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第一章 少女な女神様

 こんにちは!フリムです!

 お久しぶりですw。

前回の作品は色々あって打ち切りになりましたが、今作は終わりまできちんと持っていきます(笑)!

 現代社会においてアニメというものは大きな力を持つ。

 ファンタジーに心を惹かれ、ファンタジーに憧れる者。いかにしてそれを現実世界で再現しようか、いかにしてその世界を発見するか、いかにして新たな創作物を作るか。

 いわばアニメというものは社会の歯車の一つなのである。

 

 

 

 

 

 心地よい風に桜が舞うこの季節、そう、春。四季の中で1番ラノベを読むのに適した気候。

 よく一般の人々はアニメ(ラノベ)好きな人はオタクだったり、引きこもり質だったりと偏見を持っているようだがそれは大きな間違いだ。

 前者ははっきりとは否定しないが 後者は特に!

 ラノベを自分が好む環境で読むことこそ最高の至福ではないだろうか。

 

 

 

 

 

 個人的には、いやアニメ好きな人々はファンタジー溢れる世界や異世界に行きたいと考えるだろう。

 今思えばそれはありえなくない話だった。

 


 

 

 

 

 

 地元の県立高校に通い、成績、恋愛その他諸々の観点で極々普通なパラメーターをもっているのはこの男、夜院(やいん) 隼人(はやと)。ラノベを愛しアニメを愛する男。

 

 高校入学前、ラノベで蓄えた知識を使って女子と幸せな学園生活を送る。と、いう固い決意は高校入学後の自己紹介で無残にも散ってしまった。

 

 「あの時は傑作だったよな (笑)」

 いつの間にか声に出てたのか、後ろの席の友達、王堂(おうどう) 涼弥(りょうや)が苦い思い出に水を差す。

 

 「まさか、自己紹介で言葉に詰み、テンパった拍子にこけて隣の席の女子にダイブ (笑)」

 あぁ、もうやめてくれ……。高校に入って速攻の黒歴史創作。これからが思いやられる……。

 

 「て、いうか、お前こそそんなにキメてるくせに目立った成果は見られないじゃないか」

 涼弥はワックスで整えた髪にリア充オーラ満載の身だしなみである。同じ制服でどうしてこうも違って見えるのだろうか。


 「恋愛の成果はそこまで早くないよ。ジワジワとくるんだ。それに、これはモテようと思ってるのではなく本当に身だしなみに気をつけているだけだよ」

 

 「今にみてろよ!必ず彼女作って楽しい学園生活を送ってやるからな!」

 

 

 

 

 

 帰宅途中の放課後。部活にはまだ入っていないので皆よりも早い下校となる。

 ラノベを広げ読みながら家に帰る。

 地元の地形なので迷うことがなく、かつ15分圏内に自分の家があるので程よい距離である。

 

 ラノベに視界を向け脳内でそれをイメージアップする。時折ほぼ無意識下で右へ左へと足を動かし家へ目指す。

 家に帰れるはずだった。

 しかし、ふと顔をあげたこの場所は僕の知らない場所だった。

 

 

 

 

 

 1面淡い黒で染まった空間に床の部分だけ銀色の模様が鈍い光を発している。

 遠くで大きな砂時計の砂がさらさらとおち、まだ別の場所ではたくさんの蛍光色のボールがくっついては離れている。大理石でできた柱のようなもの等が重力を無視して斜めに浮かんでいる。

 そして、少し離れた目の前で土下座しているのはオレンジ色に髪を染めた長髪の少女。

 神様が着そうな服を身に付け、頭上には金のリング、背中には白い翼が生えている。

 

 「えっと……。とりあえず頭上げてくれませんか?」

 会話ができないことには現状の把握が出来ない。分かっていることは1つ。これがテレビ番組のドッキリとかではないということ。

 

 「私は頭をあげることができません。あなたにどのような顔をすればいいのか……」

 見た目とは異なり、口調は大人である。

 

 「うーん……」

 腕を組みしばし考える。

 

 「わかった。じゃあ、そのままでいいから何が起こったのか説明してくれないかな?」

 しばしの沈黙のあと、少女は口を開いた。

 

 「……たいへん……申し上げにくいのですが……、あなたは死にました……」

 

 ――え?

 

 「ど、どういうこと……?」

  少女は頭を下げたまま答えた。

 

 「この鏡で現世の人々に力を与えてました。その時詠唱を間違えて……禁忌の呪文を使ってしまったんです」

 

 どうしてだろう。悲しみというより唖然しかない……。

 少女からやや離れたところには鏡が浮遊しており、その周りにはお菓子やジュース、マンガや充電器が散乱している。

 遊んでたのではないか疑惑を振りほどき平常を保つ。

 

 「ちなみに僕はこの後どうなるんですか?」

 

 「元の世界に返すのは色々あってできないので異世界に転移する形になるかと……」

 え?異世界?

 こんな形でも叶うなんて、夢のようじゃないか!未練はこの感動に比べたら小さなものだし最高じゃん!

 

 「異世界に転移した時何かスキルとかもらえますか?」

 「すみません。私共にはそのような権限がないのでできないいんです」

 うーん。まぁ、その場しのぎでもなんとかできるか、な?

 

 「わかりました。ホントにもう平気なので顔をあげてくれませんか?」

 

 納得したのか少女は顔をあげ立ち上がった。

 可愛らしい顔立ち、髪は膝ほどの高さまであり、綺麗に下ろされている。見た目的に小4ぐらいで靴は履いていなかった。

 

 「うぅ、ぐすっ……。ほんとにすみません」

 再度深々と頭を下げ謝罪をする。この様子を第三者が見るとどんな誤解をされることか。

 

 「大丈夫大丈夫。君のおかげで憧れの異世界に転移できるんだ。」

 

 そう言うと少女の顔は幾分か輝きを取り戻し本来の笑顔に近いように感じた。

 しかしどこか負の感情を押し殺したように見えたのは気のせいだろうか…?

 

 「今からでも転移できる?」

 「あ、すぐにできます。転移は女神の領分なので。そちらの魔法陣の中央に行って頂けば詠唱します」

 

 俺は魔法陣の中央へと足を進めた。

 もうすぐ異世界に行けるんだ……。ラノベで蓄えた知識、十分に発揮できるかも。

 

 魔法陣の中央に立つと少女は詠唱を始めた。

 数分が過ぎ詠唱が止むと魔法陣がまばゆい光を放ち始めた。

 

 

 「幸運の加護をこの者におつけ下さい」

 少女こと、女神様が加護を付けてくれていっそう気持ちがたかぶる。

 

 そして、次の瞬間俺は脇を程よい長さの草に囲まれた舗装されていない道にいた。

 よくラノベで出るような情景。

 「始まりってこんな感じだよな (笑)」

 転移する前、少女の翼の隅が黒く染まったような気がしたが、新たな異世界生活を目の前にしてその思考は上書きされた。

 

 「よ〜っし!頑張るぞ〜!!とりあえず街を目指すか」

 次回はスライムを交えて進行しますw!

お楽しみにください!


 尚第二章の投稿は1/7(日)予定です。

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