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【終末ファンタジー】いつの日かの俺が正解の道に辿り着くまで〜世間知らずの少年は滅びゆく世界で林檎を食べる〜  作者: 鈴木 柊
ツクヨミ本部編

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第7話 五人の幹部

俺はサムグ国の首都ビトレイアルンの温泉を堪能した後、キーマンが見繕った服に身を包む。



紫色の長袖の上に紺色のツナギを重ねて、最後に黄色のバンダナを首に巻く。



「まあ、人間に見れるようにはなったんじゃねえか。」


「これでも人間として一応生きてきてんだよ。」



ピーマンは俺を本気でサルだと思ってたのか?


ありえねえけど、ピーマンならありえそうだな。



「おい、これ邪魔じゃねえか?いるのか?」



俺は首に巻いた黄色のバンダナを引っ張る。



「あぁ。俺の好みだ。」


「お前の好みかよ。」



俺とピーマンの二人の息は悔しいがピッタリだ。



「おーい!シンバ!ギル!」



俺はシンバとギルに気づき、手を振る。



「お〜!サン坊!決まってんね〜!似合ってるじゃんか〜」


「ピーマンが選んだんだぜ!」



俺が自慢気にしているとシンバが反応する。



「キーマンが〜?どういう風の吹き回しだよ〜このこの〜!」



シンバがピーマンの背中をなかなかの強さで叩いている。

痛そう。



「あとさジョインがこの街に居たっ」


「へ〜……は?」


「は?」



突然の重大報告にギルとシンバが声を揃えて驚く。



「ジョインは??ど、どこにいる?なぜに平然としてるんだ?何がどうでどうなってるんだ?」



ギルが物凄い勢いで俺の肩を掴み、血相を変えている。



「でもピーマンが……」


「サンッ!!!」



俺の言葉に被せて大きな声を出したピーマンの声に一同シーンとした空気で静まり返る。


狙ってかそれとも天然なのか、シンバは気にもしてない様子で続ける。



「キーマン、そんな声も出るんだな〜!大きな声初めて聞いたぞ〜。で?キーマンがどうしたんだ?」



俺は何が起きたのか理解出来ず必死に思考を巡らせる。


なんだ?ピーマンの奴、急に……


ハッ!!才の話はしちゃいけねえんだったな…あっぶねぇ〜。



「あー。ピーマンが来てよ。一緒に走って撒いたんだけどよ。逃げたこと恥ずかしいからってギルとシンバに内緒にしようなって話してたの忘れてたんだった…ハハ……ハハハ……ハ」



どうだ?苦しいか?……



「いや、敵が何人居るか分からない時点で、サンを庇いながら戦うのは現実的じゃないだろう。何も恥じることはない。英断というものだ。」



セーーーーフ。


ギルは腕を組みピーマンの行動?に感心した様子だ。



「そういうこと〜!恥ずかしいなんて人間っぽい所あんのね〜意外だね〜!」



ピーマンの新たな一面に嬉しかったのかシンバは肩を抱き寄せている。



「胸張れる行為ではないからな。極力伏せたかっただけだ。大きな声を出した。すまない。」



あ…やばい。今絶対こっち見てる。すんませーん。


背後から背筋が凍る程冷やかな視線を感じながら俺はひたすらに前だけを向いていた。



「よし。それじゃあ、本部へ向かおう。潜水艦へ乗り込むぞ。」



黒い物体が海面へゆっくり上がってくる。


うん。やっぱりかっこいいな。

俺はそんな事を考えながら、本部へ向かう潜水艦へ乗り込む。



「そういやさ、才持ちって希少なんだろ?」


「あぁ。ツクヨミで公表されているのは、お前を含まずに数えると5人だ。」


「なんで、ハブったんだ、今。」


「サルはまだツクヨミじゃないからな。」


「へっ?」



え、俺ツクヨミ背負って生きてくモンだと思って覚悟してた。


押し寄せてくる羞恥心で俺は顔が熱くなっていくのを感じた。


咄嗟に俺は首に巻いているバンダナで口元を隠し、平然を装う。


「5人?まあまあいんだな!!」


「サン坊〜、何分の5だと思ってんのさ〜」


「秘密の組織つっても、バツサイと敵対してる組織っつうんだから、50人くらいは居てもらわねえと困るぞ」


「その800倍だよ〜多分。」


「え。850人?!」


「40000だ。バカザル。」


「うっうっせえな。今、そう言おうとしてたんだ。」



俺は頭を掻きながら誤魔化す。


40000人?…リンゴ何個必要なんだ?…


分かるわけねえな。



「この世界の才持ちは、4万分の5なんて単純な話じゃないんだよ。ここは()()()()()()が集まってくるのがツクヨミだからね〜。この世界の人口は俺は忘れちゃったけど〜、頻繁にいる確率ではないことだけは確かだよ〜」


「5人の才持ちはそれぞれ部隊を率いる軍隊長だ。コード名は、ゴールド、シルバー、コッパー、プラチナ。そしてボスのダイヤモンドだ。」


「ダイヤモンド?なんか一つだけ名前長えな。」


「そこ気になんのか〜?なんでもボスのこだわりのコード名らしいよ〜」


「てことは、皆の名前もコード名なのか?」


「俺たちは特に役職もないからね〜わざわざコード名使うと覚えきれないよ〜」


「ギルってば、知識量すげえな。才持ちじゃねえって勘違いじゃねえのか?」



俺がギルの知識量に驚嘆しているとシンバが不服そうにしている。



「え〜俺は〜?」



シンバが何か言いたげだが、ギルは気にせず話を続ける。



「ツクヨミに居たら聞く名ばかりだ。そのうち覚えようとせずとも、自然と記憶に残ってると思うぞ。」


「俺は何回聞いても忘れちゃうんだけどねえ〜」


「お前は覚え無さすぎだ。」



まただ。2人の距離感なんか気になるんだよな〜



「お前達、いつから知り合いなんだ?」


「え〜忘れちゃった〜」


「俺は任務の事故で、断片的に記憶の喪失があるんだ。だから俺もあんまり詳しくは思い出せないんだ。」



これは…隠してるな…ちゃんと見たのは初めてだけど、俺には分かるぞ。



「俺、別に偏見とかないから。応援するぞ。」


「?。よく分からんが…応援ありがとうな。」



ギルと俺のやり取りにシンバは腹を抱えて笑っている。


無理に笑わなくて良いんだぞ。


俺は理解してやれる。男同士でもいいじゃないか。

器の大きい男さ。


俺は仏のような顔でシンバと目を合わせゆっくりと頷く。



「あ〜おもしれ〜、それなのにもう本部着いちまうよ〜」



《サンの誤解が解けるのは、まだまだになりそうだ。》

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