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5.入学式と乱入者

 決闘が終わったと、テティはすぐに話しかけてきた。


「なんで!?禁忌魔法のシャットダウンを使えるの?」

「見間違いはやめてくれ。俺は火球しか使えない下民だよ。」

「嘘はやめてよ。シュバリエ家の人で、古代魔法を使えるって何者なの?」

「シュバリエ家なのは認める。でも、シャットダウンは見間違えだと思う。」


 シュバリエ家の人間と知って混乱したテティ質問攻めしてきた。


「なぜ?貴方はシュバリエ家の人間であることを隠しているの?」

「第一貴族ということを知られたら皆俺に媚を売ってくる。俺は人と交わるのは苦手でな。」

 

 実際俺は転生前も大人数よりは少人数で皆と仲良くしたほうが幸せだと思っていた。これ以上話が続くのも面倒くさいと思ったので、hideを使ってその場を後にした。


 決闘から2日後入学式当日だ。


「寂しいと思ったらいつでも帰ってきてね。」

「マルクよ。お前は自慢のシュバリエ家の人間だ。外の世界を楽しんで来い。」

 

 父さんと母さんは泣きながら俺を見送ってくれた。俺の屋敷から学園は徒歩2時間ほどである。父親はシュバリエ家は政治に関与することが多いため、一つ隣の都市に家はある。しかし、俺の加速を使えば、この移動が10分で可能になる。そして学園の中に入り、大聖堂に行った。


「これより第30回ヴォルド学園入学式を挙行します。学園長先生挨拶をお願いします。」

「ようこそ!金の卵達お前らはこれからこの学園で四年間修業し、騎士団になるか。宮廷魔術師になるか。自由に決めれる。しかし、三日前のような決闘が起きてしまえば、お前らの道は暗くなってしまう。この学園では決闘で命を落とした場合は、自己責任として処理される。そしてここでは貴族であろうと、平民であろうと何も関係ない。実力こそがすべてである。以上のことを心のどこかにとどめておいてほしい。」

  

 リナもなかなかいいことを言えるようになったじゃないか。あいつは昔から人前で話すことが苦手でいつも俺の後ろで隠れてたのに今じゃ千人以上の前で話せるようになったとは我ながら感動しそうだ。次は新入生代表か。


「テティ・サディスです。私は勝利という言葉が自分の中で一番大切だと思っています。ヴォルド帝国では今でも貴族同士の争いがあります。その争いで平民の皆さんの生活が脅されるなどサディス家の娘として許せない事態です。この現状を変えるためにも私は必ず魔術師になりたいです。そしてワークスヴォルド様が使われていた禁忌魔法の研究もこの四年間でしたいと思います。」


 この挨拶は非常に素晴らしいものだった。サディス家の娘としてもそうだったが、禁忌魔法を知りたいということもちゃんと言えるとは、自分の家のため以外のこともあの年で言えるのは将来いい魔術師になれるかもしれないな。


「これで入学式を終わります。各自教室へ行ってください。」


 リーライの進行もなかなかよかったと思いながら教室へ向かっている途中だった。闘技場から魔法の暴走による爆発音が聞こえた。この魔力量は魔人だな。俺は一足先に闘技場に向かうことにした。


「下民があああああああ」

 

 この声には聞き覚えがあった。下民と言ってくるのはリグしかいない。多分シャットダウンの暗黒の中で魔法が暴走して魔人化してしまった。また俺は自分で面倒ごとを増やしてしまったみたいだった。同時に自分自身で奴にとどめを刺さなくてはと覚悟した。


「貴方、一人で魔人化した人間を倒そうとしてるの?」

「そうだよ。」

「無理。やめて。死ぬ。」

「悪いな。俺は強い。一番強い。世界一強い。」

 

 テティに意味の分からない言葉を投げ方後に俺はすぐに障壁を展開した。


「リグ悪かったな。暗黒で魔力を暴走させてしまったのは俺が違う殺し方をしていればよかった。今から特別に禁忌魔法の一つをお前に見せてあげるよ。」


「風の聖霊よ。我は大賢者ヴォルデだ。ここにエクスカリバーを発動させるための力を貸したまえ、そしてこの破壊能力で魔人の心臓を砕きたまえ」

 俺は大魔方陣を即座に作り上げて、風の聖霊を呼び出した。そして一瞬で準備が完了した。


「エクスカリバー」

  

 この一言で魔人は消し去った。同時に闘技場を半壊させた。テティには説明をする余裕はない。俺はインビジブルで隠れそのまま教室へ向かった。


 これが転生してから学園に入るまでの物語だった。

リグが1話でいなくなるのもかわいそうだから、魔人として復活させました。でも、あっさり死んじゃったけどねー

次回職員会議


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