第53話 人族解放戦線タイムのじかんですわ!
人族解放戦線、王都ルナティッカから周辺の街を次々と魔神の脅威から解放していった月のお嬢様同盟。この特別作戦はルナティッカ王の読み通り静かに熱く燃え広がり人族を勢いづけていった。
オダング国、戦線を拡大していった月のお嬢様同盟は二手に別れ、お嬢様と扇風機のふたりはこの地で魔神との侵攻タイムのじかんを迎えた。
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「エンジェリックサンダースラッシュ!」
「中、サンダーショット!」
雷の刃と輪の弾幕が魔神に向け放たれた。
「効かんナァ! そのような魔術、我が鋼鉄の外殻には通らん!」
身体を丸め覆った強固な外殻が雷の弾幕を弾きダメージをあまり受け付けない。魔神は平然とお嬢様と扇風機の攻撃を凌ぎ切った。
ダンゴムシのような姿かたちのソレ。背から頭にかけ強固なグレーの外殻を持ち、手には鋭く丈夫なダンゴムシソードとこれまた硬いダンゴムシシールドを装備している。まさにダンゴムシの騎士といった姿であろう。
「魔十遊じゃないのに強いなコイツ! 戦力を分散したのは失敗か!?」
「魔十遊など所詮先にその席に座っていただけだ。単純なチカラでみれば我も魔十遊クラスと言えよう」
「自分で言うか! てかお前魔神のくせにやけに話が通じるな」
「あのような連中……イヤやめよう。我も好きにやらせてもらっているだけだ! 来い人族! 魔神に反旗を翻したその静かな熱さ! 己のチカラとチカラ、存分にぶつかり合おう!」
「敵ながらエレガントでしてよ」
「エレガントでも敵ですお嬢様! 手加減はなしです!」
「ええ、うちの子。よろしくってよ!」
静かに激しく熱く月の同盟は各地で魔神たちとぶつかり合う。明日の月明かりをその身に浴びているのはどちらであろうか。人族解放戦線、たたかいはまだまだ始まったばかりだ。




