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寝たふりして机に突っ伏していると近くから僕の配信について感想を言い合う美少女たちの声が聞こえてくるんだが!?〜あれ、僕をいじめてた彼はどうなったんだろう〜  作者: マグローK
第一章 VTuber雲母坂キララはじまり編

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第34話 大神炎上中2:大神視点

「クソ! どうして伸びない! いや、伸びてる、なのにどうして雲母坂キララは燃えない! もっと気にしろよ!」


 再生数自体は稼げているはずだが、反応がイマイチだ。特にキララの方が燃えずに俺だけが燃えている。


 ただただ再生数を献上したみたいでこれじゃただのやり損じゃないか。


 ふざけんな! そんなことするなら逆だろ! 他のやつらが俺を称賛し誘導をしろよ。


「まさか……内容が理解されなかったか、いや、内容を理解できなかったとか……?」


 ありえる。めちゃくちゃあり得る。


 俺、自分で言ってたじゃないか、雲母坂キララはバカだって。だが、俺の忠告が聞けないほどとは考えもしなかった。


 箇条書き形式で一つずつ伝えたが、それでもわかりづらかったのかもしれない。


 もしくは単純に興味を引くものにできなかったか。


 いや、それはありえない。この俺が作ったんだ。誰しも目を向けてしまう。となると、


「クソ!」


 勢いよく机を叩くと、振動で置いているものがパタパタと倒れる。すべてが腹立たしい!


 全員が全員バカじゃないはずだ。さすがに一部は理解しているはず、となるとスルーされてることになる。


 素人と思って手を抜いたが、案外メンタル強いみたいじゃねぇか。


 この俺の攻撃を耐えるとは……。


 ガキみたいな声と見た目のくせに。


「キッズは煽れば面白おかしく踊ってくれるものなんだがな。チクショー。こうも楽しませてくれるとは」


 この俺の手がわずらわされるなんて、本当はあってはいけないことだ。なんだが、だからこそこれは俺にとってのゲームでもあり楽しみにもなる。


 ゴンッ! と殴りつけ、また一つ壁に穴を開けてしまった。


 この俺の力を制御できないばっかりに……。


 仕方ない。ここは俺のチャンネル民の力を使うか。


 ネタがあればと一応、要望があればコメントに書いてくれと言ったこともあった。バカの相手はバカが一番だからな。俺のファンでも俺よりはバカのはずだからな。多少はバカの気持ちもわかるだろう。


「さてさて、ちょっと見てみるか。普段は見てるって言っておくだけで見たことなんて一度もないけどな。どれどれ」


「コイツ生きる意味ない」


「だよな。キララやってるやつ頭おかしいって続きがあるな」


「こんなこと言ってるやつがいるなんて信じられない」


「キララのこと、だよな?」


「お前顔さらしてなにやっちゃってんの?」


「キララ絵だけどな。俺の顔のことか? ないない。このパーフェクトフェイスにこんなこと言うやついないから」


「特定した」


「キララの中身は教えてほしいけどな。俺の家じゃないよな」


「チャンネル爆破してゲーム実況でもした方がいいと思います」


「俺に説教垂れてんじゃねぇよ」


「許さない許さない許さない」


「うわー。やべーやつじゃん。えーと、他は……」


 なぜだ。どうして俺を称賛する言葉が見当たらないんだ。


 どれもこれも俺が影斗にかけてきたような言葉じゃないか。決して俺の耳に入ってきていいようなものじゃない。


「一度死ぬべき、これもだ。黒歴史確定、これも、これもこれもコイツもコイツもコイツもコイツも。全員だ全員ブラックリスト入りだ!」


 ブロックしてやる。二度と表示してたまるか。


 消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ!


「削除ぉ! はあ、はあ、はあ」


 おっと、やりすぎたか。コメントがなくなってしまった。


 いかんいかん。力を使いすぎた。


 やりすぎはいけないな。


 しかし、期待して損した。有益な情報が一つもないとは。俺のファンならもう少し民度高くまともなやつがそろってると思ったが、期待外れだった。


 むしろ、ここまでくるとコメントしてくるやつの顔を見て見たいほどだ。こんなにロクなのが集まらないなんて、やはり俺がすごすぎて人類がついてこれないのか。


 さて、どうしたもんかな。やることはやったし……。


「リサーチ、撮影、投稿、反省! おい。全部やったが? PDCAサイクル回したぞ! 次はないのか? ビジネスってのも使えねぇな!」


 結局俺の灰色の脳細胞をフル回転させるしか道を開く方法はないか。


「……だあああああ!」


 全然わからん。


 バカの気持ちなんてわかるか!


 どうして、どうして、どうしてどうしてこの俺が! バカの相手なんか!


「おい! 家から追い出されたくなかったらいいかげん静かにしないか! たまには周りのことも考えたらどうなんだ! そんなだから学校も停学に」


「うっせぇな! わーったよ。静かにすりゃいいんだろ? しますー。しますからさっさと出てけクソジジイ」


「……わかった。次はないぞ」


「……ったく、使えねぇな」


 ただの父親の分際でうざいこと言いやがって。


 これ以上うざいのもうざいから、次はお望み通り外でぶちかますことにしてやるよ。


 とりあえず、キララに攻撃が効かない以上、まずは影斗からだな。


 クヘヘ。あいつの泣き顔を久しぶりに拝めると思うと今からでも胸が踊って高鳴るぜ。


「今回は俺のストレス発散を邪魔してくれちゃうやつがいたからな。影斗、たーっぷりかわいがってやんよ」


 ズタズタの集合写真に写った。影斗だった場所にグサグサとハサミを刺していく。


 こんなになるのか、想像しただけで楽しいなぁ。

いつも読んでくださりありがとうございます。


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