表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

人間観察

作者: 吉瀬

美しく輝く夕日が頬を照らしていた。

立ち並ぶビルディングたちは照らされ、街をゆく人々は美しく照らし出されている。

そんな雑踏の中で、人々の流れに逆らって歩いてゆく一人の老人がいたんだ。

俺はその背中を見て、思った。

「あんた、今までどんな人生を送ってきたんだって、今なんでそんな服を着て、なんでそこに歩いているんだって、手には買い物袋をぶら下げて、夕飯の支度をする光景が思い浮かぶ。どこにでもある家庭。老夫婦二人で会話もあんまり多くなくって、今の生活に満足しているんだろうか。俺にはそうは思えなかった。今までどんな人生を送ってきて、どうしてその生活を送っているのだろうか。すべてを知りたい。あんたの人生の全てを。」

俺は同時に色んな感情が吹き出してくるとともに怖くなった。俺もいつかそうなってしまうのだろうかって、俺が今までしてきたことなんて誰もかれもがしてきたことで、結末は変わりゃしない。

街をゆく人たち。しがらみを抱えて生きていくこと。

時には思い悩み、愛を育んで一生を終えてゆく。当たり前の生活、当たり前のこと。

「変わらないもの」本当はあるのかもしれない。俺はまだなんにもわかっちゃいないのかもしれない。

街をゆく人々に俺も混ざって歩いてゆく。未来を探しに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ