第29話 奇襲
「やっぱオマエじゃまだまだ相手になんねぇな」
「くっ……悪趣味な」
美しい金の長髪をもつ長身の騎士が膝をつき肩で息をしている。
「セシリア、最近暴れてるてめぇら人族のつええやつを出しやがれ」
「……何を言っている?」
「あれ? 知らないのか隠してるのか? ……まあいい、ソイツを探してここに連れて来させろ。じゃないと……外の魔神たちを一斉に侵攻タイムのじかんさせるぜ?」
「ナッ……卑怯な!!」
サンサンと照らす太陽の下、爆走の爆風が砂塵を巻き起こし大地を駆ける。
「ギリエンさんの情報通り魔神は居ましたけど……なんかワラワラいますけど!? お嬢様どうするんですか?」
「そうですわね……とりあえず、ぶちかましましてよ!!」
「ええ!? いいんですかお嬢様!? 魔神とはいえあいつら城壁の外でなんか待ってそうですけど」
「ふふ、先手必勝ですわ!! うちの子、お着替えよろしくて?」
「えっと、はい、やってみます!! お嬢様お願いします!! 換装!!」
「いきましてよー! えいっ!」
お嬢様パワーで扇風機のカバーを浮かし取り外し素早く空中に浮かべた属性陣つきカバーをハメ取り替える。
「簡単で便利でしてよ、シジメやりますわね」
「シジメさんはまじで繊細で天才ですよ! おっさんなのに!」
「ふふ、さあ、ぶちかましましてよ」
カーゴに合体された扇風機は最新カーゴの機能でアームで上に持ち上げられ巨大なアンテナ付の車のようになる。
「エレガントファイアトルネーード!!」
属性陣カバーを着けた扇風機から炎を纏った暴風が吹き荒れる。
紅い炎風はカーゴの存在に気付き少し身構えていた魔神たちを呑み込む。
「ギャァアアアアアアァー……」
塵に還り熱風に散る魔神たち。
「アヂィ!! ナンダァ!? この炎のカゼは!?」
魔神たちはその場で何が起こったのか分からずうろたえる。
「これはちょっと熱がこもるか心配だな……」
「さあ、殲滅タイムのじかんでしてよ! うちの子、サブレ! ぶち込みますわー!!」




