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ベッドたちが歌で世界を救う!?イル二ネーションが起送る歌と感動の物語......その名も『寝具!!』

作者: 黒豆100%パン



ブーっという音がなり映画館の1つの大きな部屋はどんどん光が消えて暗くなってゆく。



「映画が始まる前に予告が始まる。面白そうな作品はあるのかな?」



映画には始まる前に他の映画の予告というのが挟まる。良い作品と出会えるかもしれないこれも映画館のいいところだ。

男はポップコーンを2、3つ貪りながら画面を見た。



「映画予告」という文字が数秒現れえる。それが消えるとスクリーンには3つのベッドが映し出される。するとそれらのベッドは立ち上がり、歌を歌い始めた。それもとても綺麗な声で。

そして画面は暗転し、「ネルミネーション」と白い文字で制作会社の名前が映し出された。




『これは寝具たちの物語』




壮大なBGMとともに、黒い画面の真ん中にテロップがと映し出される。それが消えると木でできた家の中が映し出される。

1人の倒れてる寝具を取り囲み、赤や青、緑といった色々な色の寝具たちが心配そうな顔でそれを見ている。



「大丈夫か!?」



「ああ...」



赤の寝具に対して白い寝具はかすれたような声を出す。それはもう死にそうだと言うのは見て取れた。その倒れた白い寝具はかすれた声でこう言った。



「もう...ダメかもしれない」



「そんなこと言うなよ!!」



「お前は歌って踊れる寝具になるんだ...」



そう言い動かなくなってしまった。それが死んだということだと誰もが悲しんだ。

物語はそこから冒険を経て成長していくものだ。



『寝具のボビーは歌い手を目指すー』



その文字の後にボビーがオーディションを受けるシーンが現れる。とても大きなホールでボビーが歌うシーン。

とても綺麗な声で、審査員たちも驚いたような表情をしている。



「よろしくお願いします!!!」



「はい」



『だが、それは突然やってくる』



その不吉な文字と共にスクリーンは一度真っ黒になり、今度は先生と思われる寝具が主人公に驚くべき一言を言い放つシーンがうった。



「お前は、歌手には向いていない」



「え...?」



映画によくある主人公に現実を突きつけて葛藤を見せるシーンだ。このように「できない」だの「向いていない」などと主人公は言われ、そこから成長してできるようになるのが王道展開というやつだ。



『ボビーを待ち受ける運命」



そのような意味深なワードが現れて画面は雨の中橋が崩れるシーンになる。ボビーは何とか仲間手を握り落ちなかったが雨の中仲間が落ちそうなボビーをなんとか引っ張り上げようとしているシーンだ。



「ボビー!!今助けるからな!!」



「俺のことなんて放っておいてくれ!!」



「バカ言え!お前を見捨てるわけないだろ!!」




『仲間との絆』



「マイケルゥー!!!」



手を伸ばしその名を呼ぶボビー。



観客動員数 第4254位


観客満足度 第3245位



観客動員数と観客満足度が映し出されたいかにこの映画が良かったかがわかる仕組みだ。そしてその次に出てくるのは、見た人の感想だ。だいたいの映画は「面白かった」だの「ハラハラする展開」だの「目が離せない」などのセリフを言わせるだろうがこの映画は違う。



「寝具って歌うSingとかけただけのダジャレじゃん」



「クッソどうでもよかった」



「絶望的につまらない」



「バナナはおやつに入りますか??」



「そんなことよりお茶しない?」



「あなたは神を信じますか???」



ネルミネーションが手がけた感動の物語!!!という取ってつけたナレーションの後に大きく「寝具」とこの映画のタイトルが映し出された。




「いてっ」



「何やってんだよー」



映画の予告にはだいたい、最後にギャグの部分を持ってくる。ボビーがツボを取ろうとして失敗するコミカルなシーンと共に下の方に「大ヒット上映中!!」という文字。




それを見ていた男は。はーっとため息をついてポップコーンを4つほど貪った。



「誰が見るの??これ」



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