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6話. 修行?

 儀式の日はどっと疲れていて、家に戻ってすぐに寝た。

お昼も寝ていたので、思ったより早く目が覚めた。

お昼のときのような悪夢を見ることはなくて、安心した。


 「さぁ起きろ! リク!」


エムリーさんが扉を容赦なく開けた。


 「起きてます! ノックぐらいしてくださいよ〜」


 「ぐだぐだ言うな! 朝飯にするぞ」


エムリーさんは元気よく階段を降りていった。

寝巻きでは動きにくいので、陸はエムリーさんにもらった服に着替えた。

 シンプルなデザイン、軽くて動きやすい。

どんな修行なのかワクワクしながら階段を降りると、ユアとエムリーさんが待っていた。


 「遅いぞ〜。よし、リクも来たことだし、食べようか、ユア」


 「うん!! お兄ちゃん遅いからお腹すいたよ」


 「ごめんねユア。じゃあ、いただきます!!」


三人仲良くご飯を食べた。シンプルな朝ご飯で、目玉焼きとベーコンが乗っかったパン。


 「ん〜!! おいしい」


 「喜んでもらえて良かった。故郷の料理じゃなくて馴染まないかと思ったが」


 「うちの家でもこういう料理は作るんですよ! すっごく美味しいです、ありがとうございます」


 こんな良い料理が食べられて、幸せだ。

ユアは一瞬で食べ終わって、外へ駆け出していった。


 「ミリーと遊んでくる!!」


 「お昼までには帰ってこいよ! 読み書きのお勉強があるからな!」


 「はーい!」


本当に、元気な家族だ。朝から口角が上がって収まらない。

ダメだ、ニマニマしすぎて気持ち悪い。


 「さぁ、食べ終わったか? リク」


 「はい。修行、始めさせてください」


 「やる気があって良い。ああ。じゃあまずは」


エムリーさんは俺を外の裏庭に連れ出した。

裏庭はそこそこ広くて、正方形の石の舞台が置いてある。

エムリーさんは、炎で円を描き、石を少し焦がした。


 「よし、そこに立て、リク」


言われた通り、円の中に立った。

ボウッ、と炎が燃え上がる。


 「少し、お前のステータスを測らせてもらう」


燃え上がる炎は、円柱状に俺を包んでいく。


 「これが専門じゃないから、大体しか測れないが。ふむ、持久力ははまぁまぁあるな。課題は筋力か」


エムリーさんは俺の体をどんどん調べ上げていく。

魔力、筋力、持久力、魔法耐性、物理耐性......

膨大な情報を見て考えているのか、エムリーさんは暫く黙り込んでいる。

ちょっときまずいな、なんか話そうかな。


 「エムリーさん、これって今何を」


 「集中してるんだ、ちょっと黙ってくれ」


 「あ......すみません」


気まず。

いらんこと言うてしもうた。

 しばらく経って、エムリーさんが目を開いた。

エムリーさんの口からは衝撃の言葉が聞こえた。


 「まず、お前に剣の才能は無いな。そして」


 「え! ちょ、ちょっと待ってください!! 俺に剣の才能がない!?」


 「ん? ああ、ほぼ無い」


嘘だろ、剣しか無いと思ってたのに。てっきりこの世界でも剣を使うものだと思っていた。

なら、何ができるというのだろう。


 「お前は、剣じゃない、拳だ」


 「へ?」


こぶし? なんで拳なんだ?

ボクシングとかやったこと無いし、柔道も全く触れたこともないのに。


 「お前は身体づくりさえしっかりすれば、相当な"拳士"になるだろう。風や炎の魔法も相性がいい」


 「えあ、え......そ、そうなんだ、拳士......」


なんか、実感がわかない。全くと言っても良いほど拳を使ったことはない。

エムリーさんが拳のほうが合ってるというのなら、まぁそうなのかもしれない。


 「ふむ、お前のことはよくわかった。向いてることも課題も。よしそういうことならまずは」


エムリーさんは家の中へ何かを探しに行った。

一枚の紙切れを持って帰ってきた。


 「よし、リク。これを買いに城下町へ行ってこい」


その紙には食材らしきものや、道具の名前らしきものが書かれている。


 「修行となにか関係があるんですか?」


 「ここから町へは6キロと言っただろう。走っていくんだ。しんどかったら帰りは歩きでも良い」


6キロ??? 走って???

しんどすぎやしないか?


 「あと、町までの道では魔物がよく出るからな」


もっとダメじゃないか。死ぬよ?俺。


 「エ、エムリーさん、流石に死にます、俺」


 「おう、思う存分死んでこい!」


やばいこと言ってるよこの人。精神的にも死にそう。

鬼畜すぎる。


 「死んでこいってのはどういうことかわかるか?」


 「? 言葉通りの意味じゃないんですか?」


 「違うんだ。魔法の使い方を覚えるには、死にかけの戦闘を経験することが一番手っ取り早いんだ」


 「いやでも、俺魔法の出し方すらわからないのに」


 「想像(イメージ)しろ。そうすれば魔法を出すことはできる。お前は飲み込みが早い、この説明でもわかるはずだ」


 「いや、そんな投げやりな......」


 「いいから! お前なら大丈夫だ! 俺もお前の安否を図るすべはある! 安心しろ」

 

 「わ、かりました。行って大丈夫なんですね! 行ってきますよ! もう」


カバンを持ち、最低限の身支度をして家を出ることにした。


 「何時になっても良い、とにかく自分の力で帰ってくるんだぞ」


 「わかりました。では、いってきます......!」


 「おう!!」


陸は、地獄の道へと駆け出した。

最近筋トレをしようと頑張りましたが、何も筋肉がつきません! 萎えました、どうも山吹芋です。

いつも読んでいただき、ありがとうございます!

作者はかなり初心者なため、読みにくい、ここはこうすれば良いなどの改善点を感想等でご指摘いただけると幸いです!!

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