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第3話 皇帝の頭痛と皇妃の遠い目
皇妃アリアナは、この時はまともに見えますがねw
グラニラス帝国、謁見の間。
報告を受けた皇帝レドナード・グラニラスは
玉座に深く背を預け
こめかみを強く指で押さえていた。
「……ラビリンスが、またやったのか」
「はっ。聖女召喚を試みたところ
聖女ではなく
異世界の一般人を四名同時に
召喚したとのことです」
報告する騎士の声が震えている。
皇帝は天井を見上げ
深く、重い溜息をついた。
「勇者たちを元の世界へ返せぬまま
宮廷で養っているというのに……。
その上、さらに四人も追加か?
我が帝国の国庫を
炊き出しの会場か何かと
勘違いしておるのではないか、あの教祖は」
切実な皇帝の嘆き。
その隣で
皇妃アリアナは窓の外を
じっと見つめていた。
その瞳は
どこか遠い異次元を見ているかのように虚ろだ。
「……陛下。
魔王に嫁いだアリスがいなくなってから
このお城、なんだか賑やかを通り越して
カオスになってまいりましたわね……」
「アリアナ、他人事のように言うな。
胃が、胃が痛いのだ……」
皇帝の苦悩をよそに
召喚された四人の頭上には
彼ら自身にしか見えない
「ステータス画面」が
静かに浮かび上がり始めていた。
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