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ひとりごと

作者: 鶯谷梟

世の中で最も恐ろしいのは無関心である――。


ブツブツ...。

隣からまた独り言が聞こえる。

僕は毎日この人の独り言を聞いている。いや、聞こえてくるのほうが正しいかもしれない。

どっちにしろ、うるさく耳障りなのは確かだ。

いつも何を言っているのかを聞こうとするが大半はよく聞こえずにブツブツと喋っている。

時には「あぁ~~」や「んふっ」などと唸ったり、一人笑いをすることもある。

正直言って気持ち悪い。

気にしなければいい話だが、自然と耳に入ってきてしまうのでどうしても気になってしまう。

それに中途半端な声のトーンで喋られるのが一番腹立つ。

一回何を言っているのか聞こうとしたが、本人は必死に紙に何かを書いていたので聞くのをやめたことがある。

隣の人の顔はどこか暗く、怖い。不気味といったほうが正しいかもしれない。

なので話しかけるのには勇気がいる。もっとも、話しかけられたら普通に対応はする。


ある日、恋愛の講義を受けていた。教授の話声に交じりながら横から何かが聞こえる。

「好き※×♪○」

「□?#*けよ」

彼女は何かを言いながら何かを書いている。

僕は一瞬だけ気にした後、そのまま講義を聞いていた。

その日の帰り道、彼女を何を言っていたのだろうとずっと考えていた。

恋愛の講義のことについてか?それとも今日の晩御飯についてか?

いずれにせよ、考えるだけ無駄かもしれんが。

そんなことを考えながら歩いていたら、もう家に着いた。

あれ?と思い後ろを振り返るとなんと彼女がそこにいた。

私は一瞬驚いて、「えっ」といった。

そうすると彼女は、

「いつもブツブツうっせぇんだよ!」

といい、私の顔に思いっきりパンチを見舞った。

私は状況が飲めずまた「えっ」と一言。

「毎日毎日気にしないようにしてきたけもう我慢の限界。

 おまけに、今日の講義で『好きだよ、気づけよ』って私に告ったつもり?ありえないんですけど?」

と言い、彼女は私にもう一度パンチを見舞った。

そして彼女は帰っていった。


彼女が少し可愛く見えた。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんか昔の文学を読んだときのようなあんまり内容が伝わって来ない感じでした いろんなパターンが考えられるのでもう少し説明してほしかったです
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