逃亡する世界線②
第7話です。少し、いや結構、いやとっても、間が空いてしまいました。
☆祝・Page view100突破☆
もう140くらいになっておいて、「え?遅すぎw」と言いたいところでしょう。
ごめんなさい。
逃亡をする二人のお話です。
1000文字を目安に書いております。
『敵に警戒しながら進め。』
筋機動スーツの予備を作っておいて良かったと、ヒイラギは安堵した。
息を吐き、素早く酸素を巡らせる。
腰、膝、かかと、つま先。
勢いよく息を吐き出す。
人間離れしたその跳躍で、強化カーボンを蹴ってみせる。
モミが続く。
銀の髪が風をさらう。
スモッグの乱反射が螺鈿色のまだらを映し、モミの体を包み込んだ。
黒く光るビル群の壁面を駆け抜ける。
前話より、2人は国防軍本部への逃亡を実行していた。
”エネルギー量の不一致”により、モミはワープポッドを使用できなかったのだ。
そのため、徒歩で国防軍本部へと向かうこととなった。
『スーツに異常はないか。』
ヒイラギが聞く。
『だいじょーぶ』
お互い、筋機動スーツをつけ、全力でビルを跳び、走っている。
肉声で意思疎通は難しいので、イヤフォンと小さなマイクで通信をしている。
『しっかしまぁ、お前ホントに人間か?』
息を少しだけ早める。
『あはは……どうだろ。』
本人も自信を無くしてきたらしい。
モミは、通常ですら筋機動スーツを着たヒイラギと同等の跳躍力を持っている。
……筋機動スーツを着た今では、もう5メートルは余裕で飛んでいる勢いだった。
ヒイラギがわざわざモミに筋機動スーツを着せた理由は、体力の温存を図るためだ。
もし、教団が道中にいきなり現れた場合、私は、近くのワープポッドにて、申請をすれば逃げられる。
しかし、モミの場合、ワープポッドは使えない。
そのため、自力で逃げ切る必要がある。疲れていては、待機していた兵士からは逃げられない。
『お前は重要な証人だ、絶対に、本部に連れていく。』
ヒイラギはモミの揺れる髪を目で追っていた。
楽しんでいただけたでしょうか。
投稿はゆっくりになるかもしれませんが、気長に見守っていただけると幸いです。
意見、感想、考察等ありましたらください。
追記:寝ぼけていたのか前半と後半の内容が繰り返しになっていたので、前半部分を削除いたしました。またミスがあったらご指摘ください。