K事件の真相
あなたはK事件の新たな真相に辿り着けますか…?
あの日、俺は見た。目の前でKが消えていくのを。まるで削れるように消えた。
これは、俺があの日見た物語である。
Kは俺の友達だ。
いつも俺とKは一緒にいる。まあ、カップルのようなものだ。Kはいつも俺を支えてくれる。こいつがいなければ俺は生きていけない。それぐらい大切なやつだ。
でも、Kには欠点がある。それは、すぐどこかに行ってしまうこと。気づいたら消えているのだ。すぐに戻ってくることが大半だが…だからかいじめられるようなやつでもあった。尖ったもので刺されたり、服を切られたり…可哀想なほどだった。時には体を黒くされることもあった。真っ黒になるほどだ。
とある日、俺は気づいた。Kの体がどんどん小さくなっていることに。いじめられているストレスからか、どんどん小さくなっている。Kは「大丈夫」というがそんなことはなさそうだ。身体中黒く、服も破られ、穴も空いている。俺は心配しながらもその日も一緒に帰った。この時は俺はまだ知らなかった。Kの結末に。
次の日、Kは死んだ。無惨に死んでいった。まるで削れるように。どんどん消えていった。ザラザラした床にKの破片が飛び散っている。Kは跡形もなく消えていった。
俺は悲しかった。いつも一緒にいたのに。仲間だったのに。もっと話を聞いてやればよかった。俺はその日なかなか眠れなかった。
その時…「やあ」と聞こえた。俺は戸惑った。
「おーい、俺だよ。Kだよ。」とどこかから聞こえた。目の前にあるのは謎のボールみたいなものだけだ。まさかこれがK?俺は信じたくなかった。
「やっと気がついたか〜」
Kと名乗るものは知っているKではなかった。Kはもっと白かったはずだ。今は、汚い灰色になっている。
「お前、本当にKか?」俺は聞いた。
「いや、Kに決まってるじゃん!」
「全然Kっぽくない…」
「だからKだっつってんだろ!!あ、でもそっかまだ言ってねえか。俺は生まれ変わったんだ。」
まるで意味がわからない。Kは俺の目の前で死んだはずなのに。絶対におかしい。どうやらKが言うには気づいたら意思があったらしい。
「まあまあ、こうしてまた会えたんだ。よろしくな!」
結局Kの生まれ変わりと行動を共にすることにした。
中身はKなのでこれと言って変化はなかった。それからもKとはよく遊び楽しい毎日だった。
だがこの頃、Kの様子が変なのだ。異様に俺のことを見ている。何かがおかしい。そう思ってはいたが気にしなかった。
それが仇となったのかある日。Kは急に自分にまとわりつき自分の体の芯を折った。激痛が走った。目の前には俺の足が落ちている。今度は肋を折ろうとしている。その時Kは言った。
「てめえのせいで俺が死んだんだ…お前も死んでもらう…!」
理解が追いつかない。一体なぜ俺を殺す?
「お前がいなければ死ななかったのに!死ね…」
肋が折れた。もう意識が遠のいている。そんな中、最後の聞いたのは最悪な言葉だった。
「俺はNになったが…。お前は生まれ変われない…!」
ボキィ‼︎俺は死んだ。うっすら見えるのはKの笑顔だった。
こうして俺の死体が発見されKが死刑になった。
これがK事件の真相である。
解説.
これは一見普通の殺人事件に見えますが違うんです。
気づいた人も多いでしょう。
Kとは「消しゴム」のことです。
Nとは「練り消し」のことです。
主人公は「シャー芯」です。
Kが主人公を殺した理由は主人公が書きミスをしなければ消しゴムは使われない。
だが、主人公が何回も書きミスをし消しゴムの減りが早かったからである。
またKはシャー芯を刺されていたこともあったので体に穴が空いているのだ。
服を切られるのはカバーを切ることである。
そう、これはただのしょうもない文房具物語だったのだ。