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マフィア、イステッドブラッド

 中央都市、シェラールはハリアの村から車で片道6時間程かかる。流石に6時間程車を使って移動したら運転手であるデアにかなり負担がかかるため、高速道路の途中にあるサービスエリアで休憩をしていた。


「休憩中なら、喋る事が出来るだろ」


 と、ティアがデアにこう言った。デアはコーヒーを飲み、口を開いた。


「はい。何か聞きたいことが?」


「マフィアの事だ。名前は何て言うんだ?」


「イステッドブラッド。最近芸能人のグレップ・カリエが麻薬所持と使用の疑いで捕まっただろ?」


「あ‼ あのニュース!?」


 シュウは驚いて、手にしていたフライドポテトを落としそうになった。


「まさか、グレップの麻薬入手ルートに関わっているんですか?」


 クリムはソフトクリームを食べてこう聞いた。それに対し、デアは頷いた。


「はい。奴らは麻薬を超有名芸能人に売りつけています。その元手で大きくなった組織です。今でも芸能人に麻薬を売りつけていますが、最近変な動きをしています」


「モンスター発生区域に入って、変なことをしてるのか?」


 シュウにこう言われ、デアははいと答えた。


「奴らが入った区域のモンスターが突如変形する事態が発生しています。私は、奴らがそのことに関わっていると睨んでいます」


「で、師匠に話を」


「はい。ティラさんが故郷に戻った直後にこんな話になってしまい、申し訳ないです」


「いーっていーって。仕事だからしゃーねーよ。それに、これもあれもギルドの経費で落ちるから買いたい放題~」


 と、ティラはいつの間にか買って来たビールやつまみ類を飲み食いしながらこう言った。それを見て、シュウ達は呆れた顔をしていた。




 それから3時間後、ようやくシュウ達はシェラールへ入った。


「はへー……でっけー」


 シュウは目に映る高層ビルや無数に広がる道路、そしてその上を走っている車を見て驚いていた。


「シェラールへ来るのは初めてですか?」


「はい。テレビで見たことはあるんですが、来たのは初めてです」


 デアの質問に対し、シュウはこう答えた。だが、シュウは質問の答えよりも周りの風景の事が気になっていた。


「すごいですね、魔法と科学が無かったらこれだけ大きな都市は作れなかったんでしょうね……」


「別にすごくもねーよ。何度も見てりゃー飽きる」


 感動するシュウとクリムとは別に、ティラはビールを飲んで、イカの足をかじりながら欠伸をしていた。




 数分後、シュウ達はシェラールのギルドへ来ていた。


「で……でかい」


「ハリアの村のギルドよりも大きい、人もたくさん」


 シェラールのギルドはハリアの村のギルドと比べ、何十倍……いや、何百倍もの大きな建物だった。中に入ると、無数のカウンターがバカップルの目に入った。


「カウンターが多いですね」


「それだけ依頼人が多いのか」


「都会は忙しいですね」


「おーい、ごちゃごちゃ話してる暇はねーぞー」


 と、ティラは早く来るように促した。ティラの言葉を聞いて、急いでティラの後を追って行った。


 シェラールのギルドの会議室。シュウ達はそこに集まっていた。


「では、これからの事をお話します」


 デアはホワイトボードの前に立ち、咳ばらいをして話を進めた。


「これから私達が行うのは、マフィア組織イステッドブラッドの壊滅。そして、そこに薬を横流ししている組織を暴くこと」


 こう説明すると、クリムがこう言った。


「イステッドブラッドに横流ししている連中の目星は点いてますか?」


「いえ。全然ついていません」


「ま、とにかく奴らをぼっこぼこにして拷問すれば口を割るだろ」


 恐ろしいことを口走ったティラに対し、シュウは冷や汗をかいた。


「で……次はいつ、どのようにして奴らを叩くか話をしてもらいませんか?」


 シュウにこう言われ、デアは分かりましたと言って頷いた。


「奴らは今から3日後の夜、主要人物が集まるために全員アジトに集まるとの情報が入っています。その時に私と皆さんで一斉攻撃を仕掛けるつもりです」


「4人だけか? 他の連中は? 確かこのギルドに腕の立つ連中がいただろ」


 ティラがこう言うと、デアはうつむいた。


「それが……あの人達はこの程度の依頼なら、普通の戦士でも達成できると言っています」


「かっー、そう言って奴らに勝つ自信がねーのかなー?」


「なので、あなた達に依頼したんです」


 と、デアはこう言った。その言葉を聞き、クリムは気になったことがあったので、デアにこう聞いた。


「あなたも戦うんですか?」


「はい。こう見えて、格闘技と自然魔法は扱う事が出来ます」


「シェラールの仕事はハリアの村の仕事と比べ、結構きついの多いぞ。自然魔法をすべて使う奴はそこら辺にいる」


 ティアはビールを飲みながら、クリムにこう言った。


「師匠、会議中にビールを飲むのは止めてください」


「会議っつっても、簡易な話し合いじゃねーかー。つーまーりー、簡単に言えば3日後の夜に殴り込みに行けばいいだろうが。それに、クリムがいるから魔法で一気にドカーンすればあっという間におしまいよ」


「確かにそうですが……奴らの方にも腕の立つ奴がいますので、そこらへんも頭に入れておいてください」


 デアはこう言った直後、簡易的な会議は終わった。


 シュウは思った。戦いは3日後の夜。それまでに準備をしておかなければと。

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