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Dreaming Maker Memories  作者: 菖蒲P(あやめぴー)
一章
4/33

三話 活路はあるはずなんだから

なんとDreaming Makerのメンバーのテレビ出演が決定。驚き沸くメンバー。世奈もメンバーに期待を寄せる。その頃、他事務所も動き出していた。

また次のレッスン日、メンバー8人がレッスン室に集まった。今日は普通のレッスン、つまりデビューシングル発売に向けての練習と、もう一つ重大なお知らせがあるのだ。皆がどんなリアクションをしてくれるのか、私は内心ワクワクしていた。


「それでは皆さんおはようございます!今日もレッスン頑張りましょう!」私の声に皆バラバラに返事をする。

「おーい花咲くーん?何ぐーすか寝てるんですか?」そちらに目をやると蔦屋くんに寄りかかって寝ている花咲くんの姿。

「だってぇ、まだ朝の9時だよ〜眠いですよねツタ兄〜」「う、うん...」また寄りかかって寝そうになる。とりあえずデコピンをしてみる。

「いったあ!何するんですか!」「まあこれからとっても目が覚めるお知らせがあるのでしっかり聞いてくださいね〜ごほん!」

一つ咳払いをして重大な話を始める。

「デビューシングル発売日に放映される生番組への出演が決定しまし...」「えー!?」私の声を遮って花咲くんが目を覚まして飛び上がった。

「マジで言ってる!?本当に俺らテレビに出れるのー!?」驚きと喜びで顔がぐちゃぐちゃになった花咲くんが慌てふためく。でも他のメンバーも驚いた表情だった。

「本当なんです!というわけで番組リハーサルもレッスンと並行して行うのでこれから忙しくなりますよ〜!今は番組の構成を練っている最中です。リハーサルになったらまた後日お伝えしますので!」

「それにしても、まだデビューもしていない僕たちが何でテレビなんかに出れるんでしょう?」御影くんがふと疑問を漏らす。いい質問だ。

「まだデビューまもない新人アイドルの特集なんです!うちの事務所も貴方達8人を推したんですけど、やはり8人という人数の多さに注目してもらえて出演が決定したんです!」

「なるほど〜、とりあえず良かった〜」御影くんは安心した様子だ。

「うちの事務所からは貴方達のみの出演です。他事務所のアイドル達に負けないようにインパクトを出して頑張りましょう!」私がそう言うと皆はまたバラバラに返事をした。


都内某所、商店街。人通りの少ないシャッター街だが、その日はなぜか人だかりができていた。そこには二人の派手な服を着た女子。ポニーテールをなびかせて歌って踊っていた。しかし人だかりは徐々に闇へ消えて最後には誰もいなくなった。

「...おかしいわね、しっかり時間を計算したつもりなんだけど...」一人の少女が顎に手を当て思案する。

「急に腹でも減ったんじゃねー?」もう一人の少女はガサツにも地面に胡座をかき腕を頭の後ろで組んだ。

「でも今に見ていなさい、私たちにも活路はあるはずなんだから」二人は早々に準備を終え、車に乗り込んだ。


「あの、御影くん、教えてほしいところがあるんだけど...」蔦屋くんも、他の子も、一番進んでいる御影くんにアドバイスを求める。御影くんは少し困りながらも皆に指導をした。うんうん、皆協力し合って...いい光景だ。ふと横に目をやると、明石くん、織くん、久瀬くんが3人で話し込んでいた。元同じ学校の先輩後輩だから、仲が良いのだろう。割と結束力はあるんじゃないかと今思っている。パフォーマンスはまだまだ改善点があるが、良いポイントもある。これは将来に期待だな、と思いその日もレッスンを終えた。


夜遅く、やっと帰宅できた。コンビニのラーメンをすすりながら、携帯が鳴ったのに気づいた。なになに...

「もしもし、あ、大地?」知り合いの大地だ。他芸能事務所に勤めている年下の男。私と同じくマネージメント業を行なっている。

「うんうん、へー、そうだったんだ。うん、Rock'in Heartの二人、楽しみにしてるよ。じゃあね」彼がマネージャーを務めているユニットについて話をした。実はそのユニットもデビュー間もなく、あの生番組に出演するのだ。その名はRock'in Heart。二人組のガールズユニット。会える日を楽しみにしている。負けないように、頑張らなくちゃね。

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