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「街の外に出る前に武器屋によらないとな」


クエストが無い為に初期武器と防具なしの状態だ

このまま魔物との戦闘は心許ない。


「えーっと武器屋は何処だったっけな」


「こっち」


とエルアが先導する。身長150センチの白髪ショートカットの横からエルフ特有のとんがった耳が見える。触ってむにむにしたい・・・いや、触ったらまた叩かれる・・・止めておこう。

等と考えてる間に武器屋の前に着く。他の家々とは違い黒石と丸太をそのまま使った無骨な造りになっている。


「あー、入る前にmp補充だっけ?使っておこうか」


「ん、どっちが使う?」


「あー・・・何か吸われてるし任せるよ」


「ん 『ブック』」


mp補充のカードを取り出し使用する。


「20000mp取得だってさ」


「なる、じゃあ武器と防具が何とか買えるかな。『鑑定』も有るし装備を見ればいい物かどうか見れるし」


と言いながら武器屋の扉を開ける


「いらっしゃいー」


元気のいい女性の声が聞こえる。ん??確か無骨なオジサンが店長だったはずだけど・・・


「その困惑具合はテスト経験者かな?」


「なぜ解る・・・それに・・」


「あー、テスト時はAIのおじさんだったしねぇ。その反応もわかるよ。AIは大分進化したと言ってもまだまだ発展途上だしねぇ。っとコレはこの世界にはそぐわない事だったね。ナニカお探しかい?冒険者さん」


「ん・・・、まぁいいか。まず盾かな。その後余ったお金で決めるよ。」


といいつつ辺りを見渡す。


「なるほどー、じゃあコレ辺りどうです?おにーさんいい目してるから置いてあるの見ても解っちゃうしね。」


店員さんが持っているのはその辺に置いてある盾が強化値+0なのに対して+3もある物だった。


「はぁ・・『鑑定』あるの解るんですか」


「ふっふーん これでも運営側の人間だからねぇ」


『鑑定』スキルのおかげで店員さんが持っている盾が[魔皮の盾+3]なのを確認する。


---------------------------

魔皮の盾+3


防御力+5(+3) 合計+8


木で作られており外張りを魔物の皮で作られている

中心軸に持ち手があるセンターグリップ式

腕が固定されないため、初心者向き


5000mp

---------------------------


とある。


「まったく・・・じゃあその盾もらおうか。あとはエルアの装備かな」


「ん、服欲しい」


「あー服なら新しく出来た店に行くといいよ。ここにある無骨な装備じゃなくてかわいいのもあるしねこの店をでて右手方面50mぐらいの所にあるよ」


「ありがとう。じゃぁ5000mpだね」


「まいどー、またよろしくねー」


「はい、また武器を買いに着ますね、そのときはよろしくです。」


「ありがと」


と挨拶を交わしお店を後にする。新しく出来た店に行く途中、なにやら人だかりが出来ているのを見つける。なんだろうと不思議に思い人ごみの後ろに立って原因を観察する。

こういうとき身長が高いと得だ、人ごみの中でも埋もれずむわっとした空気を吸わなくて済む。その点エルアはしんどそうだ。

周りの人に話を聞くと


「なんかNPCがお店を出していて、かなり美味しい料理が食べられるみたいだよ」


と教えてもらう。テスト時には食べる。という機能は有っても味覚は人それぞれなので完全にはシステムが出来上がってなく、美味しいというのも自分が食べた事の有る記憶を呼び起こしているだけの物であった。

どうやらそのシステムが完成したらしく、今まで食べた事がない物でも味わえるようになったと言う事らしくこの人ごみが出来ているらしい。

このまま並んでみてもいいけど空腹ステータス等のシステムが無い為に今食べなくても問題はないのだが・・


「どうするエルア、食べてみる?」


返事は決まってるだろうけどと一応聞いてみる。


「後でいい」


「なら新しい服屋に行こうか」


コクンとエルアがうなずく。そのまま人ごみの横を通り抜けお目当ての服屋に到着する。そこは白石で出来た武器屋とは正反対の綺麗な店構えであった。

観音開きの木の扉を開けると、そこには嬉しそうな女性客と対照的な男性客。これは・・・覚悟しないと・・・。


「見てくる」


とエルアが珍しく小走りで店の中に入って行く。後ろからエルアの後ろを付いて行き店内の服を見てみる。女性用だけかと思いきや男性向きの服も取り揃えてあり内心ほっとする。

男性用の服を見ている間すこしは時間をつぶせるかもしれない。と思い店内を見て回る。ウェスタン風やカントリー風、アサシンスタイルなど中々凝った造りの物が多く性能もかなりいいのだが・・・

値段が今の所持金じゃ1着買えればいいかな、と言うところだった。他に買うものも無いのでエルアには好きなのを選んで欲しいところだが。。。お金を貯めてから来る方がいいかもしれないと思いつつ、服の他に置いて有るアクセサリー等を見て回った後エルアの所へ行く。


「こっちとこっちどっちがいい?」


とエルアの傍に行くと声をかける間も無く聞いてきた。1着はカントリー風、2着目は魔導師のローブのような感じな物だった。

鑑定を使う前に2着を見比べどちらがエルアに合いそうか見てみる。


「カントリー風も似合うけど、やっぱりローブの方がINTが上がるからいいかもね。」


と伝え両方似合うと言う事をちゃんと伝え、ローブを押してみる。


「ん、だね」


と、さして迷った様子も無くカントリー風の服を元の場所にもどす。そのままレジの方に行こうとしたので手を掴み引き止める。


「これって何着か有った?」


「ん?こっち」


とローブが沢山掛かっている所に行く。やる事は1つで有る。同じ種類のローブを片っ端から鑑定してみる。目論見道理、強化値にばらつきがあり他のローブが+0から+3なのに対してエルアが持って居たのは+5という物だった。

ステータスUPの部分も強化値によって上がっているらしく他のローブが+1から+6なのに対しコレはINT+12もある。


「本当に運吸われてる気がしてきた・・・」


と漏らしてしまうが当のエルアは首を少し傾け「?」といった表情だ。その仕草は反則だ・・・


「ま。。まぁ値段も14000mpだしぎりぎり足りるしまずは其れにして、モウちょっとお金溜まったらまた来よう」


といいレジで会計を済まし店の外に出る。お日様からの日差しが暖かくこのままお昼寝したい陽気になっていた。この『FE』での1日は

朝1時間 日中5時間 夕方1時間 夜3時間 

となっている 夜の時間が少し短いが現実世界の5倍のスピードでゲームは進行しているので2時間で1日にあたる。夜しか出ない魔物もいるのでプレーヤー全員が楽しめるようになっている。


装備を整え終わったので街の北側にある門へと向かっていると目の前が光り人が出てきた。

何事かと思えばキャラクターを最初に作った時に出てきた場所でここだけは転移されて現れる、といった感じになって居た事を思い出す。そのまま転移された人をよけて行こうとした時、不意に


「お?聖職者のヴァン?」


と声をかけられる。どこかで聞いた声だ。何処だったか・・・


「盾騎士さん」


とエルアに言われ気づく。


「あーあの時の」


「やっぱり、良かったらPT組まへん?」


断る理由も無いのでエルアに目配せしコクンと頷いたのでPT申請を出す。


「おー有難う。またよろしくな」


「「よろしく」」


とエルアと被る。それを見て盾騎士が笑う。テストの時も同じ事やった気がするけどキノセイという事にしておこう・・・。


「とりあえず盾だけ買ってくるからちょいまってなー」


と武器屋に行こうとしたので鑑定がある事を話し同行する。武器屋のおねーさんに来るの早すぎと笑われこれまた魔皮の盾+3を買い店を後にする。


「足りんかった分今度渡すわ、ところで南門じゃなくて北門向かってるけどええの?」


『FE』では南門に初心者用の敵がそろっておりそこから城壁に沿って西に移動するのが一般的なLv上げになっている。北門にはLv10以上、転職してから行くエリアになっているのだ。


「うん、こっちで一気に上げてしまうよ。ちょっと秘策があるんだ」


「ほーそんなんあったんや」


「3人なら1時間って所かな。。。」


「ちょ・・どんな効率やねん・・・」


「まぁお楽しみに」


と言うような話をしつつ中央通りを北に向かって歩く。10分ほど歩くと高さ10mは在ろうかと思われる城壁と城門につく。この外に出るとようやく魔物が居る戦闘地域に着く。


「初戦闘頑張りますか!」


「おー」

「うん」


と気合を入れ城門を踏み出した。


次回ようやく戦闘。 戦闘シーンなんて書けるのだろうか・・・

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