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寝たふりして机に突っ伏していると近くから僕の配信について感想を言い合う美少女たちの声が聞こえてくるんだが!?〜あれ、僕をいじめてた彼はどうなったんだろう〜  作者: マグローK
第一章 VTuber雲母坂キララはじまり編

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第28話 怜ちゃんと影斗って最近仲良いよね:影斗視点

「おはよう! 影斗。今日も元気かしら」


「お、おはよう怜。僕はまあまあかな。怜は元気だね」


「もちろんよ」


 コラボがうまくいって以来、怜が上機嫌だ。


 僕も自分の方でもアイリーンさんの方もうまくいってほっとしている。学校でも少し陽気に振る舞えるようになったほど楽しかった。自分調べだけど。


 いやなに、機嫌がいいのはいいことだ。普段、どうにも近寄りがたい感じの怜だから、僕としても日向みたいに気楽な感じでいてくれると気張らずにいられるからすごく助かる。


 正直、脅されて参謀役を申し出てきた時は、遠くから見ていた時に思っていた近寄りがたい雰囲気に加えて、上から目線で命令されるだろうと思っていたが、そんなことになっていなくて安心している。


 提案はどれも僕の経験や考えを尊重したうえで理由を説明してくれるからすごく参考になる。学力に差があるはずなのに、とてもわかりやすく教えてくれるのだ。


 コラボだってそうだ。これまでやっていないうえ、いつも見ていない人がコラボをきっかけに登録してくれる可能性や、まだ見ていない人との接点を増やせると教えてくれた。


「なんか怜ちゃんと影斗最近距離近いよねー。いつの間にそんなに仲良しになったのー?」


「そうかしら。別に前と同じよ」


 怜がちらちら見てくる。


 ここは怜に話を合わせておこう。


「まあそうだな」


「それに、日向さんほどじゃないわよ」


「うう。そ、そうかなー。でも、怜ちゃん影斗にほめられると嬉しそうにしてるよねー」


 ギョッとする怜。


「ち、違うわ。私は……影斗にほめてほしいけど、影斗にほめてほしいわけじゃないのよ」


 たしかに、僕じゃなくてキララだろうな。


 でも、日向には伝わらない言い方じゃないか。


「そういえば、いつの間にか影斗って呼んでるよねー。なるほどー、わかるよー」


 え……。


 怜だけでなく、気楽に聞いていた僕も思わず日向のことを凝視した。


 まさか、僕たちの関係に気づいているのか。


「わたしも影斗にほめられたり、ありがとうって言われたりすると胸がぽかぽかするもん。影斗、いいよね……」


 それどういう意味?


 え、は……?


 は……え!?


 日向の顔がみるみる赤くなっていく、僕の顔まで熱くなってくる。


「ちちち、ちが、い、いい、い、今のは違く、違うから。えーとえーと、と、とにかく違うから!」


「なになに? 公開告白?」


「やるぅひなたん」


「ち、ちが、本当にそういうのじゃ、そういうのじゃなくて……」


 今にも泣きそうになって、真っ赤な顔を押さえる日向。


 関根さんと白鷺さんがからかうように日向をつついている。


 話題をそらそうにも僕がしゃべるのは逆効果な気がする。


 とっさに怜に視線を向けるも、こっちもダメだった。うわのそらだ。


 思考がショートしている様子だ。


「影斗くんの答えは?」


「かげとん。ここは男を見せないとだよぉ」


 え、なんでそんな話になってんの?


 関根さんも白鷺さんも期待の眼差しを僕に向けてきている。日向も指のスキマからこっちを見てる。


 えー。期待が重い。


 お、落ち着け、別に好きです。つきあってくださいって言われたわけじゃない。いいよねーの返しだ。


「ぼ、僕も日向と一緒にいると、いつも心があったまるよ。頼りっぱなしだけど、いつもありが」


「もー!」


 なんかさえぎられた。


 日向は叫びながらその場にしゃがみ込んでしまった。


 これはどうなんだ。抑えられたのか?


 教室はなんかしんと静まり返っている。


 日向は耳まで真っ赤にしながら首を横に振っている。


 終わった? 僕の人生終わった?


 僕、なにかミスった?


「ひな」


「そ、それ以上は今はやめてー」


 か細い声で言う日向。


 涙を浮かべた目で僕を見上げてくる。


 僕はコクコクとうなずくことしかできなかった。


「ん」


 許してもらえたのだろうか、日向はうなずき返してくれた。


 なんかミスっちゃったらしい。


 慣れないことはやるもんじゃなかったか。かっこいいことは僕には似合わないってことか。


 周りを見ると、関根さんは顔を赤くし手で押さえ、白鷺さんは顔をパタパタとあおいでそっぽを向いている。


 僕のってそんなにダメだったか? 反省しよ。


「なあ、れ」


 怜に聞こうと思い、僕は思わず止まってしまった。


「……い、いえ、違うわ。そんなはずは、だって、影斗はキララ、キララはかげ。い、いえ」


 なにかを延々とぶつぶつつぶやいている。


 参謀役!


「か、影斗」


「はい」


 急に真剣な表情になって、怜が僕の顔をじっと見つめてきた。


「別に、私は影斗にほめてほしいわけじゃないの。そう、キララちゃんにほめてほしいの。でも、キララちゃんは影斗で、影斗には、あああああ」


 みんなには聞こえない程度の声だったものが、最後はクラス中に響くほどの大声になった。


「ち、違うの。影斗は推しが同じファンとして、私は同じでも大丈夫だから、そうじゃなくて」


 言ってることが支離滅裂になりながらもなにかを必死に伝えようとしてきている。


 だが、言葉の端々に影斗ではないみたいなフレーズが混じっている。


 そんなに僕じゃ嫌かあ。


 別にモテまくりたいとかそう言うわけじゃないけど、二人も女子に嫌われるのは正直、ショックかな。

いつも読んでくださりありがとうございます。


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