ニコイチ青年団
ニコイチ青年団とは、王塚高等学園2年C組に存在する活動活発な組織。
もちろん誰にもバレてはいけない。
そして、必ず成功しなきゃいけない。
メンバーは2年C組の生徒だけ。
クラス問題だけじゃなく、学校全体の問題を解決していく組織、
それがニコイチ青年団なのだ。
「未来~?早く起きなさい!!」
冬梨未来はニコイチ青年団の女子の中のリーダー。
男っぽくて、家へ帰るとTシャツとショートパンツに着替えるのが当たり前。
制服がスカートということもあり、嫌がっている。
「何で起こしてくれなかったのぉぉ!もう8時じゃん!!」
「何回も起こしたわぁ?中々起きないんだもの」
パンを口にくわえて、慌てて家を出た。
1年生のころと変わらず、未来はそそっかしい。
走って、学校へ向かうと、学校の前で友達でもあり、ニコイチ青年団の仲間でもある
杏里が待っていた。
「遅かったね、もしかして...寝坊?」
西月杏里、しっかり者で落ち着きある女子である。
「お母さん起こしてくれなくてさー」
「いつも起こしてくれないって言ってくるけど、本当は自分の問題なんじゃ..」
「いーのいーの!!ね?もう行こう」
二人は2年C組の教室に向かった。
教室に入ると、朝の「おはよう」の挨拶が飛び交う。
二人も負けじと、友達に挨拶をかける。
「おう、未来」
「葵、おはよー」
「おはよう、未来ちゃん」
「千里もおはっ!」
古瀬葵、ニコイチ青年団の男子の中のリーダー。
ふざけているように見えるが、ちゃっかりとこなしてしまうちゃっかり系男子。
女子からモテるのだが、本人は気づいていない。
未来にはいつもバカにされる。
そして、もう一人
桐生千里、非常にキュートフェイスの持ち主。
小さいころから女の子のように育てられていた。
ぬいぐるみ大好きで、元々茶髪なため、キュートフェイスが引き立っている。
もちろんニコイチ青年団の仲間。
ここで、未来と杏里、葵、千里がそろったところで、ちょいと説明を。
この4人はニコイチ青年団の正式メンバーである。
男子生徒の中で問題児が出れば、葵と千里が担当し、
女子生徒の中で問題児がでれば、未来たちが担当する。
それとは別に、ニコイチ青年団には行動班として、もう二人がいる。
有山瑞希、授業中はいつも寝ている。
休み時間の5分に、一日の勉強を復習して、毎日を乗り切っている。
顔は色白で可愛いため、一目ぼれする男子が多い。
黒石真咲、タバコと飲酒を繰り返す。
授業中は屋上で寝そべって、空を見てすごす。
先生には見放されているため、無断で授業中に移動できる。
この2人は問題児扱いされているため、潜入系問題があればそっちを担当。
普段は未来たちと行動はしていない。
ピンチなときに出てくるヒーロー的存在。
「これ、ほいっ!」
葵がノートを未来に投げてきた。
ガサっと受け取ると、
「それ、今の学校の問題表。早く解決する問題決めとけよ」
「フーゥ♪さすが、ちゃっかり系男子!」
「う、うるせー」
そう言って、葵は走っていった。
へへへと笑った未来は、ノートをパラパラめくる。
すると、一枚一枚丁寧に、問題の内容と、生徒の名前と性格が、
ぎっしりと書かれている。
「問題解決..がんばるぞー!」
『おーーー!!』
2年生の一学期、また問題解決のニコイチ青年団が活動を始めた。
これから、どんな問題が出てくるのだろうか..
感動と笑いと愛の青春ラブコメディー小説!