灰色の天秤
人の心は
2色で出来ている
白と──
黒──
キミへの
一途な想いを
抱きつつ
そのどこかで
独り占めしたいと
思ってしまう
誰かを好きになると
当たり前のように
姿を現す
この感情──
それぞれの受け皿は
均衡を保ち
決して
傾くことはない
それでも
天秤が
白へと傾くことが無いのは
ボクの内に潜む
黒が強いからなのか
あるいは
白が弱いのか──
もしかしたら
どちらも
同じ色なのかも知れないとすら思う
表裏一体である
この『オモイ』は
ボクの頭を悩ませ
グチャグチャにする
だからボクは
受け入れることにするよ
この胸を
苦しめ
かきむしっても
無くならない
『灰色』の感情と
背中合わせでも
手を取り合って
生きていくことを
灰色の天秤は
誰の心にも
等しく存在する
そうやって
愛の先駆者達も
暗闇から目を背けずにきたから
ボク達の今が
ここにあるのだろう