表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寝たふりして机に突っ伏していると近くから僕の配信について感想を言い合う美少女たちの声が聞こえてくるんだが!?〜あれ、僕をいじめてた彼はどうなったんだろう〜  作者: マグローK
第一章 VTuber雲母坂キララはじまり編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/63

第40話 影斗とキララを潰す計画:大神視点

「どーもぉビッグ・オーガ・ゴッドでぇーす! 本日の動画は予告動画ってことになりまぁーす」


 今日はハナから外だ。撮影するたび邪魔が入ったんじゃしょうもないからな。


 学習する男、大神ヒロタカってな。


 こいつは親孝行ものだぜまったく。散々言われても親を大切にできるなんて、いい男だ。


 この気遣いには感謝してほしいんだけどな。仕方ない。


「さて、内容は超簡単。この間反響の大きかった雲母坂キララの動画。みんな見てくれたよなぁ? そこで俺はキララの動画は見るなと言った。だが、今回はそれを破れ。明日、チャンネルに乗り込め、行け。見てるやつらはキララの放送にかちこめ。そして荒らし尽くしてやれ。どんなコメントも俺が許す。面白おかしくしてやろうぜぇー」


 それから配信の詳細も紹介してやった。


 これで俺の力を使った集客はOKだ。


 前回は、どういうわけか俺の方に批難が殺到していたが、人の目についたのは事実、反響が大きかったことも事実だ。


 発射されて仕舞えばこっちのもんだ。あとは高みの見物をさせてもらうとするかね。これでキララの方はOKだ。


 相手したらより燃えて、相手しなくても自由にしていいと捉えられより燃える。原因が本人になかろうが知ったことじゃねぇのよ。俺を怒らせた罰だ。その身を持って報いな。


「日頃、うっぷんの溜まってるやつはここで晴らせ。溜まってそうなやつがいたら誘ってやれ、客は多い方がいい。明日の配信だぞ? わかったな? それじゃ」


 これで集まってくれるはずだ。それにこれだけ煽って繰り返しておけば充分だ。俺のチャンネルにはろくでもねぇやつらしかいないことが残念ながらわかってしまったが、それならそれでこういう使い方もある。


 他のところへぶつけてしまえばいい。うっぷんなんて晴らしたいやつはいくらでもいる。


 案外正面切って、面と向かって言えないだけでクラスのやつらもやってくるかもだしな。


「さて、録画も終わったか。ケヘヘ。これからが楽しみだぜ」


 これで一つはOK。残るは影斗の方だ。


 先にやってやろうかと思ったが、同時に盛り上がった方が世間のウケもいいだろうよ。


 俺はみんなのためのエンターテイナーでもあるからな。求められることには敏感。


 そこんとこわかってんだぜ?


「影斗の家はそこら中歩き回って把握してある。まさかバカみたいな顔して家の前に立ってるとは思わなかった」


 あの時のことは、思い出すだけで笑えてくる。


「俺を見ておきながら俺だって気づかないなんてな」


 それでも俺の独り言にビクビク震えて、だらしねぇ限りだった。


 その状況も動画に残してネットに流してやればもっと面白かったかもしれない。


「惜しいことしたな」


 だが、そんなささいなことは今となってはどうでもいい。


「影斗の家がわかっている。これが重要なんだ。しかも、俺が知っていることはバレてない。周りからもバレていない。理由は簡単だ。あれ以来俺はクラスのやつらと連絡をとっていないからな。遮断してしまった」


 庄司怜が俺をだましたあの日から、俺は学校でなにが起きているのかを知らない。


 だが、そんな小さな世界のことなんて俺にとってはどうでもいい。


 バカだから誰も気づいていないが、あそこの誰より俺は自立している。


 そう思うと少しかわいそうなことをしてしまった気もする。が、相手に理解がないのに対話してやる義理もない。


「どいつもこいつも愚鈍で、俺を見ても俺と気づかないなんて、とんだ底辺と関わっていたのかと今さらながらガッカリさせられるぜ」


 一つ不思議なことがあるとすれば、俺を停学なんて目に合わせておきながら影斗の野郎は反省して家にこもらないでどっかへ行ってたことだな。


 方角的に庄司怜の家がある方向だったはずだ。


 が、こいつらがくっついてることはないだろう。


 一度木高影斗黒幕説を考えたが、正直ありえない。どいつもこいつも俺をおとしめるには力が足りない。


 教師連中の中に俺を嫌いなやつがいたってところだろう。影斗も庄司も踊らされてただけだ。これなら学校という組織の中では俺より偉い教師からの処分は納得できる。


「それに俺を押さえてる時のあいつら、目がガチだった。あんなイっちゃってる人間は正直見たことがねぇ」


 思い出しただけで身震いする。


 あんなに男に囲まれちゃ、さすがに俺でも震えるね。


「しっかし、影斗が我が物顔で外をうろついているのは気に入らねぇ。俺が停学で自由に行動できないってのに、調子に乗りやがって」


 まあ、そこは百歩譲って今は許してやろう。それが優秀な人間の責務だからな。


 だが、エンタメの一部になる覚悟が必要だ。


「もう少しで終わる平和。明日までの平和だからな。影斗。俺が配信して家をさらして、それでヤカラが集まってきたら、家族もろともお前の人生は終わりだ。人生を奈落の底に突き落としてやるよ。ああ、そうだとも。俺に逆らった罪をたっぷりつぐなわせてやる。影斗の見せしめの後には、庄司怜、クラスの他のやつらもだ。タダで済むと思うなよ? ガキども」


 そうだ。


 こっちも最後のところに入れとくか。


「同日、俺はキララの配信には乗り込めない。代わりにもっと面白いことをしてやる。史上最高に面白いものを見せてやる。待ってな。それじゃ」


 ククク。計画は完璧。


 これでキララも影斗も明日でおじゃんだ。


「俺が軍を指揮してるわけじゃないからなぁ。今日はできないが、くぅ。明日が楽しみだぜぇー!」

いつも読んでくださりありがとうございます。


「面白い!」


と少しでも思っていただけたら、下の☆☆☆☆☆から作品への評価をしてくださると創作の励みになります。


また、ブックマークもしていただけるとモチベーションにつながります。


よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ