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クルーガーへの怒り

 バカップルは目の前にいるクマと戦っている中、ある事に気付いた。


「先輩、あいつの腕を見てください」


「クリムも察してるか……」


「その様子だと、先輩もいろいろと察してるようですね」


 会話中、クマの巨大な腕が二人に襲い掛かってきた。二人はジャンプして攻撃をかわし、壁の方まで下がった。


「あいつの腕部分、恐らく改造されているようです」


「それもそうだし、背中の部分に機械につながれているようなケーブルがあった」


「……先ほどいた人型モンスターの件もあります。恐らく、こいつもクルーガーの奴に改造された可能性があります」


 クリムはこう言うと、クマ型改造モンスターに目がけ、氷柱を放った。攻撃を受け、悲鳴を上げてうろたえる改造モンスターに目がけ、シュウは銃を撃った。その時、クリムがシュウの所まで近づき、話を始めた。


「過去に学んだモンスターの事を思い出しました。あの種類はクマ型モンスターのアングリーベアです。アングリーベアは基本的には大人しい種類ですが、自身が危機に陥ると鋭い爪や牙で攻撃してきます」


「あそこまで本能的になってるというのは……恐らく奴のせいか」


「そうですね」


 この時、二人に目がけて改造されたアングリーベアが突進してきた。突進を回避し、シュウとクリムは話を再開した。


「腕部分は別のモンスターの腕を付けられているようです」


「恐ろしい事を考える奴だな。元に戻るのかこれ?」


「無理だと思います。頭も体も改造された以上、元に戻すのは不可能だと思います」


「……そうか」


 シュウはぽつりと返事をすると、ライフル銃を取り出した。


「クリム、奴の足止めを任せてもいいか?」


「分かりました」


 クリムはシュウが何をするかを察知し、氷の魔法で改造されたアングリーベアの足を凍らせた。その直後、シュウはライフル銃で改造されたアングリーベアの額を打ち抜いた。打ち抜かれた改造されたアングリーベアは、悲鳴を上げずにその場に倒れた。


「苦しまないように始末したんですね……」


「ああ。これ以上苦しい思いにさせたくないからな……」


 シュウはクリムにこう言うと、ライフル銃をしまった。




 巨大カラスと戦っているティラとキャニーは、飛び回っている巨大カラスの相手に苦戦していた。


「なかなか当たりませんね……」


「脳みそまで強くなっちゃったのかねっと‼」


 ティラは拳銃をしまい、巨大なガトリング砲を装備した。


「当たるまでこいつで撃ちまくってやるよ‼」


「それは危険です‼変な物に弾が当たったら大変なことになりますよ‼」


「じゃあどうするよ? エイトガーディアンさん?」


「魔法を使います」


 キャニーは返事をした後、魔力を解放した。


「雷の追尾砲を使います」


「そうかい。じゃ、お手並み拝見といこうかね」


 ティラはそう言って、その場に座ってキャニーの攻撃の様子を観察し始めた。キャニーから発した雷は、空を飛ぶ巨大カラスに目がけて飛んで行った。雷の数は無数にあり、どれもバチバチと音を立てながら巨大カラスを追尾していた。しかし、巨大カラスは何度も急にスピードを上げたり、高度を下げたり、曲がったりしていたため、なかなか雷は巨大カラスに命中しなかった。


「意外とすばしっこいですね……」


「他に手はあんの?」


「ええ。大丈夫ですよ」


 ニタニタと笑うティラに対し、キャニーは自信たっぷりでこう答えた。


 巨大カラスは雷から逃げていたのだが、目の前から雷が現れた。巨大カラスは下にくぐって雷をかわそうとしたのだが、そこには銃を構えているキャニーがいた。


「雷を使ってカラスを操り、狙いやすくなったところでバンか……少しはやるじゃん」


「お褒めいただきありがとうございます」


 キャニーはこう言うと、銃の引き金を引いた。




 シュウ達の戦いを見ていたクルーガーは、震えながら呟いた。


「まさか……奴らがこれほどの強さを持っていたなんて……」


「クルーガーさん」


 ミルチがクルーガーに近付き、彼の不安を取り払おうとしたのだが、効果はなかった。


「逃げよう。今なら間に合う‼」


「しかし、この研究所の所員や実験動物は……」


「そんなものはどうでもいい‼私の命が最優先だ‼」


「ふざけたことを言ってるんじゃありませんよ‼」


 外からクリムの叫び声が聞こえた。その直後、何かしらの力で吹き飛んだ扉が、クルーガーに命中した。


「やっと見つけましたよ、クルーガー‼」


「お前だけは許さねーぞ」


「さーて、大人しく捕まれよいかれポンチ野郎」


「逃げても無駄ですよ」


 シュウ達がクルーガーのいる部屋に入り込んできた。クルーガーは後ろに下がろうとしたのだが、その前にシュウとティラがクルーガーに向けて発砲した。


「アギャァッ‼」


 二人が放った銃弾は、クルーガーの両足を打ち抜いた。


「もう逃げられないな」


「これ以上痛い目にあいたくなかったら、降参した方がいいぜ~」


「ふざけた真似を‼」


 クルーガーは懐から銃らしきものを取り出し、シュウに向けて撃とうとしたが、クリムがバリアを張ってクルーガーの銃弾を防御した。


「な……」


「先輩を撃とうとしましたね……絶対に許しません‼」


 クリムは叫びの後、巨大な光と闇の光線をクルーガーに向けて放った。

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