ベリリウム
ベリリウム、原子番号4、化学式Be。名前の由来は「緑柱石」のギリシャ語からだそうだ。理由は、ベリリウムが発見される元となった分子が発見されたのが緑柱石だったから。何だかややこしい。
このベリリウムは常温で金属の状態だから金属元素な訳だが、とても凄くて扱いづらい元素としても知られている。
まず、硬くて脆い。マグネシウムやカルシウムなんかよりもずっと硬いくせに、コロッと割れる。凄腕なのに警察に捕まったら簡単に口を割るヤクザみたいなものだ。組長からしたら脅威に違いない。
あと、高温(核融合炉の内部程の)だと力を加えても「バキッ」とならずに「グニャ」となる性質(展延性)が高いのに、400℃以下の低温状態だとその性質が低くなるそうだ。原子発電所とかおよそ生活の中に関わらないような場所では重宝されているのに、身近なところでは名前も知られていない。少しかわいそうな奴だ。
他にも、「曲げられるのに強い性質」とか「音や熱を伝えやすい性質」とか色々持っているコイツだが、一つ大きな欠点を持っている。それは「毒性があること」。ベリリウムにさらされると人間なんてひとたまりもない。ベリリウムにやられると肺や皮膚に重大な疾患を患う危険性がある。なかなか怖い物質なのだ。
ここで、ベリリウムを擬人化してみようと思う。性別は無視する。
まず、万能スポーツ選手。特に夏のスポーツなら最強。マット運動もお茶の子さいさいで出来る。審査員もその演技に唸りまくるだろう。声がいいから歌もうまいし、普通の人間が見たら「情熱が伝わってくる!」と感動する(?)だろう。
でも、その実かなりの毒舌家。ヘビースモーカーで肌も焼いている。友人が少ないので周囲からは「寂しくて悪すぎる天才」とか言われている。少しかわいそうに感じてしまう奴なのだった。