森の先
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私はまだ繋いでいた手をぎゅっと強く握った。
「できればもう1人で行動したくないよ!」
「それは皆思ってる。」
「ここの探索が終わったら集落の探索にもう一回行くんでしょ?そうしたら日本屋敷も通らないといけないわけだから自動的にまた1人で行動しなくなっちゃうんじゃない?」
「そうじゃん。どうしよう。」
「手を繋ぎながら門くぐったらどうだろ?」
「それなら別の場所に飛ばされない…かな? 」
「たぶん。」
「そうだと信じて、早くここの探索を終わらせよう。」
私たちは周りの音をよく聞きながら小走りに進み始めた。
前入った森はどんどん暗くなったが、今度はどんどん明るくなっていく。
明るくなっていくが周りが見えないということは無く、もう少しで森を抜けられるところまで来た。
森を抜けた先は眩しすぎて見えない。
「森の先見えないけどこのまま進むの?」
私は2人に問い掛けた。
「ひとまず行ってみよー!」
ボブの少女がそう言ってさらにスピードを上げた。
森を抜けた先には────────地面がなかった。
「え」
「きゃあ」
「うわ」
私たちはそう声を出した後落下し、気を失った。