表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/37

34、私は一般市民です

ティークの言うことを、要約すると、こうである。


携帯食を作って欲しい。


お馴染みの黄色い箱の様な物を作れば、いいだろうか。


エルフ族への貢物を考えて欲しい。


エルフさんは、ベジタリアンなんだそうな。

あれか、精進料理でいいだろうか。

そういや、豆腐とかは作ってないな。


獣族との戦いに、ついてきて欲しい。


戦力外だが、いいのだろうか。

私の見た目が大事らしい。

戦いと言っても、戦争ではなく向こうの代表とこっちの代表が戦うらしいので、問題ないらしい。


おかしいな、私は一般市民の筈だが…。


とりあえずがんばって、携帯食でも作り出してみよう。


ティークからの依頼を承諾して、話し合いは終了となった。

こちらの代表は、ティーク、ハートとあと三人。

あと三人は、私が知らない人。

その内紹介すると、ティークは言っていた。

向こうも五人だが、長以外は不明らしい。


さて、問題の携帯食。

思いつくのは、缶詰かフリーズドライか。

缶詰は…時間がないな。

缶を作る手間もある。

勿論、将来的には出来た方が楽なので、作ってみてもらえるようにお願いしておく。

ハートにね!


フリーズドライは、私の魔法で出来ないだろうか…。

手始めに、お肉で実行。

…。

……。

………。

これは、やり過ぎか。

ガッチガチの何かが出来上がってしまった…。

これはこれで、ジャーキーみたいな味だったので、別にしておいた。

思い出せ、思い出せ…。

フリーズドライの方法…。

真空で、水分を昇華させる、だったっけ…。

凍った水分を、水に戻すことなく、水蒸気として乾燥させる、だったっけ…。

水分の多い果物でやった方が、分かり易そうだな。

そんな訳で、イチゴに変更。

イチゴに手を翳して…。

イメージ…、イメージ…。

イチゴの水分だけを抜く…。

うん、これは誰かが見たら、怪しい光景だろうな。

イチゴに手を翳して、無言とか。

ぽうっとイチゴが光って、すぐ消える。

さて、どれどれ…。


「おお!出来た!」


しかし、これ、能率悪い。

これだけ時間をかけて、イチゴが一個だけとか、無理がある。


方向を変えよう。

煮炊きは出来るんだ。

乾燥させたパスタとか、お米とか。

と、言うか、私が付いていくのであれば、材料さえ揃えておけば、作れる様な気がして来た。


「…材料、積めるのかな。」


ティークに聞いてみよう。

そうしよう。



そんなこんなで、準備をしていたある日。

残りの三人が、この街まで来た。


何度も言いますが、私は一般市民のつもりだからね!


むしろ、来た三人の方が、規格外だと思うの。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ