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ロックンロールが鳴り止まない

作者: 秋葉竹



ボクのほうはと言えば

「許す」ことの意味もわからず

夜のこの街で「むかし」を追いつづけている


だから忘れそうなくらいむかしの

からだ中に鳴り響いた

青い瞳のロッククイーンの叫び声のことを


失敗のない夢なんて無いんだってこと

心臓震わせながら刻み込んでくれたビート

許さなくてもいいものもあるってこともね


心を壊すために生きてんじゃ無いからね

届かなかった女王さまへの恋心

にも似た憧れ、崇拝、尊敬、嫉妬、etc


その夜の満月が真っ赤にみえたならいいね

大きなまんまるのサングラスをかけて

ミナミの街を闊歩するのさ、ロッククイーン


まるでイカれた絵本から飛び出した

両耳ピンと突っ立てたウサギちゃんみたいな

ふざけた可愛さで大笑いしながら


空気を斬るような、暗く激しい歌声で

失っちまった恋や、ままにならない人生を

証明するみたいに歌い狂うのさ


あの女王さまがこの街を歩く姿だけで

それだけでボクの心臓に

千本の黄色い針を突き刺してくれる


ボクの心にむかし灯った黄色い炎が

今も少しも静まらずに燃えつづけてくれる

今日だって、明日だって、いつだって、


許されなくてもかまいやしない、ボクは

そうして抗ってこの街を歩きつづけるんだ

つまり、ロックンロールが鳴り止まない







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― 新着の感想 ―
[良い点] >まるでイカれた絵本から飛び出した 両耳ピンと突っ立てたウサギちゃんみたいな ふざけた可愛さで大笑いしながら ここ、、いいなぁ 好きだなぁ、、 最後まで、つまり、ロックンロールが鳴り…
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