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寝たふりして机に突っ伏していると近くから僕の配信について感想を言い合う美少女たちの声が聞こえてくるんだが!?〜あれ、僕をいじめてた彼はどうなったんだろう〜  作者: マグローK
第二章 ゲーマー女子との出会い編

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第1話 学校にて

「やっぱりいた。いやーでも、きみがまさか隣のクラスだったなんてね」


「え、あ。え!?」


 こっそり学校から帰ろうとしたところに、突然知らない人に話しかけられた。


 と思ったら、この間ゲーセンで遭遇しためちゃくちゃゲームが上手い女の子だった。


「やっぱりきみ、この学校の生徒だったんだね。そうだと思ったんだよ」


「そっちこそ、この学校の生徒だったの? というかなんでわかったの?」


「あたしだってこの学校の生徒だよ? 制服見たらわかるって。まあ、似た制服で違ったらどうしようと思ったけど、当たっててよかった」


「そうなのか。それにしても世界狭いな」


 しかし、まさか同級生だったとは。胸元のクラス章? みたいなものを見ると隣のクラスらしい。


 どおりでやたら僕を見ていたわけか。制服だから見られていたのね。


「あたし、浪川風香。風香でいいよ」


「僕は木高影斗。僕も影斗でいいよ。よろしく風香さん」


「うん。よろしく、影斗くん」


 さて、あいさつも済んだところで帰るとしますか。


 と一歩踏み出したところで風香さんに袖を掴まれる。


 そして、うんうんと腕を組みながら謎にうなずき出した風香さん。


 どうしたのか。


「影斗くんかー。そうね。うーん。そうだ! せっかく会ったんだしこのあとヒマ? ヒマならゲーセン行こうよ。また会えたら見たいんでしょ?」


「え、いいの?」


「もっちろん! ささ、善は急げってね」


 いやー。こんないい感じで今日も避難場所が見つかるとは。


 だが、これは僕、人として終わってるのでは?


 いやいや、自立した関係にはある程度距離も必要なはず。


 それに、人のやってるところを見てゲームの実力をつけるのも、僕に必要なことのはずだし。


「それじゃ行こうか」


「お。風香じゃないか。男を連れてるなんて珍しいな。いや、まさか、そうか! やっと人間の楽しみに目覚めてくれたのか。俺の幼なじみならそうでいてくれないと困る」


「……ヨシミネ……」


 知り合いだろうか。


 急に現れた男。ヨシミネって言うみたいだ。


 どうやら彼も僕と同じ学年。風香さんと同じクラスみたいだ。


 しかし、なんだか態度が気に入らないな。男を風香さんもにらみつけてるし。


「あの、何か用ですか?」


「お前が風香の彼氏か? ふーん。さえない顔だがどっかで見たことあるな……」


 失礼なやつだな。さえないは余計だろう。


「ああ! そうだ思い出した。お前、大神にいじめられてたやつだな?」


「そうだが?」


「いなくなっていい気になってんだろ。一応だが俺の幼なじみに手を出すなんてな! いや、この学校の女に手を出すなんて、俺に許可なく勝手にしてくれちゃって。才能ないくせにイキってんじゃねぇぞ?」


 男は怒鳴りながら急に胸ぐらを掴んできた。おー怖い怖い。


 こういうのとは会話が成立しないからな。無視無視。


 いや、それだと帰れないか。


「なにか言ったらどうだ? それともあれか? 怖すぎてなにも言えないか?」


「じゃあ、一言。手を離してもらえる?」


「ふざけてんのか?」


「こっちは真剣なんだが?」


 すごみが足りない。


 人が見ているのに気づいて自分が何をしているか理解したらしく、ようやく男は手を離してくれた。


「覚えてろよ」


「行こう。影斗くん」


「ああ」


「おい、無視すんな!」


 相手にされないと動揺するなんて大神くん以下じゃないか。


 彼はあれでも、僕が無視しても頑なに僕ばかり狙ってきていたぞ。


「そうか。逃げるんだな? 逃げるんだろ」


「……あんなこと言ってるけどいいのか?」


「うん。影斗くんも気にしなくていいから。アイツはああやってあたしのゲーム仲間も散々バカにしてきたんだ。変な張り紙もそれとわかるように出してきたり、直接罵倒してきたり。なんにしてもアイツは正論だって思ってることが厄介」


「なるほどな」


 相当なやつ。隣のクラスの大神くん。みたいなところか。


 やっぱり関わらない方が正解だな。


 どうにかできればいいんだろうけど、大神くんの件は僕がどうにかしたわけじゃないし。


「またゲームか? 前に言ってたな、ゲームのプロだって。笑わせるな。俺のやってるテニス、その他スポーツそれを一緒にするな。俺のやる高尚なものとそんな下品なものを同列に語るな。プロなんて笑わせる!」


 プロ?


 男に言われてから風香さんが早足になった。


 とりあえず場所を移すのが先みたいだ。




 僕たちはよくわからないことを言う男を無視してショッピングモールまで移動してきた。


 ざわざわとしているが、近くに知り合いはいない。


 わざわざ追ってくるようなことはないみたいだ。


「さっきプロって言われてたけど本当?」


「一応、ね」


 すげー。プロ、マジかよ。


「引いたよね。女のあたしがゲームにマジになって、それでプロを名乗ってるなんて」


「全然! むしろすごいと思う」


「え」


「いや、実は僕も人に見られながらゲームをやる機会はあるのに、そんなに上手くなくてさ。ゲームが上手いのはうらやましいよ。そこに男女差なんて関係ないと思うけど」


「本当?」


「うん。風香さんがいいと思うなら、僕はいいと思う。無理してやらされてるんだったら、話は違うと思うけど」


「ありがと」


 感謝されたけどうつむいちゃった。


 あれ、でしゃばったこと言ったか。言ったな。


「ねぇ、見られる機会って、もしかしてなにかやってるの? 声がいいから歌手とか?」


「いやいや、歌手は言い過ぎだよ。単に知り合いにっていうかもうちょっと広い知り合いみたいな? そんな人たちの前でやるくらいだよ。あはは」


「へー」


 配信とかね。


 細かいことはさすがに言えない。


 まあ、歌は歌わされそうになったから、半分当たりみたいなものだけど。


「あたしは影斗くんみたいな人も応援したいんだ」


「うん」


「今はね、いい時代だと思うの。昔はプロを目指せなかった人が目指せる。もちろん、厳しい世界であることに変わりはない。全員が向いてるとは思わない。そもそもゲームのプロなんてなかった。でも、実際に存在している。それなのに、事実を認めない。だからあたしはアイツが許せない」


「だな」


 僕も今までになかったものを頼りにどうにか希望を失わずに生きてきた。


 少し通じるものを感じる。


「アイツはそういうやつだ」


 何かしてあげられればいいけど、うーん。

新作を書きました。


「家族を殺され、毒を盛られたTS幼女は、スキル『デスゲーム』で復讐する」

https://ncode.syosetu.com/n2678in/


よろしくお願いします。

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