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【終末ファンタジー】いつの日かの俺が正解の道に辿り着くまで〜世間知らずの少年は滅びゆく世界で林檎を食べる〜  作者: 鈴木 柊
ツクヨミ本部編

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第3話『バツサイ』と『ツクヨミ』


「本部は海に囲まれている。そのため、海から行く。」



何処からここに入ってきたのかとは思ってたけど、海からだったのか。



一同は汚染エリアの海に面した最末端へ向かっていた。



「驚くなよ〜サン坊〜!」



シンバは俺の反応を期待して落ち着かない様子だ。



「驚くったって、なんもねえんじゃ驚きようがねえだろ。」



俺はシンバの言葉が理解できず立ち尽くしていたが、海面へゆっくりと上がってくる黒い物体に気づいた。



「なんだ?漂流物か?」



その物体は何やら生き物のような形をしている。



「そういやサン坊、外出たことねえんだっけか。これは潜水艦だ。まあ少人数用の小型だけどな!」



潜水艦っ!なんだよ。かっけえな。



「ふぅん…どこから乗るんだよ。」



俺は興奮を悟られないように平然を装う。



「こっちだ。」



ギルの案内で無事潜水艦内へと到着した。



「疲れただろ。一旦休んで、頭整理してろ。」



ギルが部屋の扉を開き、誘導する。



「あぁ、そうさせてもらうよ!!」



俺は勢い良く扉を閉めたが、大事な事を言い忘れていた。慌てて扉を開けるとギルとシンバはまだ部屋の前に立っていた。



「殺すなよ?」



俺は改めてシンバとギルへ忠告する。殺されちゃあ困る。



「へいへい〜!…ん?どうしたギル。」


「いや、なんでもない。」



ギルはニヤリと笑った。



あいつのパンチ…受けた手がまだビリビリしてやがる。


こりゃとんでもねえもん拾ったかな。



「ハッ……フフフフ…ハッハッ」



期待と興奮を抑えられないでいたギルの珍しい様子にシンバも若干の戸惑いを見せた。



「おい、ちょっとキモイぞ〜」



その頃の俺は、部屋にある簡易ベッドへ横になり天井を眺めていた。


なんだか色んなことありすぎて、さっぱりだ。

それなのに、何故か、ワクワクしてたまらない。



「ん〜休めっていってもな〜……」



これからの未知の世界に俺は胸を踊らせていた。



ふと部屋の小窓から海中が見える。


同じ海でも汚染エリア(あそこ)から見る海とは何か違ぇな。


暫くして、潜水艦内のミーティングルームへ集合となった。


ギルは椅子から立ち上がり机に手をついた。



「みんな集まったな。まずは、俺たちが何者かについてだ。」



俺はギルの話出しに生唾を飲み込む。



さっそくか…。殺し屋だ。とか言われたらどうする。


その時は外に出て逃げよう。って外は海じゃねーか!



まさか…最初から逃がす気なんて…ねえんだ。



俺の緊張を余所にギルは続ける。



「俺たちは『ツクヨミ』という組織の人間だ。」


「へ?ツクヨミ?聞いたことねえ。食いもんか?」



聞き馴染みのない言葉に困惑する。



「無理もない。ツクヨミの存在は、『バツサイ』が表に出ないように根回ししているからだ。」


「バツサイ?ジョインの居るところだろ?あんまよく知らねえけど、悪い奴やっつけてんだろ。良いじゃねえか。」



俺は全く理解出来ずに呆気らかんな態度を取る。



「い〜や、サン坊〜。悪いやつに『罰』と『制裁』を与える。略してバツサイ。聞こえは良いが、本当の根幹の部分はクソだぞ〜ウゲェーーー。」



シンバは舌を出しバツサイに対して不快感を示す。



バツ…?セイサイ…?

何だよ全く話が入ってこねえ。



「それについては、後々話すとして。そのバツサイの敵対勢力が、俺たち『ツクヨミ』だ。そして本日よりお前もその内の1人になるという訳だ。」



ギルの突拍子も無い言動に俺は頭が追い付いていない。



「はぁ?馬鹿じゃねえのか?はい、分かりました!バツサイボコボコにしてやるぜ!って言う奴いると思ってんのか?思ってんなら見通し甘々すぎて潰れるぞ!この組織!!」



俺は声を荒らげ、息が乱れる。



「なら殺すだけだな。」



ギロリと睨まれたその瞬間、俺は勢い良く手を挙げ、力強く応える。



「はい!分かりました!!名前サン!!苗字はありません!!!バツサイボッコボコにしちゃいたいでっす!!!今日からオナシャス!!!!!」。



「ハッハ、俺、サン坊好きだぜ〜」



俺は変わり身の速さを三人へ披露したのであった



どうなるか?

そんなの考えても分からねえもんは、考えてもしょうがないって、

ほら誰か言ってただろ。



この状況は成るべくしてなった、俺の運命だ。……そう言い聞かせる他ないだろ。




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