男による男のための男達の宴
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センターテストーーーーそれを受けた学生たちの人生を大きく左右するとても重要なテストである。そんなテストの日に彼=佐々木幸助は眠たい目をこすっていた。
周りを見回してみると、同じような受験生がたくさんいる。皆、緊張した様子でボロボロの参考書を読んでいる。どうせ点数には関係ねえだろと思いながらも参考書を必死にみて覚えようとするあたり、自分が小心者であると思う。
別にそんなに勉強ができるわけでもないが、いい大学に入れたら得だろうという考えで勉強してきた。満員の電車に乗る。緊張で心音はどんどん大きくなっていく。身震いをすると、大きく息を吸・・えない。んんんんんん?・????あれれ。息が苦しい。そして、いつの間にか白いガスが列車の中に蔓延している。・・・それっきり、彼の意識は途切れたままだった。
「んーああ。あれ、」
起きたら原っぱだった。いやまじで。目の前にはアフリカのような広大な台地が広がっていた。しばらくの間見とれていると、何か大切なことを忘れているようなきがしてきた。
「うーん。あ、センター!」
確か、電車に乗って・・・息ができなくなったような。
今から会場に行っても多分間に合わないよな。どうしよう。浪人はマジで嫌やけど、私立大に入る金はないしな。
そして、ここマジでどこだよ。周りに人も動物もいないしで寂しすぎるんだが。
「だれかあーいますか。」
大声で叫んでみても返事はない。周りには本当に何もない。台地が広がっているだけだ。電車の中で意識がなくなって、・・・なんでこんなとこに。死んでもおかしくはない感じだったが、実際死んではないしな。