✒ 陰陽師になる訓練 3
──*──*──*── 3週間後
──*──*──*── 寺子屋
寺子屋に通い初めてから3週間が経った。
陰陽師について学んだり、印について学んだり、印を切る練習に明け暮れたり、読み書きを覚えたり、訓練場で的確な指示や命令を出来るように訓練を頑張った。
恥ずかしい九字切り,五字切りをしながら、タイミング良く魔法を発動させれるようにもなった。
うん、何とか慣れる事は出来て良かった。
陰陽師試験のメニュー表に書かれている項目で、甲評価,乙評価を貰えるように可能な限り努力をして頑張ってはみた。
どの項目も合格点を貰えるんじゃないかと思えるぐらい上達したから安心している。
1番心配なのは式神バトルかな。
訓練場でも他の陰陽師に練習相手になっともらったんだけど、セロは加減が出来ないから、相手の式神を負かすのに苦労した。
式神バトル…………不安でしかない。
陰陽師:堡畄川
「 う~~~ん……磨絽君の式神は強過ぎるんだね。
強い事は良いんだけど、法力の加減が上手く出来ないのは評価に響くかも知れないね… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そんなぁ~~ 」
陰陽師:堡畄川
「 手綱は上手く握れていると思うし、式神が暴走する恐れも見うけられないけど、式神に法術の攻撃範囲や威力を上手く調節させれているか──って所も評価されるんだよ。
難しい事だけど、減点にならない程度には調節を出来るようにした方が良いよ。
審査官は意地悪いからね、試験者の粗を探したり失敗,至らない所を見付けて減点するのが好きなんだよ。
年の功──ってのとは違うかも知れないけど、自分や自分の弟子より優秀そうな試験者が居たら難癖付けて不利にしたり、落としたりして、身内贔屓をし易い傾向が強いんだよね。
だから、減点対象になりそうな事を出来る限り減らしておく必要があるんだよ。
試験当日に間に合うかな… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 でも明後日の午後ですよね?
急だよ… 」
陰陽師:堡畄川
「 試験日が早まるのは良くある事だよ。
取り敢えず、相手の式神から3本取れれば合格だから、相手の式神を消滅させてしまわないように注意しながら3本取れるように頑張って! 」
マオ:厳蒔磨絽
「 難題だぁ~~ 」
陰陽師:堡畄川
「 試合会場には僕が案内するから、当日は9時迄に来てね。
お兄さんの同伴も許可されてるから、良ければ磨絽君と来てください 」
厳蒔弓弦
「 退魔師が行っても良いのか? 」
陰陽師:堡畄川
「 身内でしょ?
大丈夫ですよ~~。
磨絽君の緊張を解して応援してあげてください。
僕も紹介者として立ち会う事になってます。
式神バトルは見て損はないですよ!
じゃ、僕は仕事があるので── 」
堡畄川さんは、笑顔で手を振ると自分の仕事に戻って行った。
厳蒔弓弦
「 試験日が早まったのは予定外だが、この3週間で、やれるだけの事は出来たと思う。
マオは良く頑張れたよ 」
マオ
「 弓弦さん…(////)」
セロフィート
「 仮に合格が出来なくても陰陽師にはなれますから、安心して試合に挑みましょう 」
マオ
「 そう言えば『 申し込みは任せろ 』とか言ってたよな?
何を企んでるんだよ? 」
セロフィート
「 それは──、マオが不合格になってからの “ お楽しみ ” です♪ 」
マオ
「 ──不合格にならない為に訓練場で仕上げをするぞぉ!! 」
厳蒔弓弦
「 最後の追い込みだな 」
セロフィート
「 前途多難ですね 」
マオ
「 抑、セロが加減出来れば問題は解決する事なんだけどな! 」
セロフィート
「 マオ、ワタシに責任転嫁しないでください 」
マオ
「 してねぇよ 」
そんな訳で、オレはセロと弓弦さんと一緒に訓練場へ向かって歩いた。




