの魔法を発動させて小石を動かしてくれる。
円を描くように小石がグルグルと回っている。
厳蒔弓弦
「 此処まで見せれば十分だろう。
次の項目に移ろう 」
マオ
「 うん。
セロ、もういいよ。
小石を下に落として終わりだ 」
セロフィート
「 はいはい。
仰せのままに── 」
マオ
「 次の項目は──、得意な法術を的の中心に飛ばすんだったよな。
セロ、頼むよ 」
セロフィート
「 マオ、式神に『 頼むよ 』は厳禁です。
審査官の前では言葉使いには重々気を付けてください 」
マオ
「 そうだった!
頼んだら駄目なんだっけ…。
気を取り直して──。
セロ、的の中心を目掛けて法術を放つんだ! 」
セロフィート
「 マオ、属性の指定をしてください 」
マオ
「 属性? 」
厳蒔弓弦
「 陰陽師は無属性の法力しか使えないが、式神には得意な属性がある。
式神が使える属性は9属性だ。
木,風,火,水,地,雷,氷,光,影だな。
どの属性をセロに使わせるんだ?
因みに式神は1属性しか使えない。
セロの属性を決める必要がある 」
マオ
「 9属性もあるんだ?
木って何? 」
厳蒔弓弦
「 木の枝,蔦,蔓,根,葉…等を操れる。
地は土,石,岩,砂利,砂…等を操れる。
風は風,火は炎,水は水,雷は雷,氷は氷,光は光,影は影を操れるな 」
マオ
「 悩むなぁ……。
式神バトルに有利な属性って何かな? 」
セロフィート
「 無難に雷 でしょうね。
痺れさせて動けなく出来ます。
調節も割りと簡単です 」
マオ
「 じゃあ、セロの使う属性は雷だな!
セロ、鞭は使うなよ? 」
セロフィート
「 鞭…です? 」
マオ
「 1000万ボルトの電流を流して真っ黒焦げにする鞭があったろ? 」
セロフィート
「 今回は使いません。
式神は武器を持たず、己の体や法術を駆使して戦うようですし 」
マオ
「 そうなんだ。
良かった!
よし、じゃあ、気を取り直して続けよう!
セロ──、雷ボールを的の中心に投げて命中させるんだ! 」
セロフィート
「 マオ、雷ボールの大きさの指定をしてください 」
マオ
「 大きさぁ? 」
セロフィート
「 ビー玉 ~ 大玉まで大きさがあります。
予め決めといた方が良いです 」
厳蒔弓弦
「 確かにそうだな。
雷ボールとやらの大きさを前以て決めていれば、場面に合わせて使い分けも出来て指示もし易いだろう 」
マオ
「 そっか。
雷ボールの大きさか…。
パチンコ玉,ビー玉,ピンポン玉,ゴルフボール,テニスボール,野球ボール,バレーボール,サッカーボール,ドッジボール,バスケットボール,ビーチボール,大玉……沢山あるよな。
ピンポン玉,野球ボール,バレーボール,ビーチボールの4種類ぐらいにしとくか? 」
セロフィート
「 4種類ですね。
どう区別します? 」
マオ
「 そうだな……。
ピン玉,野球ボール,バレーボール,ビーチボール…………そのままは流石に拙いよな?
T1,T2,T3,T4──で、どうかな? 」
セロフィート
「 マオに任せます 」
マオ
「 じゃあ、T1をピンポン玉,T2を野球ボール,T3をバレーボール,T4をビーチボールにしよう!
じゃあ、気を取り直して──。
セロ──、T2の雷ボールを的の中心に投げて命中させるんだ! 」
セロフィート
「 はいはい。
仰せのままに── 」
セロの前に野球ボール程の球体が現れた。
球体の周りには、バチバチと電気が光っているのが分かる。
マオ
「 これが雷ボールか。
セロ、これに触ったりしたら…… 」
セロフィート
「 体内に大量の電流が走り抜け感電死します 」
マオ
「 危険物っ!! 」
セロフィート
「 触らなければ良いだけです 」
マオ
「 そだな… 」
野球ボール程の雷ボールが的の中心へ目掛けて真っ直ぐに飛んで行く。
命中率は百発百中だ!
マオ
「 よし!!
命中したぁ!
確か5つの的の中心に命中させれば良いんだよな。
セロ、1度に5つの的の中心を狙えたりするか? 」
セロフィート
「 楽勝です 」
そう言って微笑んだセロは、雷ボールを5つの出現させると、同時に的の中心を狙って放った。
雷ボールは5つ共ど真ん中に命中した。
マオ
「 やったぁ!!
凄いよ、セロ!!
止まった的に法術を命中させる試験は合格だな! 」
厳蒔弓弦
「 次の項目は動く的に法術を命中させる試験だな 」
マオ
「 うん。
セロ──、T2の雷ボールを動く的の中心に投げて命中させるんだ! 」
セロフィート
「 はいはい。
仰せのままに── 」
セロの前に出現した5つの雷ボールは、同時に動くと的の中心を狙って飛んで行く。
雷ボールは5つ共ど真ん中に命中した。
マオ
「 よしっ!!
これなら3つ目の試験も合格出来るよな! 」
厳蒔弓弦
「 次の項目は、複雑に動く的に法術を命中させ撃ち抜くようだ 」
マオ
「 複雑に動く的って? 」
厳蒔弓弦
「 メニュー表には、式神に的を持たせて動き回らせるようだな。
的の数も5つから15増えた20だ。
全ての的に法術を命中させるのは難題だが、出来るだけ中心を撃ち抜く事だ 」
マオ
「 的の数が20に増えるの?!
エゲツな~~ 」
セロフィート
「 真ん中を撃ち抜けば良いです?
撃ち抜くならビー玉の大きさが良いでしょう 」
マオ
「 あっ、確かにな。
ピンポン玉より小さい方が狙い打ちし易いかも!
じゃあ、順番を変えないとだよな 」
セロフィート
「 T1をピンポン玉からビー玉に変えれば良いです 」
マオ
「 じゃあ、それで!
それは兎も角、4項目目の練習は、どうやってしたら良いんだろうな? 」
セロフィート
「 的なら魔法で動かせます。
試してみます? 」
マオ
「 うん!
折角だし、やってみよう! 」




