表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/448

雑魚共のお掃除

 スネックはグルザーク、ティラはナフ、バカップルがロボラと戦いを始める中、他の戦士達は雑魚の相手をしていた。


「ったく、本当にうじゃうじゃといるなー」


「その通りですね」


 ジャックとラックは魔法や剣を使いながら、周囲に群がる脱走犯の相手をしていた。ラックの魔法にぶっ飛び、ジャックの剣技で斬られて倒れる脱走犯は、苦しそうな声でうめいていた。


「グッ……こいつら……強すぎる……」


「他の奴らは?」


「多分……やられてる」


 その会話の通り、他の場所で戦っている仲間は皆宙を舞っていた。


「そりゃそりゃそりゃそりゃあああああああああああああ‼」


 フィアットは両手にグローブをはめ、相手を殴り飛ばしたり、蹴り飛ばしていた。


「流石フィアットだな。俺も張り切らねーとな‼」


 ハヤテは魔力を解放させ、周囲に電撃や炎を発した。それらを喰らい、脱走犯は悲鳴を上げながらぶっ飛んで行った。


「滅茶苦茶だ‼ エイトガーディアンの力がこれほどとは……」


「くっそう‼ 俺達だけじゃあ無理だ‼」


「大人しく逃げた方が身のためだ‼」


 この声を聞き、恐れ入った脱走犯はその場から逃げようとした。しかし、リナサは闇で重力を発生させ、逃げようとした脱走犯を集めていた。


「うわあああああああああああああああ‼」


「体が勝手に!?」


「何だあの黒い物体は!?」


「あなた達のような人、逃がさないから。ボーノ、お願い」


「OK」


 ボーノは両手のナイフに魔力を注ぎ、炎と電撃を発した。


「斬られるのと熱くなるの、痺れるのとどっちがいい?」


「どっちも嫌だ‼」


 脱走犯の悲鳴を聞き、ボーノはナイフを振り回しながら答えた。


「じゃ、俺の気分で決めていいね」


「ダメだ、ふざけるな‼」


「もとより……お前らみたいなの言う通りにはしないけどな」


 ボーノはこう言った後、ナイフで脱走犯を斬り付けた。この行動を見た他の脱走犯は、悲鳴を上げて逃げ始めた。しかし、どこからか飛んできた銃弾が脱走犯の足を貫いた。


「スナイパーか‼」


「何でそんなもんもいるんだよ~?」


 脱走犯は物陰に隠れ、弾丸から身を守ろうとしていた。その時、どこからかいい匂いがしてきた。


「何だこの匂い?」


「花のような匂いだ。いい匂いだ……」


 すると、言葉を返していた脱走犯がゆっくりと地面に倒れた。その後、別の脱走犯も次々と倒れて行った。


「お……おい、しっかりしろ‼」


 意識がある脱走犯が近寄って調べると、倒れた脱走犯は気持ちよさそうに寝息を立てていた。


「何だよ、寝てるだけか……寝てるだけ?」


 もしやと思い、起きている脱走犯は周囲を見回した。そこには怪しい魔力を発しているミゼリーの姿があった。


「あら、効かないようね」


「お前の仕業か‼」


 叫び声と共にミゼリーに襲い掛かろうとしたが、キャニーが撃つ銃弾が脱走犯に命中した。


「アゲヤァッ‼」


「ナイスよ」


『はい、ありがとうございます』


 ミゼリーはマイクを使い、遠くにいるキャニーに言葉を送っていた。そんな中、攻撃から逃れた脱走犯は、何とかこの場から逃げようと思い、こっそりと逃げていた。だが、前から影が現れた。


「逃げても無駄ですよ~」


 そこにいたのはシュガーだった。手には毒々しい色の液体が入った瓶がいくつも握られていた。


「な……何だその飲んだら死にそうな薬物は?」


「いろんな毒草を混ぜて作ったちょーっと危険なお薬ですよ。死なないから安心してくださいね」


 と言って、シュガーは近くにいた脱走犯の口にその物騒な液体を飲み込ませた。脱走犯は吐こうとしたのだが、シュガーがそれを許さなかった。


「うぐ……ぐぐぐ……」


 その液体を飲んでしまった脱走犯は、しばらく悶えていた。


「お……おい……」


「大丈夫か?」


 他の脱走犯が心配して近付くと、その脱走犯は急に立ち上がって狂ったように笑い始めた。そして、衣服を脱ぎだして全裸になり、変な踊りを始めた。


「お……おかしくなったんじゃねーのか?」


「毒の影響か!?」


「やっぱり、バクショウキノコとスーカラランダケを混ぜたらこうなりましたか。いい実験結果になりました」


 シュガーはおかしくなった脱走犯を見ながら、メモを取っていた。そして、メモを取り終えて他の脱走犯にも液体を飲ませて行った。




 スネックと戦うグルザークは、減って行く魔力を察して動きを止めた。


「魔力が減ってる……」


 その時、スネックが撃った銃弾が飛んできた。グルザークは弾丸をしゃがんでかわし、魔力の刃を投げてスネックに攻撃をした。


「お前の武器、新しくなったようだが……無駄なことをするな」


「安心しろ。今度は頑丈に作らせた。お前がどんな手を使っても壊れねーぜ」


 スネックは銃剣を構え、グルザークに斬りかかった。


「脳筋が‼」


 突っ込んで来たスネックに対し、グルザークは再び魔力の刃を作り、突いて反撃を行った。スネックはグルザークの魔力の刃を粉砕し、銃剣を突き付けて引き金を引いた。


「殺しはしない。痛い目に合うけどな」


「それはこっちのセリフだ」


 グルザークはスネックの銃剣を蹴り上げ、弾道を無理やり変えた。スネックは後ろに下がり、銃弾をリロードしてグルザークの方を睨んでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ