また会おう、その時は絶対ナツ! 四十九球目
でも、と遠慮がちな小想に無言で頷きを送るとようやく引き下がった。
「さっきも言ったけど、僕はまだ、三人のことをよく知らない。でも、見ていて雪華は三人の中で一番責任感が強い子で二人を引っ張っているんだろうな、って思った。多分だけど、ここに来ようって言ったのも、インターホンを押したのも、雪華でしょ?」
「そうだけど、当たり」
「うん。とどのつまり正直に言うと、めっちゃめちゃ羨ましい」
「うらやましい? あたしのことが?」
「ああ。隣の芝生が本当に青く見えるほどなりたい自分だ。なりたい変わりたいと思ってなれるものじゃないからね。当人の雪華からは感じづらいと思うけど」
「そういうものなの、かな……」
「雪華みたいな人、なんていうかわかる? カリスマって言うんだ。自然と気がついたらチームの先頭に立っていて、引っ張っていける人のことだ。僕もなんとなくだけど、このまま雪華と一緒に過ごす時間が増えていったら、いつの間にか後ろを歩いてそうなくらいのカリスマ性を感じるときがある」
「カリスマ……聞いたことはあるけど、あたしが」
あまりにも大きい言葉に受け入れるのに時間がかかりそうである。野球を続けていけばいずれ「キャプテン」とか言われる未来はそう遠くなさそうだ。
「ご主人さまを疑うわけじゃないけどさ。ほ、本当に、あたしにカリスマ性……? とかあるのかな。お世辞は好きくない」
「僕は嘘を言わない。思ったことを言ったまでだよ。……んまあ、ただのイメージだから鵜呑みにされると困る……って雪華?」
「うへへ、うへへへ、たくさん褒めてもらっちゃった。幸せ~」
おそらく「思ったことを言ったまでだよ」から聞いてない。
誰の目から見ても嬉しそうな表情だった。
弁解はむしろ野暮になってしまいそうだ。
「ありがとう、ご主人さま! いこ、小想! 真卯にもこの喜びを今すぐ教えたい!」
「う、うん」
どうにか承認欲求モンスター(?)を攻略したところで振り返ると、三人が一斉に僕に向かって悪態をつく。
「たらしが」
「たらし……」
「みたらし~」
莉乃、冬葉はともかく南雲ちゃんはお腹減っているのか? 団子はないが前祝いに、お肉(中野牛)でも持たせて帰らせようか。
「褒めてやれって言うからやったまでだが、おふざけがすぎるぞ……」
「冗談だ。なんつうか、雪華と夜夏の会話のやり取りがなんか、こう、宗教みたいでさ。こっちが茶化さねぇと取り返しがつかなくなりそうに見えて。つい」
「悟り開いてねぇよ」
「小学五年生の女の子相手だけに?」
「冬葉はなに言ってる?」
言いたいことはわかったが、理解したら負けな気がした。
「大丈夫だよ~莉乃ちゃん冬葉ちゃん。考えてみたら~夜夏くんは~、おっぱいの大きい子が好きなはずだから~」
「「ああ、そうだったね(目線を真下にして)」」
「南雲ちゃんもなに言ってる? そんな選び方しないから……」
――と。
「そんなことより、冬葉そろそろ大丈夫そうか? いけるか?」
「うん。だいぶ落ち着いてきた。やる」
顔色も良くなった。勝負前の勝ってやるという目つきに戻っていた。
次回から勝負再開です。
友城にい




