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埴輪と旅する女①【会津若松編】第023回  作者: Mikiko


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埴輪と旅する女①【会津若松編】第023回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。


挿絵(By みてみん)

み「じゃーん。

 さっきフロントでもらった、2,000円分のクーポンじゃ」

ハ「これが酒になって消えるわけやな」

み「さてと。

 出発前に、ひとつやることがある」

ハ「さっき言ってた……。

 先にチェックインする目的とやらか」

み「左様。

 ひとつは、荷物を置くこと。

 そしてもうひとつは、腰にコルセットを巻くことなの」

ハ「そんなの、朝、出る前に巻いて来ればよかっただけやないか」

み「前の東京旅行では、そうしてた。

 でも、ちょっと不都合なことがあった」

ハ「なんや?」

み「新幹線の座席に座ってるとき、けっこう苦しかったんだよ。

 座った状態だと、お腹が圧迫されてね。

 しかも、今回の『ばんえつ物語』号では……。

 新幹線より、1時間半も長く座ってなきゃならない。

 なので、先にチェックインして、ホテルで巻くことにしたの。

 トイレの面倒さもあるからね」

ハ「下りる前に、トイレで巻くという手もあったやないか」

み「下り際は、トイレが混むでしょ。

 後ろに並んでる人に、うんこと思われたくない。

 じゃ、巻くから。

 見るなよ」

ハ「誰が見るかい」


 装着中、描写省略。


み「よし、これで万全だ。

 パン!パン!」

ハ「廻しか」

み「さぁ、出るぞ。

 リュックがないから、楽ちん楽ちん」


挿絵(By みてみん)

み「ロビーにも、赤べこがいた」


挿絵(By みてみん)

ハ「疫病退散の力があるようやな」

み「昔から、そういう目的で作られてきたのかな?

 ちょっと、ネット検索してみて」

ハ「……。

 なんと!

 横っ腹に黒い点があるやろ」

み「でっかい丸が付いてるね」

ハ「これは、疱瘡を表したものやそうや。

 天然痘やな。

 昔は、子供が罹ると死亡率が高かった病気や。

 子供が疱瘡にならないように……。

 身代わりとして、赤べこに描いたんやて」

み「それは知らなかったな」

ハ「しかも、赤は病魔を払う色やそうや」

み「まさしく、疫病退散のお守りだったんだね。

 わたしがこれまで、大病せずに過ごして来れたのは……。

 小学校の修学旅行で、赤べこを買って帰ったからかも。

 今でも、居間の茶箪笥に飾ってるから」

ハ「帰ったら、お礼せなあかんな」


挿絵(By みてみん)

み「さぁ、出発だ」

ハ「まさに、日盛りやな」

み「あ、もう14時半過ぎちゃってる」

ハ「どこ行くんや?

 駅とは逆方向やないか」

み「今日は徒歩移動なのじゃ。

 だから、コルセットを巻いたんじゃないの。

 バスでも行けるんだけど……。

 バスを待ってる時間で着いちゃうから。」


挿絵(By みてみん)

み「おー、立派なケヤキだ。

 樹形も良いし。

 でも、ちょっと危ないな」

ハ「何がや?」

み「枝が電線に届いてる。

 大風でも吹くと、電線にあたって切っちゃう怖れもある」

ハ「剪定せなあかんやないか」

み「街路樹ならとっくにされてるでしょ。

 でもこれ、民家の敷地に生えてるんじゃないの。

 ひょっとしたら、市や東北電力からは……。

 枝を伐ってほしいという要望があったのかも。

 これだけ枝が広がってると……。

 信号や交通標識が見えなくなったりもするからね」

ハ「剪定を断ったということか?」

み「この丸い樹冠の道路側だけ伐ったら……。

 樹形が台無しになるからね。

 でも実際に、電線が切断されたりしたら……。

 損害賠償を請求されるかも」

ハ「払わんやろ」

み「電線を地下に埋設しない方が悪いとか言ってね。

 ケヤキは、街路樹としては優秀なんだけど……。

 枝が横に広がるのがやっかい。

 なので近年は、ファステギアータ系のケヤキがよく使われてる」

ハ「なんやそれ?」

み「樹形が、竹箒を逆さに立てたみたいに……。

 細長く伸びる園芸品種のこと。

 ユリノキなんかにもあるよ。

 でも、枝を大きく広げさせて、夏の日差しを遮るというのが……。

 街路樹の一番の目的だからね。

 ファステギアータでは、日陰が小さくなっちゃう」

ハ「兼ね合いやな。

 広げすぎて、電線にかかったり信号を隠してしまえば……。

 伐らざるを得んということや」

み「左様。

 あと、街路樹に落葉樹が使われる理由はわかる?」

ハ「確かに、秋は落ち葉で側溝が詰まったりする弊害があるわな。

 常緑樹なら、それがないわけや」

み「簡単だよ。

 冬場は日差しを通したいから。

 夏は日差しを遮り、冬は日差しを通す。

 これが、街路樹の役目」

ハ「そんなら新潟は、常緑樹でいいんやないか?

 冬に陽なんかあたらんやろ」

み「新潟では、別の理由があるの」

ハ「なんや?」

み「雪が積もるでしょ。

 湿った雪だから、葉っぱが残ってると、そこに着雪するわけ。

 どんどん積み重なって、最後には枝をへし折ってしまう」

ハ「雪吊りは……。

 でけんわな」

み「出来るわけないよ。

 街路樹、1本1本に雪吊りなんて。

 いくらかかると思うの。

 今、公共予算で雪吊りやってる施設は……。

 シンボル的な公園とか、役場庁舎くらいじゃないの」

ハ「兼六園とかやな」

み「そういうとこには、雪吊りを“見せる”という役目もあるわけよ」

ハ「しかし、妙に物知りやな、こういうことには」

み「はは。

 ほとんど叔父からの受け売りだけどね。

 酒飲むと、語る語る。

 しかも、同じ話を何回もするから……。

 同じ話が出来るくらい覚えちゃうわけ」

ハ「酒飲みあるあるやな」


■会津の赤べこ

 ↓Wikiで「赤べこ」を引いてみました(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E3%81%B9%E3%81%93)

+++

 赤べこ(あかべこ)は、福島県会津地方の張子の郷土玩具。

 「べこ」とは東北地方の方言で「牛」という意味である。

●概要

 赤べこは、赤い牛に似せた張子である。

 会津地方の郷土玩具であり、子どもの魔避けとして用いられてきた。

 体色の赤には魔避けの効果があるとされ、黒い斑点は痘を表し、病にかかっても重くならないように子どもに赤べこを贈る風習があった。

 天正年間に、蒲生氏郷が殖産振興のために招いた技術者から張子製作が伝わった。

 赤べこの由来は諸説あり、平安時代に蔓延した疫病を払った赤い牛の伝説や、江戸時代初期(1611年)の会津地震で壊れた円蔵寺(柳津町)の虚空蔵堂の再建時、崖の上へ資材を運び上げた赤い牛の伝説がある。

 郷土史家の石井明夫によると、会津地方では第二次世界大戦後の昭和期まで、韓牛とみられる赤毛の牛を「朝鮮べこ」と呼び荷役に使っていたという。

 会津地方に1713年(正徳3年)に天然痘が蔓延した際、赤べこに黒い斑点を入れて子供がかからないよう願ったところ効験があったという伝承もある。

 丑年とそれ以外では売れ行きに差があり、かつて35軒あった工房は2021年時点では4軒に減っているが、2020年以降は新型コロナウイルス感染症終息を祈願して購入する人が増えた。

+++


 なるほど。

 コロナ終息祈願で、購入者が増えたんですね。

 これ以上、工房が減らないことを祈ります。

 「変わりべこ」みたいなのはないんですかね。

 色違いとか、あるいはいっそ、牛じゃないものとか。

 そうなると、「べこ」とは言いにくいでしょうが。

 ↓探したら、ありました。

https://turns.jp/44201


 青や黄色のべこ。

 パンダもあります。

 これはもちろん、白黒。


 実はわたし、この旅行で、赤べこそのものじゃありませんが……。

 赤べこをモチーフとしたものを、お土産に買いました。

 飾り物ではなく、日用品です。

 今、毎日、使ってます。

 それは何でしょう!

 乞うご期待。


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