また会おう、その時は絶対ナツ! 四十球目
四十
「き、気を取り直して。南雲さん、だったよね」
引き続き、雪華のあだ名付けが始まる。次は南雲ちゃんのようだ。
「は~い。南雲は南雲だよ~。お手柔らかに~、お願いしますね~」
和やかに挙手し、ふんわり浮かべるすべてを包みこむような温かい笑み。
「南雲さんは、なんというか、雰囲気というべきか柔らかそうな人って感じがすごい伝わるんだよね。よーし、そんじゃあ決まりだ」
右に激しく同意。
と同時に、注視もしていた。
妙なあだ名を付けられて嫌な人もいるし、現実問題として名字で呼ぶよう指導する学校も少なくない。
学校側としても面倒事を極力最小限にしたくての処置だとは思うけど、やってみないことにはわからない経験も多いのもまた事実だ。
そこらへんのリアル小学生である雪華がどのような真意を持ってやっているかは、僕の憶測でしかない。
もしものときは――僕が悪になる。もう片足は突っこんでそうだけどね。
「南雲さんは、『クラッ子』!」
「ほえ?」
トゲトゲが生えててビームや雷落としそうなステージボス名が来た。
僕の出番は、ひとまずなさそうだ。杞憂でよかった。
「南雲の雲って漢字を使って~カー○ィに出てくる~クラッ○~? に関連づけたってことですか~?」
「ほかにも候補あったんだけど、一番好きで呼びたいあだ名にしたよ。べつのに、したほうがいい?」
「いえ~、南雲、そういう連想~? いわゆる~ひとつもないものから考えるのが苦手で~。なので~雪華ちゃんに~感動してました~」
小さく拍手する南雲ちゃん。
たしかに南雲ちゃんは受け身であることが多い。自分さがしがしたい、と前に言っていたがこれも関係しているのだろうな。
「いいですよ~。クラッ子。南雲も好きですから~」
「そう言ってもらえてあたしも嬉しい。では、最後は莉乃さんだね」
雪華が莉乃のほうをおもむろに見る。
「ようやくあたしか。いいぜ。過去に姫夏からオコリザルとか言われたことがあってな。それに比べりゃ並大抵のあだ名程度じゃあたしは怒ったりしねぇ。どしどしくれ」
「『団長』」
「ほお」
グ○ブル? S○S団ではないはず。
「『サスペンス』」
「悪くねぇ」
かた○梨乃!?
「『甘党』」
「『激甘』でもいいぜ」
さっき怒ったあとから、テーブルのお菓子ずっと食べていたし、それを見ていたのだろう。
僕的には一番似合うあだ名だと思った。
しかし雪華は腕を組んで、口を尖らせる。
「うーん。どれもしっくりこない」
「あたしは今の三つどれでもいいぜ。雪華のあだ名はセンスとまごころを感じる。どこかの令嬢さまとは、次元が違うしな」
そう言って莉乃はヒメを一瞥する。
いちいち挑発してかないと気が済まないのか? ま、知ってますが……。
毎度のやつ。頃合いを見て止める役割も、案外いいものだ。ご愛好になりつつある。
「あら。まだ決まってらっしゃらないの? でしたら私から一つ提案がありましてよ」
「令嬢さま、なになに教えて?」
「嫌な予感しかしねぇ……」
莉乃に同感。どんなのを言うつもりだ……?
「いっそ『莉乃』という呼び捨てを改めたあだ名も有りではございません? 莉乃はそういった上下を気になさりませんわよ、きっと――」
記念すべき同話での40話目。いくらなんでも長引かせすぎですね。畳むのはまだ時間かかりそうです。そもそも試合すら始まってませんし(汗)
このお話の冒頭が試合シーンで小想たちをモブと呼んでいるのが、構成なしで書いているのがバレバレですね。そうです。思いつきで書いてます。なんのプランもございません。行き当たりばったり。小学生の女の子にするプランさえなかったです。じゃあ誰でどんな人にするつもりだったのか、8年前の自分に聞いてみたいですね。
…まあ、たとえプロットがあったところでダラダラとやってたでしょうけど。
次回は少し久しぶりに野球要素を取り入れようと思います。はい。おそらく嵐の予感です。お楽しみに(なにを?)
友城にい




