Prologue
―――永久に鳴り響く心音は
私のものではなくなります
永久に鳴り響く心音は
貴方のものになるでしょう
強くか弱いその音は
まるで貴方を映したようで
熱く冷たいその音は
まるで私を嫌ったようで
もううんざりしました
辞めさせて
もう疲れたのです
死なせて(やめさせて)
永久に鳴り響く心音は
もう私のではありません
永久に鳴り響く心音は
貴方のものに致しましょう―――
「―――それじゃ、また次の動画で!バイバイ!」
暗い部屋で、俺は動画を見ていた。
「...はぁ。再生回数207万か...。」
――本来なら溜め息をつくところではないのだが、クラスの奴らにバレるかも、と思うと気が気ではない。
気を紛らわす為に動画を見ていたのだが、逆効果だったようだ。
...とにかく違うことを考えよう。
「ゲームでも作るか。」
普通の高校生が言う言葉ではないのだが、俺は普通じゃない。故に仕方がない。
『君のことが、好きなんだ!!』
まさかの告白シーン...。
「そーいや、声録りダルくてしてないんだっけ。」
...うわー今1番やりたくねー。
反射的にパソコンを閉じていた。
「...寝よ...。」
はぁ。明日もこうやって寝るのかなぁ。