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鬼事  作者: 水蓮
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別れ

ご覧いただきありがとうございます!

犬と進むようになってから何度か蜘蛛に襲われたが、全部追い払ってくれた。

景色にチラホラと背の高い木が増え始めた。

木の近くを通る時に上を確認してから通らないと、たまに蜘蛛が隠れていて襲われそうになる時がある。

一度何も確認せずに木の下を通った時に、犬との間に突然降ってきて食われそうになったがギリギリ避けて犬の方に逃げることが出来た。

私が避けたすぐ後に犬が蜘蛛を噛み殺してくれた。

しばらく恐怖で動けなかったが、犬が撫でさせてくれたので落ち着けた。

今の所、他の人には誰にも会えていない。

倒れている人も見つけられていない。

これだけ端の方には誰も来ていないのか、来ていても殺されてしまったのか。

遺体が消えてしまうので、何も情報がない。

何も分からないというのはとても不安になるのだと初めて知った。

一緒に行動していたあの3人は無事なのか、それとももう殺されてしまったのか…。

走りながらずっとそんなことばかり考えていたら、いつの間にか周りが森になっており犬が横にいなくなっていた。

振り返ると墓と森の堺で座っていた。

ここからは着いてきてくれないようだ。

「ここまで一緒にいて支えてくれてありがとうね。また会えるといいね。」

“送り犬”だったかもしれないが、心強かったのは本当だ。

少し戻って頭を撫でた。

ワンッ

犬はしっぽを振りながら頭を擦り付けて戻って行った。

ここからは1人だ、蜘蛛が出てくるかもしれないし全く別の化け物が出てくるかもしれない。

(必ず元の日常に戻るんだ…!)

1回深呼吸をしてまた走り始めた。

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