タバカスとりあえずタバコを吸う
目を覚ますと木々からの木漏れ日が目に入った。
ここは‥‥
「どこだ?」
周囲を見渡すと平原‥‥今いる場所の三本の木以外は全て平原のようだ。
「あのおっさん、何の説明もしやがらなかったな!こんなとこにほっポリ出しやがってー」
‥‥
「はぁ、とりあえずタバコ吸うか‥‥」
タバコケースを開けるとなにも入っていない。
「はぁー、ねーじゃん」
いや待てよ‥‥ふと神を名乗ったおっさんの言葉を思い出した。
「魔力を込めるとっていってたよな」
「って、どうやるんだよ!」
あーあどうしよ‥‥
途方にくれながらいつも吸っている銘柄を思い浮かべ
「あー、赤マル吸いてー」
「ついでに、マスターのコーヒーもあればなぁ」
その時タバコケースの紋様が光った。
まさかと思いながら開けるとそこには、慣れ親しんだ赤マルが一本入っていた。
「うぉー、全然わけわからんけどラッキー」
タバコを取り出しあることに気がついた
「火ねーじゃん‥‥」
魔力があるならどうにかして、火をつけれるのではと思い、人差し指を立て「火よ」とか「ファイアー」とか指パッチンとかしてみたが、火が出る気配はない。
「とりあえず、咥えとくか‥‥」
気をまぎらわせようと口に咥えた時、懐かしい香りと少し辛めの味が口の中に広がった。
「咥えるだけでつくのかよ‥‥」
「まぁいいか、ふぅーー」
煙を口から吐き出す。
「これさえありゃ何もいらねーわ」
二話目です。
のんびりお付き合い下さい