表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/32

武闘都市コロナ4


 地下施設は思ったよりもあっさり侵入できた。

 鍵を持った奴が休憩で外に出てきたところをグレスと共に襲ったのだ。その後は通気口をぶち破り、倉庫に移動するだけだった。

 地下施設――と言っても大量のカプセルが並んだ異様な部屋が一つあるのみ。このカプセルは一体なんだ?

 近くで見てみると、人が内部に閉じ込められていた。呼吸はしているようだが目をつぶっており、呼びかけても反応がない。見た目は屈強な者たちばかりだ、もしや失踪した大会参加者か?


「ようやくここまで来たか」


 振り向くと、入り口前で自室にこもっていたはずのボンバイエが立っていた。

 ――どうしてこいつがここにいるんだ? いや、そんなことよりこの場をどう切り抜けるか。

 俺はグレスを庇う様に立ち、短剣を取り出し臨戦態勢を取る。


 

「大人しく大会に参加していればよかったのに、手間取らせてくれたな――だが勇者と同じくお人好しで助かった」

「どういうこと――⁉」


 突然体の自由が利かなくなり、地面とキスする羽目になった。

 顔面を撃ち込んだ痛みに耐えながら辛うじて後ろを見ると、グレスが耐えるように目をつぶっていた。

 その手には杖が握られている。どうやら魔法で体を麻痺させられたようだ。


「よくやってくれたよグレス。馬鹿な勇者の財布を魔法で抜き取り、こいつらを大会に参加させるきっかけを作っただけでなく、ネズミをここまで連れて来てくれるとは上出来だ」

「ごめんよ兄貴、こうするしかなかったんだ。姉ちゃんを、取り戻すためには」


 結局こいつもグルだったわけだ。無意識のうちに信じてしまった俺が一番の馬鹿じゃねえか。

 

「さてお前も私の糧となってもらおうか。安心しろ痛くはない。ただ眠ってもらうだけだ」


 横からカプセルが突き出してくる。俺もこの中に入れようってわけか。


「この中にいる限り、お前は意識を失う。永遠に力を私に注ぎ続ける装置となるのだ」


 糞ったれが、振りほどこうとしても力が入らずボンバイエに軽々持ち上げられてしまった。

 このままずっとこの中で過ごすことになるのか? ふざけるな、そんなこと認められるか!

 動け! 動きやがれ、俺の体!


「こいつ、魔法を受けているのに動こうとしているのか? 大した力だな、後が楽しみだ」


 抵抗空しく、俺はカプセルに閉じ込められてしまった。

 意識が遠のいていく、こんなところで終わるわけには――


「――ビルくん!」


 馬鹿の声で意識が戻る。目を開けると、アイリの馬鹿に抱きかかえられていた。そうか、また助けられちまったのか、情けねえ。

 ボンバイエが僅かに動揺を見せ、グレスはでかいたんこぶを作りのびていた。不意打ちされたようだな、ざまあみろ。


「勇者だと? 何故ここに」

「私はビルくんがどこにいてもわかる!」

「そうか!」


 そうか! じゃねえよ、こえーよ‼ あいつなんて特技持ってやがるんだ! 俺の行動全部筒抜けじゃねえか!


「ボンバイエさん、ビルくんに何をするつもりだったの? 返答次第では、貴方を捕まえないといけない」


 アイリの問いかけにボンバイエは不敵な笑みを浮かべる。こいつの余裕は何だ?


「お前の力もいただく予定だったが、もういい。どれほどの力になったかここで試してやろう!」


 ボンバイエが雄たけびを上げると、その体が赤く染まり巨大化し始める。服は破けちり、溢れんばかりの筋肉を見せつけるジャイアントレッドマッチョマンが誕生した。


「さあ行くぞ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ