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⭕ 目指そう、退魔師 1


──*──*──*── 村の宿屋


 セロとオレは退魔師のげんじのづるさんと一緒に≪ 村 ≫にある宿屋へ向かった。

 宿屋で宿泊の手続き(チェックイン)を済ませて宿泊室を借りる。

 宿泊客が多くていてる宿泊室が「 一部屋しかない 」って事で、恩人のづるさんと同室する事になった。

 宿屋のあるじから宿泊室は大人が3人でも十分に広い部屋だ。

 がたいな~~。


──*──*──*── 宿泊室


マオ

「 宿屋に泊まれてかったな、セロ。

  流石に野営は飽きたよ… 」


セロフィート

「 ワタシは楽しいです。

  イレギュラーは楽しんでナンボですし 」


マオ

「 セロはな!

  オレはだって、イレギュラーを楽しむ余裕は無いよ! 」


厳蒔弓弦

「 2人は仲がいのだな 」


マオ

「 そうだな~~。

  一緒に旅を始めてから随分と経つし、長いもんな 」


セロフィート

だ名乗ってませんでしたね。

  ワタシはセロフィート・シンミンと言います。

  吟遊大詩人として世界を旅しています。

  ワタシの事は気軽に “ セロ ” と呼んでください 」


厳蒔弓弦

「 吟遊大詩人?

  初めて聞く職業だ…。

  わたびとは変わった職業に就いているのだな。

  私の名前はげんじのづるだ。

  退魔師と呼ばれる妖魔の退治屋をしている 」


セロフィート

づるさんのように退魔師とやらは妖魔を倒せるのですね 」


厳蒔弓弦

「 あぁ──、こののお蔭だ 」


マオ

「 そのって呼ばれる武器を使わないと妖魔を倒せないって事か。

  妖魔のからだに突き刺さってたもんな!

  けたりしないなんて凄いよな~~。

  オレの刀なんて、どんなに振っても妖魔のからだけちゃって当たらないんだもんな!

  はなしにならないよ 」


厳蒔弓弦

「 私の弓矢は “ ぐらいの弓 ” と呼ばれている。

  職人が作ってくれた一級品だ。

  退魔師はみな、自分に合った職人に作ってもらえるんだ 」


マオ

「 へぇ~~。

  いなぁ~~。

  セロ、オレもが欲しい!

  オレ専用のを出してよ! 」


セロフィート

「 無茶を言わないでください。

  マオには今の刀で十分です 」


マオ

「 はぁぁぁぁあん!?

  なんでだよ!

  妖魔を倒せない刀を装備してても意味ないだろが!

  オレはセロを守る守護衛士なんだぞ! 」


セロフィート

「 妖魔なら〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換出来ます。

  無理して戦う必要あります? 」


マオ

「 プライドの問題なんだよ!

  オレもの刀が欲しい!! 」


厳蒔弓弦

が欲しいなら、退魔師試験に合格すればい 」


マオ

「 退魔師試験??

  退魔師って試験を受けないとなれないの? 」


セロフィート

「 マオ、受けても合格しなければなれませんよ 」


マオ

「 そう言ったろぉ~~。

  セロ──、オレ、退魔師試験を受けたい!

  退魔師になりたい!! 」


セロフィート

「 好きにしてください 」


マオ

がとうな、セロぉ♥️

  づるさん、退魔師試験ってで受けれるの? 」


厳蒔弓弦

「 ≪ 平安京 ≫にある退魔仲介所で退魔師試験の申し込みをするんだ。

  退魔師試験ではおの(おの)に課題が出される。

  課題を解決させ、高評価で達成する事が出来れば退魔師になれる 」


マオ

「 高評価? 」


厳蒔弓弦

「 評価は5段階ある。

  上から順にこうおつへいていつらとなっている。

  こう評価を得られれば試験は合格だ 」


マオ

「 5段階評価か。

  受けてみないと分からないか…。

  じゃあ、退魔師仲介所で退魔師試験の申し込みをして試験を受けたら──、課題を解決させて、こう評価で達成させれたら──、晴れて退魔師になれて、職人にオレ専用のを作ってもらえるんだな!

  オレ、頑張っちゃうぞ!! 」


セロフィート

「 その為には≪ 平安京 ≫とやらへ行く必要があります。

  づるさん、この≪ 村 ≫から≪ 平安京 ≫迄はなんにちほど掛かります? 」


厳蒔弓弦

「 この≪ 村 ≫からなら徒歩で3ヵ月ほどだ。

  この≪ 村 ≫から馬車は出てないから、馬車に乗れる≪ 村 ≫へは1ヵ月ほど歩く必要がある。

  途中にも≪ 村 ≫は存在するが馬車には乗れないな 」


マオ

「 基本的に歩くんだな~~。

  セロ、転移魔法で≪ 平安京 ≫に行っちゃおうよ 」


セロフィート

「 マオ…。

  ──づるさんが、この≪ 村 ≫に立ち寄ったのは退魔仲介所で受けた依頼ですか? 」


厳蒔弓弦

「 あ、いや…。

  この≪ 村 ≫はとおり道なんだ。

  目的地は別にある。

  宿泊と旅に必要な食材や道具を調達,補充する為に立ち寄ったに過ぎない。

  ≪ 村 ≫に妖魔が現れるのは珍しい事なんだ 」


セロフィート

「 そうですか。

  づるさんの目的地はです? 」


厳蒔弓弦

「 ≪ さちまの里 ≫だ。

  妖魔が巣食う “ 妖魔の森 ” の奥にある≪ 里 ≫だ。

  私の生まれ故郷でもある。

  両親の命日が近いから里帰りしているんだ 」


マオ

「 妖魔の森には妖魔がウジャウジャ出るの? 」


厳蒔弓弦

「 そうだな。

  五行軍ですら入るのを妖魔の森だからな。

  辿り着くのは大変だな 」


マオ

「 うっげぇ~~~だ。

  妖魔を倒せないオレには厳しそうだな。

  無事に故郷に着けるといね!

  づるさんは強いし、大丈夫な気がする! 」


厳蒔弓弦

「 はははっ。

  がとう 」


セロフィート

づるさん、五行軍とはなんでしょう? 」


厳蒔弓弦

「 あぁ──、五行軍も妖魔を退治している妖魔専門の討伐隊だな。

  五行軍には退魔師だけではなく、ふつ,陰陽師,腕に自信のある武士も参加している。

  討伐隊は職業にはこだわらないんだ。

  希望者は誰でも入団が出来る 」


マオ

「 へぇ?

  妖魔専門の討伐隊か。

  づるさんは入団してないの? 」


厳蒔弓弦

「 あぁ……私は抜けたんだ……。

  私の師匠は五行軍のかなめとして討伐隊を仕切っているし、兄弟きょうだい弟子達も討伐隊に加わって活躍しているがな… 」


マオ

「 へぇ、抜けれはするんだ? 」


厳蒔弓弦

る者はこばまず、去るもの追わずの精神だからな。

  私以外にも個人的な事情で一時的に脱退する者は多いんだ。

  再入団する者も多い。

  妖魔退治ざんまいとなるから、肉体的にも精神的にも厳しい生活をいられるが、支払われる報酬は高額で魅力的だ。

  妖魔を倒せば倒した分だけ報酬は増える。

  手っ取りばやく稼ぎたい退治屋や祓い屋は、退魔仲介所で依頼を受けるよりも五行軍に入団しているな 」


マオ

「 妖魔退治ざんまい生活なんて最悪じゃん…。

  オレ、五行軍にだけは入団したくないな~~ 」


セロフィート

「 賢明な判断です、マオ。

  旅人のマオとワタシには無縁ですし、無視しましょう 」


マオ

「 だな!

  身体からだに鞭を打ちまくって路銀を稼ぐ必要もないもんな~~ 」


セロフィート

づるさんが五行軍を抜けたのは妖魔退治ざんまいの生活が合わなかったからです? 」


厳蒔弓弦

「 …………それもある…。

  私も脱退する時の理由に使ったぐらいだ。

  実際にるから、かどの立たない無難な理由として誰もが使っている。

  …………本音を隠せる建前としては便利だな 」


マオ

「 脱退する人達は本音を隠して抜けてくんだ?

  それが出来るのも魅力なのかな?

  本音を追求されないで抜けれるのって、がたそうだもんな。

  ──で、づるさんが五行軍を脱退したほんの理由ってなんなの? 」


セロフィート

「 マオ、無粋ですよ。

  づるさんはマオの恩人です。

  失礼な事を興味本意で聞くものではないです 」


マオ

「 …………御免なさい… 」


厳蒔弓弦

「 いや、いんだ…。

  誰でも気になる事だからな… 」


 づるさん…。

 失礼な事を聞いて困らせたオレに対して優しい!!

 い人じゃん!

 づるさんの爪の垢を煎じた紅茶をセロに飲ませてやりたいぐらいだ!!

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