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王子は逃げ出した  作者: 相川イナホ
婚約破棄と俺
2/19

やヴぁぃ 会場ドン引き

 次々と檀上の生徒たちによって声高に叫ばれる侯爵令嬢の罪状。

 憎々しげに告げられる内容は相当に聞き苦しい、


 しかし檀上の男子共よ!冷静になってよく周囲を見るんだ。


 とにかく一度落ち着こう? な?


 そして周囲を見回してみるんだ!



  他の生徒達や一部の教師を除いた人達は皆ドン引きだよ!


  一般の生徒総ドン引き!



 会場の隅にいる人達は、声が届かない事もあって、何が起きているかさえ分からなくって困惑顔だよ。



 ひな壇の下の方に陣取ってる一部の生徒には 「本日いけすかない侯爵令嬢をざまぁしますww」という連絡網が周っていたようだが、その他大勢の生徒にとっては、上の首がどうすげ変わろうと変化はないと無関心事項。


 ぶっちゃけ優秀な弟のいる兄王子の王位継承とか不安定要素でしかない件について。

 その妃の座だって有力貴族の娘が側妃となって後継者を産んだりしたならば盤石とは言えない。

 


 そんな不安定要素に一喜一憂しているのは直接的な利害が生じる一部の者達だけだ。


 それらの情報をよくその足りない頭にインプットして、もう一度周囲を見回してみるんだ!


 俺たち、超迷惑かけてね?


 今日は学園の卒業パーティの日で、俺達と一部の生徒以外の生徒達にとっては

 現代における某国の高校の「プロム」って奴で、きっと楽しみにして胸を躍らせてこの場所に来たのに違いないんだ。


 それを俺達はくだらない茶番で台無しにしているわけだ。


 恨まれるだろうなぁ。

 皆が楽しみにしていた卒業パーティを台無しにしたんだから。


 俺達は相当に罪深い。


 

 いきなり黙りこくってしまった俺を不審に思ったのか、肩を抱いていた娘が俺の腕の中で身じろぎし、俺を見上げてきた。


 あれ? 君誰だっけ? 

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