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星の城  作者: 髙梨レイン
第一章 スピカ
4/5


着替え終わったかな、という声が出なかった…



小学校を卒業したのに、まだ暗いところが苦手か、馬鹿美音、いくじなし!


美音は自分をけなし、自分を励ます。


でも、それでも…足は震える。


あの廊下の一番奥の壁は、昼間は白いはずだ。でも今は――…


美音は慌てて首を振った。怖くない怖くない…大丈夫。自分にそう言い聞かせてから、美音は明海の部屋に入ろうとドアを開け――…


る、つもりではあった。


が、必要なかった。


ドアが勝手に開けられた…明海が出てきたんだ。



「あ~、お姉ちゃん!」


明海は叫び、ひらひらのワンピースの裾をつまんだ。


「ほらほらほら~!これね、ママが買ってくれてたの~!」


明海はどう?と聞いてくるが…美音は軽く、こう返してやった。


「明海、もうすぐ小5でしょ。そういうの着るんだ…へぇ。ま、いいか。はやく原っぱ行こう。」


こういわれた明海はぶすっとふくれたが、美音にならって階段をおりた。


「お母さん、行ってくるね。」


「行ってらっしゃい。明海のメンドウちゃんと見てね。」


美音と和子の会話を聞いて、明海はまたふくれた。そしてため息をついて、靴を履き黙って外に出た。玄関のドアを開けっぱなしにしたまま、走る。


「あ、待って!」


美音も慌てて飛び出していった。

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